表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

97/236

第97話 サフィアル

 居間に全員が収まると、ルーシェが壁に張った地図の一点を指先で叩いた。



「ドルクさんの五十支店の流通網と、ガーレンさんの諜報を統合しました。結社の軍事補給拠点。ここです」



(五十支店。私が寝込んでる間に、そんなに増えたの)


 地図の南方、サフィアル交易連合の海岸線。港町ハイレドン。



「武器、薬草、古代術式の触媒。教皇国本体の作戦準備物資が集約されています。線分の最適配分術で計算したところ、ここを潰せば、教皇国本体の軍事力が四割削れます」



 カイルの眉が動いて、「四割」と短く繰り返した。


 シャルロットが図表を覗き込んだ。



「補給拠点から叩くのは妥当ね。ここを潰せば、聖都への道も開くわ」



 ガーレンが地図の余白に指を置いた。



「諜報の報告と一致します。警備は本体ほどじゃない」



 ルーシェが指で地図の余白を二度叩いた。



「ただ、内部に古代術式の使い手が複数。マヌエル直属の刺客が配されている可能性も」



 ドルクがパイプを口の端で噛み直した。



「気をつけろ、お嬢ちゃん。お前さんがいねえと、店も世界も回らねえ」



「行く。拠点を叩く」



 会議の声が落ち着いた。


 シャルロットが紅茶のカップを傾けながら、ふと口を開いた。



「そういえば私、近いうちにサフィアルに用事があるのよ。スイオン島まで」


「サフィアル?」


「他流試合よ。仕事と思って」



 ミナが目を細めた。



「シャロ姐さん、最近よくサフィアルの話するわよね?」



 シャルロットの頬が一瞬赤くなった。すぐに視線が紅茶のカップに落ちた。



「勘違いよ」



 ガーレンが地図を畳んだ。



「行軍は二日後の朝。今夜と明日で物資を揃える」


お読みいただき、ありがとうございました。

この物語を見届けたいと思ってくださったら、ブックマークと★で、そっと背を押していただけると嬉しいです。毎日更新しています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ