表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

14/45

第14話 祭壇

 郊外の森に入ると、空気が変わった。石畳が苔に覆われている。古い。レガリア期以前の積層舗装。表面の石が均一ではなく、下層に別の時代の石が見えている。


 街道から外れた瞬間に文明の匂いが消えた。



「リーラさん、この石畳すげえっすね。うちの親父が昔言ってたんすけど、この辺の石は鍛冶に使うと火の通りが」


「トール、声を落とせ」



 カイルが前を歩きながら言った。トールが口を閉じた。


 木々の間を抜けると、祭壇の入口が見えた。苔むした石造りのアーチ。壁面に刻まれた文字が半分削れている。



 この様式。



 足が止まった。刻印の配列。石の組み方。文字の間隔。全部、見覚えがある。


 私が組んだ式そのものではない。


 でも、同時代の、同じ流派の仕事だった。


 現代人には組めない。



「先客がいたな」



 カイルが地面を見ていた。私もその視線を追って、足元に目を落とした。


 足跡が一つ。大人の男のもの。重い。ブーツの踵が深く刻まれている。



「最近だ。昨日か今日だ」



 カイルが低く言った。


 祭壇の入口に立った。奥は暗い。松明の光が届かない奥行きがある。

お読みいただき、ありがとうございました。

この物語を見届けたいと思ってくださったら、ブックマークと★で、そっと背を押していただけると嬉しいです。毎日更新しています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ