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89話 4章 ~処刑~

 部屋が暗くなる。


 いつものようにスクリーンに映し出されたのは、両手両足を拘束されたジンくんだった。

 ただ、先程と違うのはその周囲を、何やら綿毛のような白いクッション性のもので埋め尽くされていることだ。

 口を塞がれた彼は目を見開いて周囲を見回している。


『では羊谷ジン様の処刑を行います』


 クウギョの声と共に、唸るような轟音が聞こえる。

 画面がジンくんから切り替わり、そこにいたのはクウギョが2匹で1つのチェーンソーを持っている姿だった。


 2匹のクウギョはそのまま進んでいく。

 ジンくんの横の方を切り裂いていき、綿毛が舞い散る。


 ジンくんの顔が恐怖で青白くなる。


 クウギョによるチェーンソーの動きは段々とジンくんの近くを切り裂いていく。

 その度に綿毛が舞い散る。


 そこでクウギョが焦った様子を見せる。

 チェーンソーがどうやら制御出来ていない様子だ。


 チェーンソーの動きが加速する。

 綿毛が舞い散る。


 チェーンソーの動きが加速する。

 綿毛が舞い散る。

 

 チェーンソーの動きが加速する。

 綿毛が舞い散る。


 チェーンソーの動きが加速する。

 綿毛が――


 グシャ。


『――!』


 ジンくんの表情から、声にならない悲鳴が聞こえてきた。

 綿に赤が混じる。

 しかしチェーンソーは止まらず、ぐしゃぐしゃと音を立て続ける。

 びくんびくんとジンくんの身体が躍動する。


 ――数十秒後。

 チェーンソーが綿毛に絡まったのか、停止する。


 そして画面は、赤く染まった綿毛で埋め尽くされた。

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