最終話 卒業式 ― 老後も燃えろ!
天界シルバー再生学院
その大講堂には、今日だけは
湿布と白髪と杖の音がやさしく響いていた。
しかし、静寂は 約3秒 で終了する。
校長GOD、暴走の聖歌タイム
校長GODが壇上に立つ。
マイクを握りしめた瞬間、聖なる光がバチバチと弾けた。
GOD校長:「聞けぇーーー!我が魂の賛美歌!!
『アンコール・オブ・ライフ』!!!」
『アンコール・オブ・ライフ』✨(作詞:校長GOD)
天が裂けるほど 声を上げろ
命は一度きり でも“魂”は無限だ
昨日の涙も 今日のしわも
すべてがオレらの 戦いの勲章
降り注げ――天の光!
奮い立て――老いし翼!
今ここで、生まれ変わるのだ
アンコールは終わらない!!
アンコール・オブ・ライフ!
まだ終わりじゃない!
胸の鼓動が 鐘を鳴らす――現役復活!
アンコール・オブ・ライフ!
老いも若きも叫べ!
生きてる限り、
ステージは続くのだぁぁぁ――!!!!
(※この時、生徒が数名昇天しかける)
歩けなくても 杖が折れても
心のエンジンは 止まっちゃいねぇ
夢は“時間”じゃ測れない
あきらめた時に 初めて老いる
聞こえるか――命の拍手!
立ち上がれ――沈まぬ心よ!
明日を掴むのは 今日の自分だ
アンコールは永遠だ!
アンコール・オブ・ライフ!
終わったフリすんな!
刻んだしわに 物語が眠ってる!
アンコール・オブ・ライフ!
魂よ燃え上がれ!
今日の一歩が――
未来を照らす光だぁぁぁッ!!
(※この時、介護ロボが感動でショートする)
(語り・GOD)
「老い? なにそれ。
そんなもん、神であるワタシですら来る。
だがな……!!
老いた先に、もっと“熱いステージ”があるんじゃあ!!
立て! 立つんだシルバーーー!!!」
アンコール・オブ・ライフ!!
終わりなきアンコール!!
生きた証を、
天界に刻め―――!!
アンコール・オブ・ライフ!
この瞬間が最高だ!
杖を掲げて叫べ!!
「人生、ここからが本番だぁぁぁぁァァ!!!」
(※卒業生の約8割が泣き、2割が気絶する)
ドォォォン!!
天界の雲が割れ、天使たちが吹き飛び、
なぜか生徒全員の肉体がふわっと浮き上がる。
花子ババリア「ちょっと待ちな! 死んだら卒業どころじゃないわよ!」
銀牙じいさん「わしの魂吸われてる!吸われてる!!」
ポヨン神父「昨日往復したぞ、今日は片道でいい…」
ヨルムン姑「嫁が呼んでる気がするんだけど!?いや帰らん!!」
天に昇りそうになった生徒全員を、
さっちゃん先生がバインダー片手に叩き落とす。
さっちゃん:「アンタら勝手に昇天すな!!まだ卒業証書もろてへんやろ!!」
GOD校長の光が強すぎて、
卒業式の看板が燃え、花壇が開花し、
なぜか介護ロボまで泣き出す大カオス。
生徒たちの“最後の夢”を述べる。
混乱が落ち着き、
ひとりずつ前へと進むシルバー組。
花子ババリア
「わたしねぇ…もう一度だけ、
誰かに“綺麗だね”って言われたいのよ。」
銀牙じいさん「言ったろ、毎日言うてるじゃろ。」
生徒席:キャーーー!!(平均年齢78)
銀牙じいさん
「ワシはな…まだ戦える。
でも今度は“守るため”に生きたいんじゃ。」
花子ババリア、真っ赤。
ポヨン神父
「夢…そうじゃの。
消える前に、もうひとつ誰かを許したい。」
その一言に、大講堂が静まり返る。
ヨルムン姑
「わたしは…嫁と仲直りしたい。
次生まれ変わったら、姑じゃなくて“友達”として会いたい。」
生徒席から鼻水すすり音連発。
記憶を取り戻したゴルが、震えながら前に出る。
「さっっちゃん先生……俺、 もう一度……最強の戦士目指していいですか?」
さっちゃんは優しくうなずく。
「当たり前やろ。夢は“年齢制限なし”や。」
壇上に立つさっちゃん。
いつもの怒り声でも、いつものギャグでもない。
しっかり、まっすぐな声。
「老いることは、負けることやない。
何度転んでも、
立ち上がり続けるかぎり――
人生はずっと“現役”や!」
「年金より夢、介護より希望、
寿命より“生きる理由”や!!」
「アンタら全員.... 本日をもって“現役復帰”や!!!」
生徒全員が立ち上がる。
杖を掲げ、声を揃えて叫ぶ。
「生きてる限り、現役だぁぁぁ!!!」
その瞬間
天界の空に、まばゆい“金色の虹”がかかった。
虹の形は、まるで 義足 のようにしなやかで、強くて、輝いている。
ポヨン神父「おお…神は細部に魂込めるのう…」
花子ババリア「これ、インスタ映えするわ!」
銀牙じいさん「わしの関節も金色に輝いてほしいんじゃが!」
GOD校長
「ヨミガエレェェェ!!シルバー魂ぃぃ!!」
さっちゃん
「うるさーーい!!もうええわ!!3年S組 卒業おめでとーーーう!!」
『3年S組 さっちゃん先生4 ―シニア再生編・老後も燃えろ!』
ー完ー




