第1話 天使の羽も縮む!?鬼教師降臨
天界学園 ― 天使たちの学び舎
天界学園は、雲海に浮かぶ壮麗なキャンパスを持つ天使育成の名門校。
白銀の塔が空高くそびえ、翼を休める庭園には光の花が咲き乱れる。
その規模は、地上の名門校を軽く凌ぎ、生徒数は数千を超える。天界全土から才能ある天使が集まる、まさに「天界の象徴」と言える学園だ。
学園の教育プログラムは徹底的だ。
翼の操縦術:空中戦や高速飛行の基本訓練
光の魔法基礎:癒しから防衛まで幅広く習得
天界倫理学:善行・慈愛・秩序の学習
天界文化演習:天界の礼儀や社交、芸術活動の修得
総合試験:学期ごとに技能・知識・精神面を評価
しかし、この優雅な学園の中にも、問題児は存在する。
それが、3年ONI組「天使なのに悪魔のような生徒たち」のクラスだ。
校長は全能の存在、GOD。
彼は常に高みから学園を見守り、時に教師や生徒に試練を与える。
そして今回、問題児たちの対処のため、魔界からやってきた鬼教師を召喚することを決めたのだ。
「さっちゃん先生―3年ONI組に赴任せよ」
さっちゃん先生は封筒を握りしめ、雲を抜ける長い廊下を歩く。
「……魔界から来た鬼教師よ」
白銀の翼を揺らす天使たちの間に、恐怖と笑いを撒き散らす存在
さっちゃん先生の戦場は、すでに整ったのだった。
◇◇◇
教室の扉を開けると、そこにはすでに悪魔のような生徒たちが待ち構えていた。
机を積み上げ、椅子を逆さまにして、天使とは思えぬ悪戯三昧。
「ふん、噂の魔界教師か。俺は善人ウラト、クラスの頭脳担当。前の先生をノイローゼ寸前にしたのは俺の計画通りだ」
ウラトが涼しい笑みを浮かべ、さっちゃん先生を挑発する。
「偽善バイクだ。俺の行動はすべて正義。顔は偽善だけどね。前の先生も騙されてたんだ」
バイクはニヤリと笑い、机を軽く蹴飛ばす。
「慈愛アイコ。表向きは優しいけど、心は鬼。前の先生の涙を見るのが楽しかったの」
アイコは穏やかな顔でさっちゃん先生をじっと見つめる。
さっちゃん先生の目が炎のように光った。
「なるほど、天界に潜む三銃士ね!」
黒板に大きくこう書く
『魔界から来た鬼教師、降臨!』
「甘いこと言ってんじゃないわよ!」
さっちゃん先生の鬼指導が炸裂する。
副担任の大天使ミカエルは小さくため息をつきながらツッコミを入れる。
「さっちゃん先生……ほどほどに。問題行動はだめですよ」
だが、教室の空気はすでに天界ではなかった。
天使の羽は縮み、生徒たちの笑みは悪魔のように歪む
魔界から来た鬼教師と、天使なのに悪魔な生徒たちとの、戦いの火蓋が切られたのだった。




