翔君と詩
タイトル詐欺
なんでこうなったのだろう なんてどうでもいいことを考える
世の中はそう単純にはできていない
ではどうするべきなのか そんなことを言われても困るだけ
みんなどこかで苦しんでいるだろう
誰かの声さえ聞けないままで
疲れたら思い出そう 僕らの思い出を
なにも心配することない
過去は戻って来ないけど
変わりはしない宝物
「二子君?」
今は国語の時間だ。教師の酔狂(としか思えない)で始まった『詩を書こう』というトンデモな課題に俺はこんな詩を書いた。
「別に歌詞になるのはいいけどなんでそんなに暗いのかな?」
「別にいいじゃないですか先生。これから明るくしますよ」
先生にはそうやって(暗に)他の生徒を見に行くように伝えて俺はまた自分の世界に入る。
未来に希望が無いわけじゃない そこでは誰かが笑ってる
僕はそこまで行けるのか 考える
誰かが僕と一緒なら
伸ばしましょう その手を
なにも心配することない
過去は変わりはしないけど
未来ならきっと変えられる
I can't dream but I can go to my dream
みんなが夢を諦めてないなら
まだだよ 諦めるには
そんな声が聞こえるよ
信じましょう そこへ行けると
なにも心配することない
青空の下で僕は
笑ってみせよう
「へーこんなのになったんだ」
先生がそんなことを言った。
「コンセプトは?」
「そうですね……木と空?」
「空はいいけど……なんで木?」
「簡単ですよ。木の下で考えたからです。青空の下で考えたからです」
本当にそれだけ。ただ、それだけ。
「まあいいか。受け取るよ」
先生に詩を渡して授業は終わった。
Q.国府君と大江さんはどうした。
A.ちょっと待って




