国府君の夏、キャベツの夏 2/3
ボウリング場に併設されているバーガーショップに中々に混んでいた。
具体的には、『只今二十分待ちとなっております』というプラカードを掲げた店員が行列の最後尾にいるくらい。
なんでこんなに混んでいるんだろう。気になって前の人の会話を盗み聞きさせてもらうことにした。
いつか見たマッチョ三人組だった。
偶然にしては出来すぎている気がする。でもそこに彼らはいる。そして今回も紛らわしい会話をしていた。
「ここに、例のブツがあるのか」
「お前らが都合つかないうちにここにしか無くなったんだと」
「すまねぇな。マジで恩に着るわ」
「おう着てくれ。そしてできたら奢ってくれ」
「それは無理だな」
「そうかよ」
「で、例のブツはどんなものなんだよ」
「ああ、頭が痺れるらしい」
「マジか。それは相当だな」
なんだか声が似たり寄ったりで区別がつかなくなってきた。シルエットだけでもう誰が誰か分からないしコイツら一体何者なんだろう。
ハンバーガーを求めて来たことは確かなんだろうけど。多分。おそらく。きっと。メイビー。
疲れたし結局何がこの店に行列を作っているのか分からなかったのでこの辺りで盗み聞きをやめる。
そうして私は国府君が私を小突いていることに気付いた。
「ねぇねぇ大江さん」
「何よ?」
「前の人達は一体何の話をしているんだろう。例のブツとか脳が痺れるとか天国に行けるとか言ってるけど……もしかしてマのつくアレ?」
どうやら国府君も見事にそう思い込んだらしい。
面白そうなので黙っておいた。
国府君がなんでそんな目をするのさとか言ってたけど気にしない。気にしないったら気にしない。
ちなみに彼らが頼んだのは激辛スパイシーチキンバーガーだった。
国府君はそのことにほっとしたようだった。
想像力ってこわいな、とつくづく思う。せめてその筋肉はなんとかならんのかマッチョメン三人組。
日記的な感じでぽつぽつサボるな




