異世界転移
「明日羅よ……起きなさい」
真っ白な世界で俺は目覚めた。
「なんだここは……」
「明日羅よ。中学生の女の子の飛び降りを受け止めたとき、お前の身体は重さに耐えきれず、死んだのじゃよ」
謎の声が色々教えてくれるが信じられない。
俺の手足は無事で制服も着ている。
「でも俺はここで生きている。最強中学生の俺が簡単に死ぬわけがない」
謎の声は残念そうに
「その身体は幽霊の様なもので、本物の身体ではない。最強中学生でも人間の身体のみで飛び降りを受け止めることは無理じゃ。だが……」
「だが、なんだ?」
「明日羅が受け止めたことで女の子は助かった。障害も残らぬ。お主の鍛えられたバランス感覚が彼女を助けたのじゃ」
本当か分からないが、でももし本当なら助けて良かったなと思う。
「明日羅よ。お主のような素晴らしい若者がこのまま消えていくのは忍びぬ。わしの使いとして、ある世界を救ってくれぬか?」
「どんな世界だ?」
「フェルゲンという地球に似た惑星じゃ。そこの大人達は汚いものばかりじゃ。最強中学生のお主の力で世界を救ってくれ。わしも力を貸す」
俺は少し考えた。
俺は最強中学生だ。
親父は最強中学生の俺の力は人助けに使えと言っていた。
「いいよ」
俺は謎の声に答えた。
すると俺の周りが真っ白な光に包まれていき
シュイーン!シュオー!シュワー!
吸い込まれるような音と共に俺の意識は遠くなっていった。
……
「大丈夫?」
女の子の声で俺は起きる。
目を開けると、赤いバンダナを巻いた金髪で青い目の女の子が俺を心配そうに見ていた。
辺りは風が吹いている丘で、遠くにリンゴや小麦などの様々な畑に囲まれた村も見える。
「ここは……?」
俺が上半身を起こしながら尋ねると女の子は
「スーオの村だよ!あなたどこから来たの?」
「……日本の西京町」
女の子は不思議な顔で
「ニホンのサイキョウまち?外国の人ー?」
俺は立ち上がりながらとりあえず話を合わせようと頷いた。
「そっか!私フェイナ!あなた名前は?」
「明日羅……」
「アスラね!仕事ないならうち来ない?」
俺は少し考えたが、まずはこの女の子についていくと状況がつかめるかもしれないと考えた。
「いいよ」
「やった!」
俺は嬉しそうなフェイナに手を引っ張られてに丘を下りていく。




