↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生古龍の遊者道  作者: 茜雲
PR
60/71

第59話 決して舐めプじゃないよ?



『闘技大会参加者の皆さん、まもなく予選が始まりますのでご準備ください。出場者以外の方は退出願います』


 会場内に、ややくぐもった大きな声が響き渡る。


 日本で言うところのマイクスピーカーを通したアナウンスだが、当然そんな機械はこの世界に無い。


 セリナに聞いたところ、声を大きくして響かせる魔法。それを込めた魔道具を使っているそうだ。ご都合主義万歳である。


「さて、じゃあ私は観客席に行って待ってるね」


「はいはーい。私と当たる可哀相な人を応援してあげてね♪」


「冗談にならなさそうで反応に困るわ……」


 そのアナウンスを聞いてミシェルと別れる。


 今私たちがいるのは闘技場の控え室。室……と言っても数百人入りそうなくらい大きいけど。


 闘技場の構造は日本のスタジアムとそう変わらない。中央に広大な広場があってその周囲を観客席が囲む。その下にこの控え室やら医務室やら、その他諸々が入る構造だ。


「さて、まずは予選か。予選の方法は決まってるの?」


「……基本的にこれといって決まっていない。参加人数に応じて毎年の開催者が決める」


「なるほどですわ。今回は参加者150人ほどと聞いてますが、例年に比べて多いのでしょうか」


「……ここ数年は人数も増えてるらしい。去年は確か100人と少しぐらい。ちなみに去年の予選は十数人ずつでの乱戦だったはず」


「まぁ、人数を減らすには手っ取り早いね……」


 少々雑な方法だけど、この手の大会では由緒正しい方式だと前世の聖書(少年マンガ)にも描かれている。何の問題も無い。


『参加者の皆様。入場の際、番号の書かれた札を渡されたと思います。その番号で呼ばれた方は会場へお進みください!』


 大会にある程度詳しいセリナに色々聞きながら待っていると、再びアナウンスが流れる。


 それを聞いて私たちは自然と自分の札に目をやった。


「……92番」


「私は17番だね」


「わたくしは135番ですわ」


 言うまでも無く、私たちが会場に来たタイミングは同時である。それでこれだけ番号が違うということは、完全なランダムで配布したのだろう。


「この番号順で始めるなら、最初は私かな?」


「……たぶんそう。予選で当たらなさそうでなにより」


「そうですわね。イロハさんに負けるつもりは毛頭ありませんが、出来ることなら本戦で剣を交えたいですわ」


 三者三様の感想を浮かべる。ただ、セリナだけが気の毒そうな目でアリアを見ていた。


「なんですの?」


「……そっか、知らなかったっけ。なら教えてあげる。イロハは魔術師。あと馬鹿魔力持ち」


 ……ああ、そう言えばアリアには剣術しか見せてないか。一緒に受けたクエストも、今のとこ家庭教師だけだもんね。


「……マジですの?」


「……マジ」


 世界観壊れるような言葉を使うなそこ。……いや教えたの私だけどさ。


 剣でリベンジを果たすつもりだったのに、私が本来剣士ですら無いことに落ち込むアリア。慰めでは無いが、一つ、私の意思を伝える。


「ああー……でもまぁ、私今回は魔法使うつもりは無いよ?」


「……? どうして?」


「えっと……」


 問いかけられて答えに詰まる。


 いや、実際は手加減が面倒とか、やり過ぎる可能性があるとかって理由なんだけど。けどそれを口にしたら嫌味が過ぎるし……。


「ほ、ほら私、剣術の素養は無いでしょ? 身体能力に頼ってるだけで。いい機会だしこの大会で鍛えれたらなぁ~って」


「…………」


 セリナからの疑いの眼差しがすごい……。理由自体は尤もだと思うのだけど。アリアも頷いて納得してるし。


 どうしようかと考えているところに、助け船のように三度アナウンスが鳴り響く。


『それでは、10分後に予選を開始します。番号札1番から17番の方は会場へとお越しください』


「いきなりかぁ。ていうか随分中途半端な区切りだね」


「本戦に進める人数は決まっているのでしょうし、単純に参加人数を本戦出場人数で割った結果ではないですの? 今回も乱戦だと仮定するなら、ですが」


「……多分そう。まぁどうせ勝つから関係無い」


 セリナが挑発的な言葉を放つ。一瞬で周囲の視線が突き刺さるが、見た目で取るに足らないとでも判断したのか、すぐに興味を失ったように視線は散っていった。


 セリナを見た目通りと侮ったら痛い目見るよ。なんせこう見えてじゅうななさ……それはいいか。


「さてと……それじゃ、お先に行ってくるね~」


 ここまで来て遅刻は笑えない。迷うことは無いだろうけど、早めに出て会場を見ておくのも大事だろう。


「……いてら~」


「応援していますわ。控え室の私たちは見れないのが残念ですわね」


 それぞれの感想を戴きながら、他の参加者に紛れて控え室を後にした。



ここまでお読みいただき、ありがとうございます!


初戦から引っ張っていきますw

次回こそ、試合が始まる……かな? どうだろう(汗)


『オーバーセンス』の方も執筆中です。もうちょっとチェックを済ませたら投稿するつもりです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。