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あっちとこっち  作者: rurihari
2 生活
31/142

2-6 内緒の念話

眠い・・・ ので会話だけ回 


しかも3000文字ちょっとしかないや


『アマザは俺の妹だ。』


 狩りの後の午後の一時、0番出口近辺にある狩人が集まる酒場に食事と情報収集で集まった俺達パーティーが席に座り、食事が運ばれてくるのを待っている間ニミヤから送られた念話で伝えられたのは簡潔な内容だった。

 俺はすぐには念話の返答はせず、食事が来る前に頼んだサイドメニューを摘んで果実酒を飲んだ。特にリアクションはしてなかったと思う。


『驚かないんだな?』

『ああ』


俺達は視線を合わせることなしに、メンバーとの口での会話をしながらのため、時間を空けながら二人での念話を続ける。


『なぜだ?』


 二人での念話で入ってくるってことはこのことは他のメンバーは知らないってことか


『初めてパーティに加わって狩りを終えたあとに酒場でアマザに絡まれたよな。その時のニミヤの態度からアマザとは何かあるとは思ってた。 最初はアマザと恋人関係あるいはその前の段階なのかと思ってたんだが、』


 俺はタミーが注いでくれたことに礼を言って、別の味の果実酒に口をつけてから続ける。


『アマザに好意を持ってるにしてはあんたよりも2コ下の俺がアマザに言い寄られるようになって冷静でいるともパーティー内での接し方も全く変化がないとも思えない。』


 こっちのグラスはガラスじゃないのか?ちょっと持った感じが違うな?などと思いながら酒のはいったグラスを持ち上げて眺める。氷がないのが寂しい。


『あとホーヅと妹について会話したことがあってな。あいつにとっては年が近いと競争相手、離れていると保護対象、もっと離れていると父性愛に近いもんじゃないか?っていってたよ。 その時にちょっと思ったことがあってな。あんたとアマザは一歳しか違わないけど悪い虫に対して警戒する保護のような態度だったんじゃないか?ってね。アマザの事情を聞いたときにアマザの父親が既に家庭を持っていたことを聞いたからもしかしたら?と思ってた。』


 ちらとニミヤを見るとあっちもこちらを見ていた。すぐにお互いに視線を外す。


『そうか、アマザはお前にそこまで話してたのか』


『アマザはあんたのことを知ってるのか?』


『いや?知らんはずだ。そもそも俺に異母兄妹がいることも知ったのも学校を出て異法士として修練し始めてからだ。』


『そうか、そういえばアマザが言っていたな自分が生まれたときに一夫多妻制度の廃止を巡って多数派となるために母と共に捨てられたと。』


『……そうらしい。親父は劣勢だった一夫多妻継続派に属するのは上に昇るのには不利と考えて手を出した女とその間に出来た娘を周りに悟られないように切ったのさ。俺は親父が援助していることを知って問い詰めた。それがアマザの妹に対するものだったこと、俺には一歳違いでもう一人妹がいたことを知った。それがアマザで生まれた時は親父の都合で結婚どころか援助すらされていなかったことも。お袋にもアマザの母のことを含めて知らせていないと言っていたよ。』


 年輪都市こっちの親は碌なのがいないな、そう思いながら更に果実酒をあおる。


『俺は親父にどうするのか聞いた。既に古老の一声で一夫多妻制度は継続されることになっている。アマザの母とアマザとマリハの姉妹を家族に迎えるのかと。』


『今の状態をみれば分かるな。』


『その通りだ。親父が俺に言ったのは既に過去のことでアマザは既に学校も出ている。こっちの家族にも敢えて波風を立てる必要もない、それに俺を受け入れたのは彼女だと。今年一杯援助してマリハが学校を卒業すればもう関係はないと抜かした。』


『……』


『俺はそのことで口論して家を出た。親父は都市の上級職だが所詮、継承されるようなものでもないし、何より学校も出ている身だ。親父は何も言ってこなかった。俺は異法士として狩人をやっていくことにした』


『そこでアマザの状況を知った。フランクであるがゆえに男に誤解させていること、おそらくは親父のせいでこれまで恋愛に進まなかったであろうこと、そして狩人としてうまくいっていないこと。』


『一緒に育ったわけじゃないが妹だ。俺はアマザに手を貸すことにした。アマザはパーティー募集にやってきた全くの初対面の俺を少し訝っていたようだが異法をみて納得して加わることになって今に至るわけだ。』


『で?なぜこの場で俺に伝えたんだ?』


『アマザがお前に惚れてることはわかるな? あいつをどう思ってる?』


『こういう場で聞くことかね?』


『少なくとも念話の俺達の会話は漏れないさ。それにアマザを前にしてるんだ、少なくとも本人の前で嘘はつきづらかろう。 で? ど、う、な、ん、だ?』


『好意を向けてくれる美人に悪い気はしないさ。それにあんたが「匂い好き」なら俺は「おっぱい好き」だからな。 アマザのおっぱいは正直魅力的だ』


 て俺は彼女の胸をチラ見する。

詰め所に預けている服を替えたのか今日はTシャツのような服装だが、胸のところは布地が厚くなっているようであまり胸が揺れないしポッチも主張しない。たぶん動くときに邪魔にならないように乳房を軽く固定するような作りになってるんだろう。そういや日本あっちでもユ○ク○にそんな女性用のシャツがあったなあ。


『正直なことはいいがアマザのいいところが胸だけみたいな言い方は不快だな。もう手を出したのか?』


『もちろん軽口だよ。それと怖いから睨むな、周りにばれる!』


『ど、う、な、ん、だ!?』


『俺の昔話で落ち込んでしまってな。その時に慰めるためにちょっとキスをしたくらいだ。」


『本当だな?』


『だから怖いって! タミーみたいに直接的に誘われてないし、そもそも互いを知ろうって言われてるしな。大体単に魅力が胸しかなくて後腐れがないような女性だったら手を出してる。』


『そうか、でタミーはどうするんだ?』


『二人が並んで俺に好意を伝えてきたよ。「まとも」な家族で育ってこなかった俺だが二人が納得するなら面倒は見るつもりさ。とはいえそんなことは先走りでしかないぜ? まずはお互いを知りたいって言ってたし、いつ愛想を尽かされるか分からんしな。』


『まあそうか。そもそも知り合ってまだ一ヶ月くらいか、お前の方が色に溺れずそれだけ冷静なら大丈夫か。』


『そもそもちゃんと付き合うにしても伝えないといけないこともあるしな。』


 ニミヤは色に溺れず冷静と言ってくれたが俺に重複化に絡む事情がないならすぐに手を出してたかもしれない。とはいえ女を知らないチキンなんで何かと理由をつけて同じように避けてた可能性が高いけれど。


『それが何か聞いても?』


『……そのうちにアマザとタミーには言うさ。それこそそのことで愛想を尽かされるかもしれんがね。』


『そうか、とにかく俺の親父のように軽く手を出してないようで今のところは安心した。とはいえ18で男と付き合ったことがないってのも心配ではあったんだがな。』

俺への視線が柔らかくなったんで話題も変えてみた。


『そういやあんたはどうなんだ? 狩人は結婚が遅めとは聞くけどパートナー自体はいてもおかしくはないんだろ?』


『ああ、それは親父がらみで厄介な……』


 とニミヤが念話で話していた時だった。


 俺達の昼の食事も終わってまったりとし始め、早めに切り上げた狩人たちも酒場に来始めたころ、酒場にそぐわない年齢の子供が入ってきて入り口付近に立っている。そっちを見たニミヤが明らかに動揺している。念話も止まった。するとその子供がこっちのテーブルを見るなり近づいてきた。


「ニミヤさんしばらくぶりです。父にたまには会っておけと言われて学校が休みなので会いに来ました。シシナさんにお聞きしたら今は0番地区で活動されているとのことだったので。」

そういってニミヤの横に小走りでやってくる。


「お譲ちゃんニミヤの親戚の子かい? このお兄ちゃんはちょっと「変わってる」からあんまり親しくならないほうがいいよ~。」


 アッシャーが軽口を叩いて暗にニミヤの特殊な性癖を匂わせる。

すると少女は口を尖らせてアッシャーに向かって反論する。


「ニミヤさんはいい人です!別に変人じゃありません。」


 おやおや懐いてるなあ?俺はニミヤとの関係を聞いてみた。


「お譲ちゃんはニミヤお兄ちゃんの従兄妹とかの親戚かい?」


 するとこちらを向いて頭を下げ、


「初めまして、「いや!カコ待ちなさい」 ニミヤの妻のカコと申します。いつも夫がお世話になってます。」


 俺達のテーブルだけでなく、酒場の時間が止まった。


「ニミヤが、ウチの変態紳士が匂いフェチをこじらせてロリコン発症してたぁ~~~~~~~~~~!」


俺は叫んでしまった。








シシナ ニミヤの弟 名前は川辺郡猪名川町の猪名川をもじって

マリハ アマザの妹 名前は加古郡播磨町の播磨町をもじって


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