第41話 ぽん太くんの新学期
冬休みが終わり、いよいよ三学期が始まります。
久しぶりに友達と会い、教室には元気な笑顔と楽しい思い出話があふれます。
新しい目標を胸に、新学期を迎えるぽん太くんの一日をお楽しみください。
始業式の朝。
まだ少し冷たい空気の中、春川家では朝食の準備ができていた。
「おはようございます」
リョウ子が温かいみそ汁を食卓に並べた。
「おはよう!」
ぽん太は元気よく席についた。
惣太郎が笑った。
「今日から三学期だな」
「うん!」
ぽん太は大きくうなずいた。
「みんなに会える!」
千春もランドセルを背負いながら笑った。
「冬休みの話がいっぱいできそう」
祐子がぽん太を見た。
「忘れ物はない?」
ぽん太は自信たっぷりに答えた。
「大丈夫!」
するとハル子が静かに言った。
「連絡帳、筆箱、上ばき、宿題、すべて確認しました。」
「やった!」
ぽん太は胸を張った。
「今日は完璧!」
「たぶん!」
家族みんなが笑った。
「いってきまーす!」
ぽん太と千春は元気よく家を出た。
ソラは玄関まで見送りに来て、小さく鳴いた。
「ワン!」
「いってくるね!」
ぽん太はソラの頭をなでると、学校へ向かった。
松原小学校。
校門では山口先生が子どもたちを迎えていた。
「おはよう!」
「おはようございます!」
元気なあいさつが飛び交った。
「ぽん太!」
健太が駆け寄ってきた。
「あけましておめでとう!」
「あけましておめでとう!」
二人は顔を見合わせて笑った。
「初もうで行った?」
「行ったよ!」
「凧あげもした!」
友達も次々に集まってきた。
「おもち何個食べた?」
「ぼく、おもち五個食べた!」
「えーっ!」
教室は冬休みの思い出話でいっぱいになった。
始業式が終わり、みんなが教室へ戻った。
そして、山口先生が教壇に立った。
「みんな、三学期が始まりました」
「三学期は短いけれど、一年間のまとめをする大切な学期です」
みんな真剣に聞いていた。
「何か目標はありますか?」
先生が聞くと、何人かが手を挙げた。
「漢字を頑張ります!」
「縄跳びです!」
「算数!」
ぽん太も手を挙げた。
「ぽん太」
「はい!」
「ぼくは……」
少し考えた。
「困っている人を、今年もいっぱい助けたいです!」
教室が静かになった。
山口先生はにっこり笑った。
「いい目標だな」
「勉強ももちろん大切だけれど、人に優しくすることも、とても大切だ」
ぽん太は少し照れくさそうに座った。
健太が小声で言った。
「算数じゃないのか?」
「それも頑張る!」
「途中の式も?」
「うーん……」
三秒考えた。
「できるだけ!」
教室中が笑いに包まれた。
放課後。
「ただいま!」
春川家の玄関に元気な声が響いた。
ハル子が迎えた。
「お帰りなさい。」
リョウ子もエプロン姿でほほえんだ。
「今日も元気でしたか?」
ソラがしっぽを大きく振りながら駆け寄ってきた。
「ワン!」
「ただいま、ソラ!」
ソラはうれしそうにぽん太の足元へ寄ってきた。
ぽん太はソラの頭をやさしくなでた。
夕方になると、惣太郎と祐子、そして千春も帰ってきた。
祐子が、聞いた。
「今日はどうだった?」
「楽しかった!」
「みんなに会えた!」
リョウ子が温かいココアを運んできた。
「それは何よりですね」
惣太郎が笑った。
「新しい目標は決まったか?」
「うん!」
ぽん太は元気よく答えた。
「今年も、困っている人がいたら助ける!」
「それから……」
「算数も、できるだけ頑張る!」
千春が笑った。
「『できるだけ』なんだ。」
ぽん太は照れくさそうに笑った。
「まずは途中の式から!」
家族みんなが笑った。
ハル子が静かに言った。
「新しい学期は、新しい一歩を踏み出すよい機会ですね。」
リョウ子もほほえんだ。
「今年も、ぽん太さんらしく、一歩ずつ進んでいきましょう。」
ぽん太は大きくうなずいた。
「うん!」
楽しい毎日が始まろうとしていた。
自分らしく一歩ずつ頑張ろうと決めた、ぽん太くんでした。
新学期は、新しい気持ちで一歩を踏み出す大切な節目です。
大きな目標でなくても、「できるだけ頑張る」という素直な気持ちから始めることも立派な一歩です。
自分らしい目標を見つけたぽん太くんは、きっとこれからも、思いやりの心を大切にしながら、一歩ずつ成長していくことでしょう。




