39 遊び人が一途なのもベタだけどめっちゃ好き
カタル「じゃ、話し合いまでまだ時間あるからここでちょっとゆっくりしとこうか?」
『分かりました』
頭良いんだなカタルさんって
二ビア「私は明日、サヒル様が担当ですので調整を行ってきます」
『ありがとうございます!』
縁の下の力持ちな二ビアさんやわ
カタル「サナちゃんってほんっと良いお嫁さんになれるよね」
え?なになに?
『いきなりどうしたんですか?』
カタル「いやー、本当にそう思っただけだよ」
この人は…誰にだってそんなんだから二ビアさんは苦しんでるのかもじゃん!
『そういうカタルさんは誰か良い人居ないんですか?』
カタル「ん?居るよ?」
まぁ遊んでるからいない…
『いるんですか!?』
まじか
カタル「まぁね〜」
『意外です』
へぇ〜…誰なんだろ
カタル「ま、今はその子で遊んでるの」
『遊びの女性じゃなくてですね』
まぁそうだよね
カタル「だーかーらー、その子俺の事好きなのに認めないんだもん。その反応が面白くてさ」
うお、ドSやん
『好きな子をいじめる男の人は嫌われますよ』
いやほんとに
ガチで
カタル「そうなんだけどねぇ、俺の事好きなのにキツく当たるのは二ビアちゃんなんだもん」
あー、二ビアさん最初からキツく当たって
『ええ!?二…二ビアさんなんですか?』
カタル「そ」
うっそん、両片思い?いや、この場合なんて言えばいいん!?
『なんか…相手が分かるとカタルさんの言い分もわかる気がします』
カタル「でしょ〜。だからいつ気付くかな〜って」
あの調子だとそんなに掛からない気もする
『…』
カタル「ま、二ビアちゃんは真面目だから恋した事ないんだろうね〜」
まだ二ビアさん17だからね?
『二ビアさんはまだ若いからお手柔らかにした方がいいんじゃないですか?』
カタル「いやぁ、今の状態で取って食べたら《軽い男》止まりじゃん?俺結構一途なんだけどね」
あー、チャラ男が一途なの萌えるって言ってた友人のあれか
『あー、それなら私への軽い言葉とかやめた方が…』
カタル「うーん、考えとくよ。これって癖みたいのだからね。じゃあそろそろだから行こっか」
『はい』
なんか凄いこと聞いたしカタルさん終始普通だし
やっぱり大人の余裕ってのなんだろうねぇ
うらやまし
あ、大広間さっきと同じくらいの人達だけど女性半分男性半分だ
カタル「まずは母親が子どもを産む時に何か必要なものや希望はあるかな?」
女性1「そうですね。やはりこの時期は冷えますから暖かいベッドで産みたいとの声がありますね」
カタル「今年もやっぱりあるかぁ」
女性1「温熱効果について現在街で工事が行われているため、部屋の改善はされる予定です」
カタル「ベッドねぇ、温熱効果でどこまで改善するかだね。サナちゃんは何か意見ある?俺男だから子どもを産めないからさ」
あ、突然私ですか
『うーん、お産を私も経験してないので良いことは言えませんが、赤ちゃんはお母さんのお腹の中ではお湯の中に沈んでるのでお湯の中で産む方法もあると元の世界では聞いたことあります』
女性2「お湯の中ですか、確かにお産の時温い水が毎回出てきてますね」
あ、この人助産師さんなのかな
女性3「そうですね。よく調べる必要がありますが1つ意見として取り入れさせて頂きます」
『あ、いえ。やっぱりお産は辛いと聞きますから赤ちゃんにもお母さんにも出来るだけ配慮したいですからね』
カタル「うん、いいこと言うね。じゃあ一応様子見でいいかな?」
女性1「わかりました」
カタル「じゃあ次は5歳までは学舎に通わないわけだからそれまでの子育てについて女性、男性から意見が欲しいね」
男性からも聞くのか、イクメンは大切よね
女性4「最初は世話で寝れないこと、歩けるようになると目を離せない事があるのでやはり、人の目が欲しいですね」
女性5「そうですね。加えて何に対しても嫌がる時期や《なんでなんで》と色々聞いてくる時期があり子どもへのイライラもあるのでそこに対する人の目もほしいです」
あー、イヤイヤ期となんでなんで期か
確かに余裕なんて無さそうだもんね
男性1「家族に良い暮らしをさせる為に働いているのですが、家で休まらないというのもあります。でも奥さんが一日中休めないから余裕が無いのも分かるんですが」
まぁ男性からしたらそうだろうねぇ
男性2「母親も休むことが必要ですが、何か出来ないかと思いますね。心の余裕がどちらにも無くなります」
喧嘩とかになりやすいのか
カタル「まだ育児所の設置が行き届いて無いのもあるよね、うーん、何かいい案ないかなぁ」
『あの…私の居た国では子どもが産まれると、働いている女性、男性共に仕事の休暇の申請が出来るんです』
カタル「休暇は女性にしか取らせて無かったな…」
『それで、休んでいられる期間はまぁそれぞれですが例えば女性が子どもを産んで1年は休んでその後男性が子どもが2歳になるまでの1年休んで…とか休みの期間を調節したら5歳まで何とかなりませんかね?やはり、男性も育児に参加する事で気付く事もあると思うんですよ』
女性6「なるほど、でもそれまでのお金はどうするんですか?」
『元の世界では国からお金が貰えたり一定の年齢的までは病院のお金が安くなったり無料だったり、地域によるんですけど、色んな育児に必要な物を支給して貰えたり、休暇中もお給料が貰えたりするんです』
カタル「へぇ、子育てに優しい国なんだね」
『これは私の考えなんですが、いきなり同じ事をするのは難しいと思うんです。だからまずは子育てをしている人たちが集まって皆で皆のお子さんを見るというのもいいと思います』
女性4「それよさそうですね」
女性ら「うんうん」
男性3「私たちも育児には協力したいですけど何をしたらいいか分からないので学べる場があれば良いですね」
女性2「同意です」
おお、なんかいい感じ?
カタル「サナちゃん良い意見ありがとうね。それぞれ考えてみよう。皆で考えて取り入れられそうなのは取り入れて欲しい。俺も制度について考えよう。あと、集まれる場として集会所を使ってくれればいいかもしれないね」
女性、男性ら「わかりました」
カタル「学舎では何かあるかな?」
女性7「いえ、大丈夫です」
カタル「うん、また何かあったら言ってね。他に意見など無いかな?」
女性、男性「ないです」
カタル「じゃ、解散!」
なんか、有意義な時間過ごせたかも
カタル「サナちゃんありがとね、サナちゃんが元いた国の制度とか参考になったよ!」
『いえいえ』
カタル「子育て中に必要な物を支給するだけじゃ足りない事が分かったからね。あー、良い話合いだった!考えたらお腹空いたよ、行こっか」
『はい』
私も良い話合いを聞けた気がする
子育てって大変なのはテレビでよく見てたからなぁ
二ビア「サナ様、お疲れ様でした。夕食になります」
『ありがとうございます』
ルーク「カタルの相手は疲れただろう」
『いえ、子育てについて良い話し合いを聞かせてもらいました!』
カタル「いやいや、サナちゃんの居た国の事を聞かなかったらこんなに良い話合いは出来なかったよ」
ルーク「そうか」
『子どもを育てるのはとても大変だと聞きますから』
カタル「男性にも育児の為の休暇制度を作って、子どもの病院の費用を安くする制度も作らなきゃね」
サヒル「休暇制度と医療費の制度ですか、そのようなものがサナさんの国ではあったのですね」
『はい、男性も育児をすることで大変さを知ってもらったり、育児には費用が掛かるので安く出来るものは安くするって目的…だと思います。政治はあまり詳しくないので意図は掴めませんが』
ルーク「それだけ知っていればソルヤ王国では詳しい部類に入る」
そうなんだ
『そういえば、争いに関する制度もありましたね。ちょっと記憶が曖昧なんですが、《争いを起こすことをしない。兵は災害時の救援、国の異常時に国を護る為であり侵攻を禁ずる》みたいなのでした』
ルーク「なるほど、争いは仕掛けられたら必要最低限、国を護ること以外には行わない。ということか」
そんな感じかな?
『そうですね。でも兵は何歳から何歳まで全員の男性がーって訳じゃなく志願兵(?)ですね。あと、私の居た国は凄く平和でしたから争いは経験してないんですが、災害が多いのでその為に派遣したり、他の国で災害の時に物資を届けたり救助したりしてました』
ルーク「争いを想定した訓練はなかったのか?」
あー、してたよね?
『してましたね。様々な場合を考えて日々訓練してますね。あ、兵は他の国に加勢しに行くとかも禁止されてました』
ルーク「面白い話が聞けた。ありがとう」
カタル「サナちゃんの居た国はすっごい平和って事だけは分かった」
サヒル「ええ、あと争いは何も生まないって分かってるようですね」
まぁ…確かに
『私が産まれるうんと前ですけど、私の居た国は争いをしていて、世界で最悪な兵器を使用された唯一の国なんです。その兵器は周囲を焼き付くし、見えない毒で病期を引き起こし、その兵器の近くに居た人は遺体すら残らず、残ったのはその人のいた影が壁にこびり付いてるだけだったと、語り継がれてます』
カタル「そんな悲惨な事があったんだ」
『だから平和をどこの国よりも重視してますし、平和の為に毎年その兵器が使われた日に亡くなられた方々の為に祈ってるんです』
ルーク「平和を重視…か」
『はい』
サヒル「凄いお話を聞かせてもらいました。このお話、ミハラ国王にお話しても?」
『はい!』
それでソルヤ王国が良くなるならいくらでも話すわ
カタル「多分これからも何かの機会にサナちゃんの話を聞かせてもらうと思うよ」
『私がお力になれるなら何でもお話します』
サヒル「ありがとうございます」
二ビア「それではお下げ致します」
あ、二ビアさんもお話聞き入ってたのかな
だいぶん前に食べ終わったんだもん
ルーク「サナの居た国や他の国はではその兵器を何故使わなかったんだ?」
『その兵器が沢山の人の生命を奪うことが分かりきっていたんです。敵同士とはいえ同じ人間です。それに争っているのは兵のみ、一般市民は罪がないです。でもその兵器は効果範囲が広く、兵のみを的に使うなんて事も出来ません。だから争いが終わったあと私の居た国はその兵器を作ることを放棄したんです。他の国はまだ持っている所もありますが…』
ルーク「そのような兵器は生み出されてはいけないものだ」
『私もそう思います。争いなんて国の偉い同士だけが喧嘩すればいいんですよ』
サヒル「珍しいですね、サナさんが熱くなるなんて」
あら、熱くなってたかな
『やっぱり、争いなんかの為に兵とはいえ人間の生命が奪われるのは一般市民としても心が痛いですから』
ルーク「俺らも善処すべき事だろうな」
カタル「そうだね」
サヒル「サナさんの考えは国王にお伝えしておきます」
わ、なんかめっちゃ語る人みたいで恥ずかし
二ビア「お風呂の準備が出来ております」
『熱く語ってしまいましたね。ゆっくりしてきます』
ルーク「ありがとう、有意義な時間だった」
『いえ』
今日はめっちゃ良い日になったなぁ
二ビア「サナ様のお考えは素晴らしいものですね」
『ありがとうございます』
二ビア「サナ様はソルヤ王国に無くてはならない存在になっております」
『そんな大袈裟な』
二ビア「いえ、あの御三方がサナ様のお話を興味深く聞いていらっしゃった事からもそう考えます」
『そうだと嬉しいです。ソルヤ王国に恩返ししたいですから』
怪しい私を受け入れてくれたんだもん
二ビア「それでは失礼致します。明日はサヒル様が担当になります。おやすみなさいませ」
『おやすみなさい』
色々考えさせられる一日だったなぁ
あ、眠いわ
おやすみなさい




