婚約歴20年
あらすじ
サランのために用意していたマンションはペット禁止などの理由でインナが住むことになり、サランは引き続きシウと同居することになります。サランは、幼少期の動画でシウからプロポーズされて「YES」と答えていることを根拠に、自分たちはすでに婚約しているのだと主張し、シウは笑って彼女の手を握るのでした。
11月
北海道はいよいよ秋の気配も深まり、紅葉が最盛期を迎えた。
山間部では初雪、初冠雪などの予報もちらほらあり、
安易に山や森の中にいると場合によっては命の危険もある。
ユン・シウ達は無事、北海道ロケを終了し、ソウルに戻って、残すところ僅かな
スタジオ撮影のみとなっている。
マシロ御殿ともお別れで、数カ月生活すると名残惜しい。
マシロも生まれた日本を後にして、韓国へと旅立つのである。
サランはマシロに手書きでパスポートを作ってあげていた。
写真も付いていて精巧な造りに驚く。
ソン・インナは一足先に、ソウルに戻った。
総合映像制作会社S.S.Iを退社したキム・ソヒョンを勧誘し、F.G.S Korea(藤咲化粧品韓国支社)の営業第二企画部とアトリエ・ノア会長室室長に抜擢した。
右腕が欲しいとそれとなく言っていたが、彼女に白羽の矢を立てたのである。
藤咲に関してはいろいろ考えているようで、藤咲の化粧品をMade in JapanではなくMade in Koreaでアジア圏に売る構想を練っていた。
品質は良いが何かと言いがかり付けられやすい日本製と並行して、
無国籍感を出したブランドを作り、品質の良さを市場に浸透させる計画のようである。
10代20代の女性向けに『Cosme de Saran』とサランの名を冠し
20代30代の女性向けに『Cosme de Aya』。
大人の女性向けに『Cosme de Jurin』と樹林の名で展開する。
先に先入観の少ない若い層をターゲットにするよう提案したのは、シウであった。
サランもすでに企画を出していて、
フレグランスの『Pings Romance』。
桃とマンゴー、バニラ、練乳をミックスした、若い女性向きの
フルーティーミルキーなフレグランスである。
キャッチコピーは『ひと夏のときめき』。
『Pings Romance』を使用した
ハンドクリーム。既存の『WAKAZUMI』を香りと容器を変更して、若い女性を獲得する。
キャッチコピーは『恋を呼ぶ魔法の手』
『Pings Romance』を使用したボディーローション。
キャッチコピーは『香る潤い美肌』
既存の化粧品群の『ファイン・グロス・シャイニスト』の容器を揃えて嬉しい、眺めて嬉しいものにチェンジする。
など。
良いアイデアがたくさん上がってくるなと思っていたが、
ひょっとするとこれらのアイデアは『ダボ』が黒幕かも知れない。
キャッチコピーはユン・シウのアイデアによるので自力なのであった。
『Love Hunt4』の撮影開始前にサランのマンションを用意したが、
そちらは必要なくなったのでソン・インナが住むことになった。
インナが要望したのと、その部屋はペット禁止なのも理由の一つである。
サランは特に再びの同居に何も言わないが、確認は必要ではとシウが思った。
「フィアンセをまた追い出す気なの?」
「フィアンセ?」
サランが主張するのは赤ちゃんサランと少年シウの動画の話である。
シウが赤ちゃんのサランに
「シウです。よろしくね。大きくなったら僕のお嫁さんになってね」と
確かに言っているのだ、それで赤ちゃんのサランはYESと答えているので、
婚約は成立しているとの主張であった。
シウは笑ってサランの手を握った。
今後、記載する表現に関して、常識に基づいて気をつけて参りますが、
もしもを考慮して15歳未満閲覧非推奨を設定させて頂きます。
こちらに何か落ち度がございましたら、お知らせ願います。
※作中のメインキャラクターは日本語も韓国語も話せる設定となっておりますが、読む側を考慮して日本語表記にしております。キャラクター達は場面に応じて言語を使い分けているとご理解願います。
参考データ
※ユン・シウ…小説家25歳
※カン・サラン…女優志望のアルバイト20歳
※ソン・カナン...女優。カン・サランの芸名。ソン・インナに名付けられた。
※ソン・インナ…女優、シウの母親
※ユン・ジュンソ...シウの父。総合映像制作会社S.S.Iの会長
※ユン・ヒョヌ...シウの異母兄。ソヒョン・チョヨンの恋人。S.S.Iの後継者
※イ・ソジュン...シウの親友。Juringエンター専務。子犬の幼顔と低音ボイス
※イ・ウジン...映画監督。『残酷な美しさ』『私にキスできますか?』
※パク・ドユン...映画監督。シウの親友。Juringエンタ常務。映像制作部部長。
※イ・ダイン...『私にキスできますか?』ヒロイン
※キム・ソヒョン...シウの元恋人『Love Hunt』プロデューサー。
※キム・ソンミン...キャサリン。薔薇組第二夫人。数千万ウォンの身体を誇る
※ハン・チョヨン...女優『私にキスできますか?』イ・ダイン役
※ハン・ジヨン...女流写真家。奇跡の1枚を撮る「アメイジングメーカー」
※ナ・ジウ...薔薇組音響アシスタント。通称小枝。
※虹の薔薇組...ドユンのハーレム軍団。精鋭撮影チーム。
※佐藤直樹...ユン・シウの祖父。伝説の投資家。
※佐藤志乃...ソン・インナの本名。
※天翔樹林...ソン・インナのシルフィード歌劇団時代の芸名。
※涼風小鳥...中村綾。サランの母親。
※中村綾...サランの母親
※トリニティG...韓国最大の財閥グループ
※S.S.I...総合映像制作会社
※Juringエンタ...芸能事務所兼資産管理会社。会長インナ。社長シウ。
※アトリエ・ノア...中堅芸能事務所。サランことカナンが所属していた。
※『Love Hunt』…ネット配信の恋愛リアリティ番組
※『私にキス出来ますか?』…シウ作の小説
※『ずっと僕は君を』…シウ作の小説




