表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
49/66

『愛、故に君を想う』改

あらすじ

サランはパソコンの前で困惑していました。ユン・シウが隠れて執筆していた未発表小説の第3作目『愛、故に君を想う』が、たった一夜にして全く新しい内容へと大きく書き換えられていたからです。書き換え前の原稿には、シウとサランの出会いやその後の軌跡が日記やポエムのように綴られており、サランも内心嬉しく思っていました。しかし、それらが綺麗に消去されてしまったことにサランは穏やかではいられず、優秀なAI『ダボ』に八つ当たりをしますが、理由のわからない『ダボ』はお手上げ状態でした。


サランはパソコンを前にして、考え込んでいた。

シウの未発表小説であり、第3作目の作品『愛、故に君を想う』が突如、大きく書き換えられたからであった。

AIの『ダボ』に問い合わせても、書き換えが行われた理由は分からず仕舞いである。

題名こそそのままで、全く新しい小説はたった一夜にして、全て書き終えたようである。

サランの知っているユン・シウという作家は、

そのような事が出来てしまうのは分かっているが、

急に書き換えをした理由が知りたかったのだ。

書き換え前の小説は明らかに、シウと自分の出会いとその後が描かれていた。サランとしても当事者なので小説と言うよりも、記録簿とポエム集みたいな感じではあったが、想いを綴られるのは悪い気がしない。それをあっさり一夜にして、消されてしまったのだから内心穏やかでは無かった。

そして、新しい内容は、ヒロインこそ自分がモデルかな?と思うが、ブロードウェイを目指す、元バレリーナで。相手は韓国在住の美容師である。

淡いプラトニックな恋が描かれた切ないストーリーである。彼のファンとして読んでも、真骨頂とも言えるユン・シウ節と最高傑作だろうと思える、文学性を感じる。ただ、自分をモデルにしてくれたなら、悲しい終わり方は何かを暗示された気がして不安になる。

『このヒロインは私だろうか?』

違うと言えば違うかも知れない。

『では一体、誰をモデルにしたのだろうか?』

いつもは優秀なAI『ダボ』も今回はお手上げのようだ。サランは珍しく『ダボ』に厳しい八つ当たりを言ってやった。『ダボ』は謝罪しているが、感情は無いので口ばかりの言い訳である。

もう2度目の読破が終わった所だが、相変わらず『顔面国宝』の彼は美しい作品を書く。

何かに関連付けようとするから、正しく読み砕けないのかも知れないと、サランは反省し始めた。

彼と知り合う前と違い、

原作者の近くに居るが為に、純粋な気持ちで読めなくなっている自分が居たのだ。

やましいつもりは無いが彼に好意を持っているかこそ、欲が出てしまい。作品の内容を受け止めれない時を感じる様になったのだ。

「初心に帰ろう」

サランはそう呟いた。

自分は作家ユン・シウの1番のファンでいたいのだから。

サランは3度目の読破を目指した。

ソウルで最もおしゃれな街にある美容室。

そこで働く主人公の彼は

美しい学生の少女を担当する。

やがて定期的な指名客となった彼女からは

バレエを熱心に取り組んでいる事を彼に伝えた。

ある時、彼はフォトコンテストのモデルをやって欲しいと依頼し、コンテストは見事、

入賞して2人で喜ぶのだった。

彼女は高校卒業後、バレエ留学でヨーロッパに

行く事を伝えた。彼も独立して自分のお店をオープンさせる事にした。お互いにエールを送る。

一年後、彼女は一時帰国をし、彼に空港に着いたその場で美容室の予約をした事をアピールした。

2人は2人だけの空間でヘアカットデートを過ごした。彼は独立した費用の返済で

決して余裕の無い経営と生活を余儀無くされていた。

それは実力が有ればどこに店を作っても上手く行くと言う彼の人生最大の誤算で、場の力とブランド力を見くびってしまった故の足枷であった。

彼は彼女に恋心を持っており、彼女の夢も応援したい気持ちであったのだが、自分自身の生活に余裕が無く、全力で彼女の気持ちを掴みに行く勇気が無かった。彼女は留学を終えて、再び彼の元に現れた。

再会を喜び、一緒に日本に旅行へ行った。

彼女はアメリカに渡る計画を彼に伝え、

再び飛び立った。彼は、彼女への思いと、自分自身の苦悩の狭間で葛藤するが、自分の想いを抑える事で解決しようとした。

「彼女がもし、自分を好きならば、夢を追って外国などには行かず、自分の近くに居るはずだ。そうで無いのだから、親しい異性でしか無いのだ」

彼女から来るメッセージは日記の様に途切れる事なく続いた。その日、行った所、食べたもの。

新しく友達ができた事。オーディションに言ってダメだった事。そして、時折、直筆のエアメールも届いた。やがて一時帰国し、彼女はまた姿を現した。

再会を喜び合い、シャンプー台に案内した時に二の腕の話になり、

彼女は二の腕を触って見ろという。そしてタトゥーを腰に入れたと言い、

見せながら彼の女である証で他の男性に抱かれない意思で入れたのだと告白した。

二人はシャンプー台で口づけを交わすのであった。


ライトノベルから次は純文学へ。

彼の意向は反映されて、見事な作品なのかも知れない。ただ、ひたすら切なく悲しい物語であった。

そしてどうやったらこんなエモーショナルなラブシーンを思いつくのだろう?と

サランは考え込むのであった。


今後、記載する表現に関して、常識に基づいて気をつけて参りますが、

もしもを考慮して15歳未満閲覧非推奨を設定させて頂きます。

こちらに何か落ち度がございましたら、お知らせ願います。


※作中のメインキャラクターは日本語も韓国語も話せる設定となっておりますが、読む側を考慮して日本語表記にしております。キャラクター達は場面に応じて言語を使い分けているとご理解願います。


参考データ

※ユン・シウ…小説家25歳

※カン・サラン…女優志望のアルバイト20歳

※ソン・カナン...女優。カン・サランの芸名。ソン・インナに名付けられた。

※ソン・インナ…女優、シウの母親

※ユン・ジュンソ...シウの父。総合映像制作会社S.S.Iの会長

※ユン・ヒョヌ...シウの異母兄。ソヒョン・チョヨンの恋人。S.S.Iの後継者

※イ・ソジュン...シウの親友。Juringエンター専務。子犬の幼顔と低音ボイス

※イ・ウジン...映画監督。『残酷な美しさ』『私にキスできますか?』

※パク・ドユン...映画監督。シウの親友。Juringエンタ常務。映像制作部部長。

※イ・ダイン...『私にキスできますか?』ヒロイン

※キム・ソヒョン...シウの元恋人『Love Hunt』プロデューサー。

※キム・ソンミン...キャサリン。薔薇組第二夫人。数千万ウォンの身体を誇る

※ハン・チョヨン...女優『私にキスできますか?』イ・ダイン役

※ハン・ジヨン...女流写真家。奇跡の1枚を撮る「アメイジングメーカー」

※ナ・ジウ...薔薇組音響アシスタント。通称小枝。


※虹の薔薇組...ドユンのハーレム軍団。精鋭撮影チーム。

※佐藤直樹...ユン・シウの祖父。伝説の投資家。

※佐藤志乃...ソン・インナの本名。

※天翔樹林...ソン・インナのシルフィード歌劇団時代の芸名。

※涼風小鳥...中村綾。サランの母親。

※中村綾...サランの母親

※トリニティG...韓国最大の財閥グループ

※S.S.I...総合映像制作会社

※Juringエンタ...芸能事務所兼資産管理会社。会長インナ。社長シウ。

※アトリエ・ノア...中堅芸能事務所。サランことカナンが所属していた。

※『Love Hunt』…ネット配信の恋愛リアリティ番組

※『私にキス出来ますか?』…シウ作の小説

※『ずっと僕は君を』…シウ作の小説

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ