ソン・インナ
あらすじ
その日の夜、ユン・シウのもとに、韓国の大女優である実母のソン・インナから電話が入ります。インナはシウを介して、隣で本を読んでいたカン・サランとビデオ通話を開始します。画面越しのサランをひと目で気に入ったインナは、シウの屋敷に居候している事情を察し、彼女を温かく迎え入れます。そして、日本の化粧品メーカー「F.G.S(藤咲化粧品)」のモデル起用を快諾するだけでなく、自ら新しい芸名として「ソン・カナン」を授け、さらに「お義母さん」と呼ばせてサランを大いに喜ばせます。最後には、サランへ300万ウォンものお小遣いをすぐに渡すようシウに言いつけ、嵐のように通話を終えます。
その日の夜。
シウの携帯にソン・インナから電話が掛かってきた。
「はい。シウです。はい。いるよ。今、電話番号送るから、一回切るね。はーい。」
カン・サランはソファーの隣で本を読んでいた。
「サラン。ソン・インナさんがサランと電話で話したいって。番号教えていいかな?」
ソン・インナとはユン・シウの母親であり、
韓国人なら誰でも知っている大女優である。
カン・サランは驚いて言葉が出ず、頷くだけだった。
1分後。サランの携帯に着信が来た。
ビデオ通話だ。
サランは緊張し、通話ボタンをタッチした。
画面に大女優ソン・インナの顔が映し出される。
「こんばんは、初めまして。ソン・インナよ。カン・サランさんね?」
息子が思うには、いつものソン・インナとは別人のように、
ずいぶんと優しい口調だ。
「は。はじめまして。カン・サランです。」
「可愛いわね。サランって呼んでいい?あなた見たいな娘が欲しかったの」
「あ。はい。サランって呼んで下さい。」
サランは空中に向けてお辞儀をあしている。
「ところで、そこどこなの?うちの屋敷かしら?息子と一緒にいるの?」
「あ。はい。すみません。事情がありまして。い。居候させて頂いています。」
「い。居候?まさか息子に乱暴されたりしていないわよね?」
そんな事、されていたら、電話に出ませんけどね。
「あ。あの。ちょっとだけ」
「ちょっとだけ??」
「あ。いや。どうしても。」
「どうしても??」
見ていらず、シウが画面内に割り切んだ。
「あのね。事情があって。」
「ちょっと。あなた達、なんで、そんなに親しげなの?」
二人で並んで画面に映っているからだ。
「いや。だからね」
「わかったわ。サランに代わって」
わかったのですね。何かを。
「はい。かわりました。」
「藤咲。承諾したわ。お願いね。それと、芸名は『ソン・カナン』でどうかしら?」
「あ。はい。ありがとうございます。」
「綺麗な声ね。目も綺麗だわ。気に入ったわよ。よろしくね。私の事、お義母さんって呼びなさい。」
「あ。はい。よろしくおねがいします。」
「お義母さんって言ってみて」
「はい。お義母さん」
「本当にかわいいわね。それと、まだ息子いる??」
「いますよ」
「まだいたの?サランに変な事しないでね」
「いますよ。自宅ですから。それに変な事なんてしません。」
サランはシウを見たが、シウは目を合わせなかった。
「カナンにお小遣い渡して頂戴。200万ウォンあれば足りるかしら?」
「200万?」
「足りない?300万?今度あなたに払うわ。サランにすぐに、渡してね。」
「300万?はい。了解です。」
サランは驚いて仰け反っている。
「サラン。また明日電話するわね!お休み」
「はい。かしこまりました。おやすみなさい」
今後、記載する表現に関して、常識に基づいて気をつけて参りますが、
もしもを考慮して15歳未満閲覧非推奨を設定させて頂きます。
こちらに何か落ち度がございましたら、お知らせ願います。
※作中のメインキャラクターは日本語も韓国語も話せる設定となっておりますが、読む側を考慮して日本語表記にしております。キャラクター達は場面に応じて言語を使い分けているとご理解願います。
参考データ
※ユン・シウ…小説家25歳
※カン・サラン…女優志望のアルバイト20歳
※ソン・インナ…女優、シウの母親
※イ・ソジュン...シウの親友。Juringエンター専務。子犬の幼顔と低音ボイス
※『Love Hunt』…ネット配信の恋愛リアリティ番組
※『私にキス出来ますか?』…シウ作の小説
※『ずっと僕は君を』…シウ作の小説




