仲間集め
三年後......
やっとまともに動けるようになった、動けなかった時のオムツ替えの屈辱は忘れない。
にしても体が動けるようになっても部屋から出ちゃダメなんていう決まりがあるから
自分の部屋を持てる年齢まで待ったんだから。
にしても今俺の味方は二人か......
多分、父親と母親だろうな。他に良さそうな人はいるかな?
部屋を見渡すと部屋を準備している三人のメイド達がいる。
よし!最初はメイド達を味方にしよう。
まず一人目のメイドに話しかけた。
ここは出来るだけ貴族のお嬢様っぽく話しかけた方がいいよな。
「こんにちは、私の部屋を準備してくれてありがとう。何か手伝う事はある?」
出来るだけ丁寧に聞いてみた。
しかし、メイドはびっくりした様子で慌てて返事をした。
「お嬢様!?話せたのですか!?」
そう言えば、全くと言っていいほど話していなかったな、、
「ええ、話せましたよ、、何か問題でもありましたか?」
「いえ、滅相もございません!!
お嬢様が話されたことをご主人様に伝えてきますね」そう言ってメイドは走り出してしまった。
残りの二人にも話しかけてみたが、先ほどと同じような反応だった。
いつも仕事だったから話す暇も無かったせいで、弊害が生じるとはな、、
そして何も手伝う事はなかったようで、勉強をしていてくださいと言われた。
何だか面倒くさいお嬢様の様に思われているようだ。
言われた通り勉強してみたが、案外楽しい。
仕事ばかりしていたせいで何でも楽しく感じる。
特に面白いのが歴史だ!
どうやってアビスの塔が出来たかなども書いてある。
教科書を読みふけていると、廊下から大きな足音が聞こえた。
先ほど飛び出していった、メイドが父親を連れてきたようだ。
「ご主人様、こちらです!」メイドが俺を指さす、ここは喋った方がいいのだろう。
「お父様、私に大きな部屋を与えてくれてありがとう!」
出来るだけ元気に話しかけてみた。
両親は大きく口を開けながら驚いている。
「喋った、あんなに今まで喋らなかったのに!」顔を見合わせている。
「「やったー!!」」二人は大きく飛び跳ねながら、歓喜の声を口にした。
「どうしたのですか?お父様、お母様」
泣くほど嬉しかったらしく、両親は泣き始めた。
すると急に父親が声を上げた。
「多分、娘が話せたのはセムラいたからだろうか?」
と言いながら最初に話しかけたメイドを指差している。
メイドの名前はセムラと言うらしい。
「今からセムラをミラの付き人にする!!」
何と味方が一人増えた!ディスプレイを開いてみると『ミッションが進行しました』
と表示されている。
「ちなみにミラは今何の本を読んでいるんだ?」父親が首をかしげながら聞いてきた。
「歴史の教科書ですけど、これは読んではいけないものですか?」
すると、また両親は泣き始めた。
「やっぱり家の子は天才だぁ~」
「すごいわぁ~まだ文字も教えてないのに」
もはや、親バカが行き過ぎて怖い、、
両親を俺の部屋から追い出した。
はあぁ~この世界の人達は皆家族愛が強いのだろうか?
まあ、いつも仕事ばかりしていたから人と関われなかったから
関われるのは嬉しいが。
セムラというメイドが味方になったが、『味方』になるという基準とは何だろうか?
仕える事だろうか?けれど両親は仕えていないのに俺の味方なんだよな~
けど両親はめちゃくちゃ俺の事が好きなんだよな、、
つまり今までの話から推測するに、俺に仕えるか、
俺の事をめちゃくちゃ愛する、と味方判定になるという事で良いかな?
部屋の準備が終わったようなので、セラムに話しかけて見よう。
「すいません、セラムさん。父が勝手に付き人を変更してしまって。
私みたいな幼子でも大丈夫ですか?」
「そんな事ありませんよ、お嬢様。」セラムは優しく受け答えてくれた。
よく見ると案外美人だ、転生前だったら好きになったかもしれない。
まあ、俺のオムツ替えとかしてた人だから、今更恋心など湧かないが。
「それで、お嬢様これから何をするのですか?」
「そうね~もし貴族同士で争いになった時が大変だから、味方でも集めようかしら。」
これでセラムがミッションを達成する為に助けてくれるだろう。
「お嬢様は賢いですね。素晴らしいです!!」ちょっとセラムが涙ぐんでいる。
「ちょっと急に泣き出さないでよ!!」まずい!ちょっと口調を間違ってしまった。
セラムが驚いた顔でこちらを見つめている。
だが、またセラムは泣き出した。
「ど、どうしたの!?」
「やっぱりお嬢様も甘えたいですよね、私の前では普通の口調で大丈夫ですよ」
「だとしても、泣くことは無いでしょう?」
泣いている顔でこちらを見つめてきた、泣き顔が似合っていてとても可愛い。
「再開した時、私が見ない間に大人びたな~と思っていましたが、
今の口調で全然まだ子供だなということが分かって、安心してしまったのです。」
何故この世界の人達はこんなにもいい人ばかりなのだろう?
もっと異世界とかどろどろしているイメージがあったのに。
俺が担当していたアニメ何てもう酷かったよ!
主人公以外はどんどん死んでくし、家族は裏切るし。
「そう、それじゃあ貴方の前ではこの口調で話すわね。」
「はい、お嬢様。それではお嬢様が味方を集めたいとおっしゃっていましたが
まずやるべき事は、この家の人全員を味方にする事が先だと思います。」
急にさっきまで泣いていたはずのセラムが泣き止み、仕事の顔になった。
びっくりした!!
やっぱりこっちで働いている人達もこの顔はするんだ
久々に見た『仕事の顔』が珍しくてセラムを、つい見つめてしまった。
「どうしたのですか?」
「いや、可愛いな~と思っただけよ。続きをお願い。」
セラムの顔が赤くなった。
「お嬢様、身分が違うのでそういうのは、、」
何を言っているのだろう?私が首をかしげると、また一層セラムが赤くなった。
「何でもありません!!」
残りの人数:七人
報酬 能力:パレット
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