急な結婚
「何で?この家の人達を味方にしなくちゃいけないの?」
セラムが落ち着くのを待ってから話しかけた、何か変な事を言っただろうか?
「は、はい!それには理由がありまして
まず貴族同士の争いで死ぬ可能性が一番多いのは味方に裏切られたりする事なんです。
そのために『血の契り』をかわすんです。
血の契りとは従者を辞めた後などに新しい主人に一生つく事を禁止する方法です。
その他にも血の契りをかわすと色々な物が付いてきます。
まず家族などは元々血が繋がっていて大丈夫ですが、私みたいな従者などは血の契りを交わすのです。」
ふ~んつまり競業避止義務契約みたいな感じか!
説明:競業避止義務契約とは会社を辞めた後に競合会社に一定期間就職する事を禁じる契約である。
まあ期間は違うけど......
「どうしますか?お嬢様やってみますか?」
「やってみてもいいの!?」やってみたいとは思ったが、俺ごときがやって大丈夫なのだろうか?
「はい、大丈夫ですよ。」まあ、彼女もそう言ってるし良いか、、
「どうやってやるの?」何やら指輪を取り出しているセラムに問いかけた。
「はい、まず私が持っている指輪に魔力を込めてみてください。」
魔力何て使ったことないんだが!?とりあえず、こういのは血を付ければどうにかなるだろ。
俺は指を噛んで血を出した、それを指輪に押し付けた。
すると、セラムが大きな声を上げた。
「お嬢様!?何をやってるんですか!?それは結婚用の契約方法ですよ!」
「結婚用と血の契りは何が違うの?」
ハッキリ言って結婚何てそこまで重みはあるのだろうか?
絶対的な味方が入る点が大事と言うなら血の契りも同じだろ。
「契約内容はあまり違わないですが、、それは重みが違いますよ。」
ふ~んでも契約内容が変わらないならいいか。
「良いよ、契約内容が同じなら。魔力込めるのはたぶん面倒くさいし。」
「お嬢様ダメですよ、ほら血をふき取るんで指輪返してください。」
返してもいいが、折角血まで流したんだこのまま契約したい。
「嫌だ!!」俺はそう言って部屋の中を走って逃げまわった。
「そんな事言わず、返してください!!」
さすがに可哀そうに思えてきたので、そろそろ返すか......
にしてもこんなに走ったのは久々だな。
「分かった、今返すからね~」そう言って俺はセラムに向かって指輪を投げた。
「あ!お嬢様投げないでください!!」
そう言っているセラムの口の中に指輪は吸い込まれた。
「「あ!」」
「お嬢様!?どうするんですか、もう飲み込んじゃいましたよ!?」
「まあ、多分トイレとかしたら一緒に出てくるわよ。」腹とか壊さないといいが。
「違いますよ!!結婚の契約をする時の条件が当てはまった状態で飲み込んじゃったんです。」
「つまり......」
「私はお嬢様のパートナーとなったんです!!」
え~と整理すると、俺は今セラムと結婚した事になったのか......
この世界は同性同士で結婚することは大丈夫なのか?
「どうする?」
「もうここまで来たら、最後までやりますよ。」
そう言ってセラムは自分の胸に手を突っ込んだ。
「何してんの!?」焦って口調が戻ってしまった。
でも、これを焦らずにいられるだろうか?だって自分の付き人が急に自殺したんだぞ!
「大丈夫?」大丈夫なわけないか......
「大丈夫ですよ、何ですか死んだと思ったんですか?酷いですよ!!
それじゃあこれ食べて下さい。」そう言って胸から出してきた心臓を差し出した。
「え~と、これを?」セラムの胸を見るともう傷が治りかけている。
「はい、そうですよ。これで契約が終わります。」
心臓を食べるのか。いや、無理だよ。
さすがそんな事出来ないって、せめて調理してくれないと。
「さあ早く」心臓を持ちながら、セラムが近づいて来る。傍からみたらすごい光景だ。
「いや、ちょっと待ってね、まだ心の準備が......」
「早くしないと私死んじゃいますよ。」さすがに死ぬのは困る。
「分かったわ、それじゃあちょっと血を洗い流してくるから貸して。」
「あ、大丈夫ですよ。もう血は拭き取ってますから。」
何て仕事が出来るメイド何だ!!出来ればそれは今度発揮してほしかったな......
俺は心臓を受けとって飲み込んだ、何かが体中に広がる。
左手を見ると、薬指に白色の虎が彫ってある指輪が浮き上がってきた。
「これで終わり?」
「はい!」にしても疲れた。
「何でさっきセラムは死ななかったの?心臓が無くなっていたのに。」
「それはあの指輪に込められている
魔石にお嬢様の血が染みついていて、それを動力として体を動かしていたからですよ。
ちなみに今は指輪が心臓の代わりとなっています。」
あの綺麗な石は魔石だったのか。
「それじゃあ、胸を貫いた時もそれで動いていたって事?」
「そういう事です。」
だからあんな早く治ったのか......
「後この指輪は何?」私は左手に付いている指輪を見せた。
「お嬢様も魔力、『白虎』だったんですね。」
「白虎?」
「はい、魔力の相性などを表します。白虎が相性がいいのは、白虎と白虎、白虎と青龍などです。」
「魔力の相性がいいとどうなるの?」
「魔力の相性がいいと結婚した時など合算される魔力量が二倍になります。」
待ってくれ、魔力量が増える?
「結婚すると魔力量が増えるの?」
「はい、正確に言うとパートナーと魔力が共同になります。」
つまり、魔力のタンクみたいな物が共同になるって事か......
「それでその共同の魔力量が二倍になるって事?」
「はい!にしても珍しいですね~魔力の形が同じ何て。やっぱり家系ですかね?」
あれ?でも、魔力の形を四神獣に例えているとしたら案外珍しくもなんともなくないか?
「四つしか無いのに珍しいの?」
「違いますよ、お嬢様?十六個ですよ。」
「え?」
「だって、十二支と四神獣あわせるんですから、十六個ですよ。
それに四神獣は王族に多いですから、なおさら珍しいですよ?」
王族?四神獣は王族に現れやすい、、?
「もしかしてセラム、王族?」
「そうですけど、あれ言ってませんでした?私は第三夫人の第四王女ですよ。
ちなみに序列は一番下です!!」
何で王族が従者なんてやってるんだ?
「どうしてここにいるの?」
「私捨てられたんですよ第三夫人に。
捨てられた後ぶらぶら歩いているとセフリター家に従者をやってみないか?って誘われたんです。
それで今に至るわけです。」
まさかのパートナーが王族だった!?
まあ、王族であろうとさほど変わらん、それに序列は一番下っぽいし。
「ふ~ん、でこれからどうする?」
「そうですね結婚しちゃいましたからね。とりあえずご主人に報告します?」
「そうしようか。」
ミラ・セフリター 仕事:悪役令嬢
結婚済み
元の魔力量:300
現在:1000
セラム・セフリター 仕事:悪役令嬢の付き人
結婚したため名前が変わった。
元の魔力量:200
現在:1000
魔力量基準値
平民:50
貴族:250
王族:700
???:9999999999
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