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みたま先生の授業「高校家庭科」

ドクトルは娘が高校時代に使っていた、高校の家庭科教科書を取り寄せた.

というか娘から譲り受けた.


目次を見てみた.

喫緊の課題として、「掃除」のことを探したが、記載はほんの、半ページほど.


索引には、掃除という文字はなく、


住まいの維持と管理

日常の手入れ、というところで


「住まいの劣化は汚れや湿気が原因となることが多い.日頃から住まいの状態に注意を払い、計画的に日常の手入れと季節ごとの手入れを行いたい.

 埃や食品のカスはダニの餌になるので、その都度掃除をする.

 汚れを落とす時に使用する洗剤は、使用上の注意を守り、適切なものを使用する.


 特に複数の洗剤を混ぜると有毒ガスを発生させる場合もあるので危険である.また、洗剤は最終的には水資源を汚染することになるので、適切な量の使用を心がける.


 湿気は結露や、シロアリ、木材の腐食、カビ、錆などの原因になる.風通しをよくしたり、除湿機を使用したりして、適切な湿度を保ち、湿気を防ぐことが重要である.」


その同じページにコラムとして、次亜塩素酸ナトリウムに酸性の液を混ぜたら塩素額が発生するから「混ぜるな危険」の表示がある頃についてちょっとだけ触れられていた.


「え、こんなことだけで家庭科はいいの?」はるなもちょっとびっくりである.


家庭科の先生である、みたま先生がいうには、

文部科学省の教育指針にも、掃除について言及されている部分はない.


ドクトルのお嬢さんの家庭科の教科書をちょっと見てみましょうか・・・


新家庭科(ともに生きる くらしをつくる)

教育図書


家庭科を学ぼう

1.家庭科をなぜ学ぶのか

 1.自分らしく生きる方法を学びます.


「お、出たね、自分らしく生きる.いつも思うけど、意味不明ですよね.」海丸くんが時々辛辣なことを言う.

 

 確かに、自分らしく・・・・訳がわからん


「ある種の気色悪さを感じますよね.そもそも私らしさって何?みたいな」


「単に、ナルシストなだけじゃないかと、この言葉聞いたり読んだりすると、感じる.めちゃ、気色悪いし、イライラするんだけど」愛染の母ちゃん、一見、自分らしさを追求してきたように見える、美の女神ですら違和感を覚えるらしい.


「顔がいいならいいで、それなりの苦労あるなんてこと、どうせわかんないんだろうね.私くらい美人にうまれないとね・・・」と続けた.


「流石に、それは、言い過ぎでは?」あまり美しく生まれつかなかったドクトルには、愛染母ちゃん、つまり美の女神、アフロディーテの苦労なんかわかはずもない.


その人が一生終わって、初めてその人らしい、と言うことについて言及できることだと思うのだが・・・


「しかし、教科書でいきなりこの言葉が出てくると言うのも不思議ですね.その人らしい、その人らしさがわかっているのであれば、そもそも教育なんか不要でしょうに・・・」静香の発言.


確かに、その人が勉強や修行をして、なりたい自分になるわけだから.「自分らしく」、といきなり固定したら、心とか身体の成長はそこで止まり、教育の意味は薄れる.


「まあ、大昔から生きている俺ら神々にしてみたら、らしい、と言うのはあるけどな.例えば、俺は、浮気で家庭を顧みない、ヘラ様にしてみたら、嫉妬深くて、いつも、亭主の浮気にピリピリしてるとか、亭主の愛人の子供には厳しいとか.それが、いかにもヘラ様、らしい、とくる.だから、ヘラ様がよそんちの子供にちょっと優しくしたりすると、(らしくない)って一方的な決めつけにつながるだろうしな」

ルシフェルもたまには真っ当なことを言う.


「実際そうだわな、俺が、俺らしく、荒ぶって、そのままのスタイル、貫いたら、世界はめちゃクチャだはな.ある年齢に達したら、いつまでも若い頃みたいにしないで、若い頃の自分らしさは引っ込めないとな」須佐男の言うことは、かなり奥が深い.


かつての荒ぶる神の、彼が続けていうには、

「それに姉ちゃんのアマテラス、姉ちゃんは姉ちゃんらしく、気持ちが沈んだ時は、引きこもればいいってなれば、世の中お先真っ暗だ.自分らしさと、わがまま、厳密に区別しないと世の中成り立たんぜ・・・」


「自分らしく、と言う言葉、

自分が何者かも定まっていない奴らに、

この言葉を言わせるのは、危険、だな・・・」

おや、ヘパの親方、いらしたんですか?いつの間に・・・


「本当の私は、もっとできる、私らしく生きるためのそれ相応の待遇が与えられること望む、なんてこと言ったら、変人扱いですよね.自分に関する評価、自分だけでできれば苦労しない.しかしその人の社会における位置は、総じて、他人の評価によって決まる・・・」ドクトルの言い方もちょっとイラついている.


「私らしく、私のやりたいこの仕事がしたい、だから私が勉強したい、大学に入れてくれ、入りたい、会社に入れてくれ.しかし、リアルワールド、実際は、そうはいかない.自分で決めれないことがほとんどですよね・・」静香も現実の厳しさを嫌と言うほど知っている.


「まあ、世の中の競争原理を無視して、いきなり特別扱いを要求、ってことにもなりますわな・・・」アテナも、努力しない奴に対しては、厳しい.


「若い時のヘラクレス、あいつらしく、めちゃくちゃやって、大変なことになったわけだしな.自分を世の中に合わせて、変えることも大事だな.尖ってばかりで、自分らしさを貫けるんだったらいいけどな.ちょっとは棘を落として、丸くなったらどうかね、と言いたくなるな」ルシフェルがいう息子のこと、これは須佐男の師匠が言っていたことと同じ意味なのだろう.


「まあ、自分らしく生きるに対する批判はこれくらいにして・・・」みたまが教科書の記述を読み上げようとすると、まだ


「自分らしくいきる」ということに対する反対意見は続く.

 

「なりたい自分、理想の自分と今の自分、同じ人、少ないのでは?」はるなもそう思う.


「そう、そして、自分のイメージしている、自分らしい自分ではなくて、社会における扱いは、人から見た自分が、尺度だからね.

学校然り、会社然り・・・

私らしい私はこんなにできるんですから、入学試験不合格、会社の就職、不採用というのは不当です.こんな言い分通らないよね」再度、静香の意見である.


ここまでの議論というか、皆の好き勝手な意見では、別館に出入りする、神々と人の中で「自分らしく生きる」ということに対して賛成の人は、皆無だった.


「そんで、掃除のことはどうなってんだ?」須佐男が聞く.


「まあ、掃除について.そこでも、自分らしく生きる、なんか引っかかる.アトピーの私が汚い部屋で生活するのが私らしい生き方だとしたら、私は汚い部屋で一生、身体中引っ掻き回して生きていかないとダメになる.だからその自分らしさからの、脱皮、より良い生き方のために、自分自身を変革することは重要ではないかと思いますけどね.」ドクトルの総括である.


「教科書を続けます」と授業を続けたい、みたま先生は、崩壊学級の担任の先生の如しである.

皆が授業を全く聞かない、意見は言わない、勉強しない教室も問題だが、

それとは違った苦労があるかもしれない.


皆が教師の考え、教えたい内容を超越して、自分の意見を押し通す教室・・・

さぞ先生は大変だろうな.


2.自分で生活していける力を育てます.


「これも最初に言ってることと矛盾しますね.生活力がないのは、あなたらしい、だからあなたらしくこれからも、生活力のないままで、貧乏に暮らしていきましょうね、ってことになるのじゃないでしょうか」海丸くん、今日はどうしたの?毒を吐くね・・・赤い目をした、リバイアサン?


3.みんなで生きていく力を育てます.


まあ、これはいいでしょうが、最初の「自分らしく生きる」との矛盾は如何ともし難い.生きていく力、最初はないわけでしょ.自分らしい自分は未完成なわけだから.


4.環境に優しく生活する方法を学びます.

「まあ、これも、全ての人の立場を考えてはいませんね.仕事で環境に優しくできない人も多いでしょうに・・・林業で木を伐採とか、化学工場で、廃液で河川を汚すとか、農業の人は、農薬撒かないと、作物作れないとか・・・・」


まあいいか.


大筋の家庭科をなぜ学ぶかは上記の4項目.


家庭科では、何を学ぶのか?


第一部

ともに生きる


第一章 人の一生と家庭

第二章 子供とともに

第三章 高齢者とともに

第四章 人のつながりと福祉


第二部

くらしをつくる


第一章 暮らしの中の「食」

第二章 暮らしの中の「衣」

第三章 暮らしの中の「住」

第四章 暮らしの中の「消費」

第五章 快適な生活と環境


出だしから、家庭科の勉強、

「自分らしく生きる」という文言に、みんなが猛烈に食いついて、みたまの授業は、教科書の内容、一番最初のページをなぞるだけになってしまった.


続きはまたいずれ、機会があったら・・・・・



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