細菌学③ 現在日本で使われている消毒薬
現在日本で使われる消毒薬
(主に、今日の治療薬 2026から)
以下に書いたもの.
結構読みにくい文章かもしれないので、適当に、コピーペーストして、プリントアウトした文章に赤ペンで修正でも入れて使ってもらうといいかもしれません.
消毒の要点は、あらゆる微生物を、殺滅できる方法か、
生体に使えるか?粘膜に使えるか、傷口に使えるか、爛れた皮膚に使えるか?
環境に使えるか、器具の消毒には何が使えるか?金属かどうか、蛋白が付着していた場合は?
その観点から、今日の治療薬では、
消毒薬を
高水準
中水準
低水準
とわけて、
対象微生物を、殺滅が困難な順に
芽胞
結核菌
ウイルスはエンベロープがあるか、ないか.
(ちなみにエンベロープがあるウイルスの方が消毒しやすい)
糸状真菌
一般細菌
補足知識としては、プリオンが一番消毒しにくく、エンベロープのある、ウイルスが一番消毒がしやすいと言うことである.改めて消毒困難な微生物から順序を書き直すと、
(プリオンは、生物、なのだろうか?感染性物質ではあるのだろうが・・・)
芽胞
結核菌
エンベロープがない、ウイルス
糸状真菌
一般細菌
(エンベロープのあるウイルス)
と言うことになるか.
消毒の対象物
環境 ベッドサイドとか、廊下とか、部屋の中とか
器具
金属
非金属
皮膚
粘膜
排泄物
に分けて考える.
高水準の消毒薬には
グルタラール、フタラール、過酢酸がある.
生体には使えない.刺激が強いから.
グルタラール(ステリハイド®)医療器具専用.しかし、蒸気は眼や、気道につくと大変で完全防備で使う必要があるから、内視鏡の消毒には最近は使わないとのことである.
「このことは、内視鏡室の看護師さんに聞いた.」とドクトルは早速内視鏡室に行き確認した.
しかし、ステリハイドのボトル、あるのはあるらしい.棚の中に保管してあるのを見せてもらった.
それでは何を使うか?
フタラール(ディスオーパ)は粘膜刺激作用が、グルタラールよりも少ないと言うことで、内視鏡機器の消毒に専用に使われる.
この頃ドクトルの病院の内視鏡室では、主に過酢酸(アセサイド®)を使用するらしい.
ほんのりとお酢の匂いがするのはそのため、なのだろうか?
ホルマリンも一応、高水準消毒薬の中に載って入るが毒性が強すぎて汎用には向かないそうである.
中水準消毒薬
次亜塩素酸ナトリウム カビ取りのハイター?
金属に対する腐食性が強い.そして粘膜や、皮膚に対する刺激が、なくはないから、手指の消毒とか、患者さんには使わない気がする.
酸に混ぜると、塩素ガスを発生して危険だから、
混合注意、つまり「混ぜるな危険」と表示してある.洗濯槽洗剤も次亜塩素酸の製剤だから、表に、大きく縦書きで、混ぜるな危険、と合わせていろんな注意書きがある.酸と混ぜるなと言うことは基本らしい.
ノロウイルスや
クロストリディオイデス・ディフィシル芽胞
では第一選択となるらしい.
イソジン(ポピドンヨード)は広く使われる生体消毒薬.粘膜や傷口にも使われる.
芽胞には効果が十分得られないことがあるらしいが、結核菌にも有効である.
「環境やら、器具の消毒には使われないのはなんでだろう.茶色い色がついたら取れないから?」海丸くんの疑問に対して、
「それはね、血液やら蛋白がついた器具を消毒すると、殺菌効果が弱まると言うこと、茶色い色がつくから丹念に洗わないとダメになる、そして多少高くつくから、環境やら、機器の消毒には使われないと言う事情があるらしい」どこで聞き知ってきたか、ドクトルの蘊蓄である.
ヨードチンキも、ポピドンヨードと同じく、広いスペクトラムの微生物に使用可能であるが、アルコールの刺激があるから、粘膜や傷口には使えない.
消毒用エタノール、イソプロパノールは、微生物に対する効果はやや狭い.一部のウイルス効果が弱いことがある. カンジダや、多くの真菌に対する効果は期待できる.
しかし、
芽胞
ノロウイルス
アデノウイルス
一部非エンベロープウイルス
には効果がない.
あと、粘膜には使えない.
フェノール、クレゾール石鹸は、結核菌と一般細菌.環境基準が厳密で、特有の臭いがする.
最近では使用頻度が減っているらしい.環境と排泄物に限定で使われるらしい.
低水準消毒薬
芽胞、結核菌、多くのウイルス、には効かない.また真菌に対する効果も不十分.
ベンザルコニウム ウェルパスは手指消毒に主に使われる.
クロルヘキシジン (ヒビテン®)は、手術の創部の消毒には結構使われるのだが.
アルコール性クロルヘキシジンが手術部位感染(SSI)予防
では第一選択になる施設がかなり増えているらしい.
一方で
脳外科、眼科、耳鼻科では、中耳、髄膜、眼
他の科でも、膣、膀胱、口腔粘膜には禁忌となっている.
長時間皮膚と接触した場合に化学熱傷の危険があると言う注意書きもある.
オラネキシジンは、両性界面活性剤
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「消毒薬は『一番強い薬』を選ぶものではなく、『目的に合った薬』を選ぶものである.」
「皮膚に使える消毒薬が器具の消毒に向くとは限らず、逆に器具用の強力な消毒薬は人体には使えない.この違いを理解することが重要である.」
もう一つ学生さんに強調すると理解が深まる点がある.
消毒薬が効きにくくなる条件.
血液、膿、痰、便、タンパク
これらが付着していると、消毒薬の効果が落ちるので、
「まず洗浄」が必要になると言うことである.
皆は、勉強会で、色々と学ぶことが多かったらしい.
特に、
病院事務員の立場として、はるなも一生懸命メモ帳に書き込みをしている.
家庭科の先生でもある、みたまは、今度、授業で使おうと、鉛筆の先を舐めながら、
「このネタ、いただき・・・・」とお笑いモンスター顔で、こっそりノートを取っていた.




