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生体内における、酸化還元②「目的は、水素と電子?」

午前11時25分.誰かのお腹が「ぐー」となった.

それに呼応するように、数名のお腹が「グーとなった」


「お、最初になったのは、今日は誰だ?」ヘパイストスが皆の顔を見渡す.


「あ、すみません、私です」とドクトルが手をあげた.


「じゃここで、昼休みにしましょう.これから食堂に行きますか」アテナが指示すると、四天王が、


「いやほー!」と我先にカンファレンスルームを出て行った.


アテナも彼らを追いかけるように、「待って、私も・・・」と

走って部屋を出て行った.


残りの皆が廊下に出た時には彼らの姿はもうなかった.


ゆっくり話をしながら、社員食堂に向かう.


「血圧の治療を始めてからと言うもの、朝ごはんの量ちょっと減らしているからでししょうかね.それに朝ごはん、5時頃に食べるし・・・」


「おめえ、そんなに早く朝ごはん食べてんのか?そんなに早起きして何やってんだ?」ルシフェルが聞くと、


「この頃、と言うかここ数年、寝るのも早いですからね.朝は4時頃には勝手に目が覚めるようになったんですよ.」


「年寄りは早起きって本当なんだね・・・」静香がしみじみドクトルの顔を見る.


「だ、誰が年寄りですか!」


皆でガヤガヤおしゃべりしながら、社員食堂に向かう.

サンプルケースのメニューは基本変わりはないようだった.


アテナと四天王はすでに食事を始めていた.


「うーん、悩む・・・」

高血圧の治療を始めてからドクトルは、なるべく、塩分とカロリーの多いものを控えるようにしている.


「今日のところは、海丸君を見習って私も日替わり定食を・・・」


(社員食堂のラーメン・チャーハン定食は、BMIが、25を割るまでは、お預けだ!)


ドクトルのささやかな、決意である.


「しかし、考えてみると、酵素が反応を促進する、有機物の反応って、モデルにしにくくねえか?」ヘパイストスがいう.


「確かに・・・」ルシフェルも同意である.

複雑な象形文字、隅っこの点の向きが変わっていたからって誰も気が付かないだろうし.


「それに人間の網膜から入る画像の情報は基本的に、二次元で、奥行きが見えるというのは、そもそも合成画像だから.立体を視覚的に認識するということは無理なんではないでしょうかね・・・」


考えてみれば、その通りである.二つの目で見て初めて奥行きの感覚が生じる.


タンパク質の構造の解析が、結局は、AIの力を借りないとできないということとなんか関係があるかもしれない.


三次元に住むもの、目で見るものは全て、認識するときは二次元でしかできないのでしょうかね.


認知心理学みたいな学問は学んだことはないが、そういう議論とかされるのだろうか?


脳血管撮影で、回転DSAというのがある.管球をぐるりと患者の周り、270度くらい回して連続撮影をする.なんとなく、画像が立体的に見える.これも二つの目で、見ると立体的に見えるというのと同じ原理か・・・


自然は、人間が認知できない事実もたくさん含まれているので、多次元の世界があるいは知らないところで広がっているのかもしれないが・・・


「海丸が並べた、中間産物の分子を今度模型にして、並べてどう変化するのかを考えてみるか」と社長の提案で、昼ごはんが終わってから、またまたカンファランスルームに集合ということになった.


食後の昼休み.

社長の人徳で、非常にホワイトな企業なので、皆は食後の時間を重い想いにゆっくり過ごして、午後からの仕事のエネルギーにかえる.


ホメロスの詩、イリアスの全文を暗唱するものむもの

テーバイの悲劇を演じるもの

格闘技の立ち合いをするもの.

もちろん真剣を使ってである.しかし怪我をするものはいない.

座禅を組むもの、読経をするもの

静かにむづかしそうな本を読んでいるもの

中庭でキャッチボールをするもの・・・・・

遠くに放り投げた、ブーメランを、自分が飛んで、取りに行くもの

絶壁から、海に飛び込んで、海の底からどれだけ大きな魚を取ってくるかを競うもの


そう、この会社の社員のほとんどは、神話に出てくる神様たちなのだった

普通の人間の休み時間過ごし方とはちょっと違った・・・・・・・




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