BL 5年・・・ある日の密談
BL:before Lucifer
つまり、天からはるなの前にルシフェルが降ってきたあの日から遡ること、5年前・・・
ちなみに、ルシフェルが天から降ってきて、別館に居座るようになって以後は、
AD:Anno Devil
今は「別館」と呼ばれる謎の邸宅.この時は、大社と呼ばれた.
「たいしゃ」ではなく、「おおやしろ」と呼ぶ.
そこに怪しげな男たちが集まり、密談をしている.
その男たちとは・・・
事代主神
建御名方神
大国主神
そして、須佐之男命・・・・
さらには.その輪の中、少し離れて、なんと武甕槌神も同席している.
最初の四柱は、出雲・葦原中国の重鎮と言って良い神々である.
大国主神の親子、三柱が、武甕槌神と真正面から向き合い、出雲に有利なように、「国譲り」を進めたということは、日本の国史の最初の書である、古事記、続いて日本書紀にも書かれている、「史実」である.
今になって、彼らが、ひそひそと何を密談しているのか?
「おのおのがた、事代主が、重大な秘密情報を掴んできたらしい.国家の存亡に関わることで、しかも、それは、我ら、多神教の神々にとって、重大な問題を孕んでいる.事代主、説明をしてくれるか・・・」大国主が息子に説明を促した.
「はい、父上、実は、ユダヤの神が、高天原の天照と、何やら、密談を重ねているとの情報を掴みました.ユダヤの神は、みな様ご承知の通り、浮き沈みの激しい、女神の心の隙をついたようです.」事代主の話にはどこかもったいぶったところがある.
「まあ、姉ちゃんは、ちょっと、困ったことがあるとすぐに引きこもってしまうからな、おつきのものたちは、結構大変だろう・・・」その姉である天照大神の最初の引きこもりの原因を作った張本人の須佐男がいう.
「この頃は、女神は、高御産巣日神にも、八意思兼神にも、俺にも、自分の考えを全く話さなくなった・・・・国譲りの時は、なんでも俺らに話て、問題解決に積極的になる余裕があったのだが・・・」かつては、天照大神の信任第一と言って良い、武甕槌の高天原の近況報告である.
国譲り、天孫降臨、そして、神武東征・・・
高御産巣日神
八意思兼神
武甕槌神
高天原の大事業の時に、アマテラスが最も信頼して、その意見を重く用いた神々であるが、最近の女神はこれらの神々とも距離を置き始めたという.
かつての岩戸籠りのように、世界を暗黒にしてしまうほどではないにしても、どうかすると、また引きこもってしまう危険を周囲は感じ始めているらしい.
それで、女神に接近するのが、ユダヤの神の、側近の「天使」と言われる数名ものたちらしい.
「その中心にいるのは、名前が、ミカエル、だったか・・・」事代主情報が所々曖昧になるのは、ユダヤの神の秘密性の故かもしれない.
「どおする・・・・」須佐男が珍しく、真剣な表情で思案している.
「どお、しましょうか・・・」大国主がいつも以上に思案にくれる.
「まあ、早いうちになんとかしないと、また世界が暗黒に包まれてしまう.
それを、ユダヤの神とその一味が、付け入るようなことがあると、ことは厄介だぜ・・・」というの武甕槌である.
「我々も、のんびりとしてられない、ということですか・・・」建御名方も真剣な、表情である.
「まず我々でなんとかしないと・・・」事代主も、不安そうにいう.
「この家、開けるとなると、はるなの面倒、誰が見るか・・・・」これは、娘を溺愛の大国主.
「だめだ、だめだ、あの子は良くなったとはいえ、病み上がりだぜ、一人にしておくなんてもってのほかだ!」須佐男はこの孫娘を可愛がり、孫娘も、このじい様には懐いていた.
「ゼウスに頼むか・・・」
「ゼウスか・・・まあ、悪い奴ではないが・・・かなり大きな問題が・・・」
「こっちに遊びにきてたときにはそうでもなかったんだが、ギリシャに帰ってからのゼウス、結構酷かったらしい・・・」事代主国際情報レポート.
「ゼウス、あいつの一番の問題、女癖か・・・はるなを任せて大丈夫か、あの子はじいさんの俺がいうのもなんだが、結構というか、かなりの美人に育っちまったからな.それにあの天性の無警戒・・・」(これはじいさんの欲目、かもしれない.まあはるなはどちらかというと美人の部類かもしれないが、かなりの美人でなはい)
「ゼウスは若くて美しい娘にとっては、天敵といってもいい・・・」
「好きになった女を手にいれるためには手段を選ばないと聞く.牛に化けたり、白鳥に化けたり、あるときには、金をドロドロに溶かして、雨のように地下牢に侵入したというぜ.親御さんが、危険を察して、父親が地下牢に匿っていたらしいがな・・」
「おおやしろの中と、周囲の森の結界を、強くすれば・・・」
「いや、ああ見えてもゼウスは、ギリシャの最高神だ、その神威は、かなり強いと言って良い.おおやしろの結界くらい、簡単に跳ね除けるだろうし・・・」
「うーん・・・」一同黙り込んでしまった.
「うーんでも、まさか、親友の娘、師匠の孫を・・・・」
「いや、あいつの女好きは、友情よりも強い・・・・・・」
議論はいつ果てるともしれなかった.




