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アルコール関連疾患④「消化管、循環器、その他」

アルコールにより、影響を受ける臓器.


最初に脳と神経を取り上げて、次に肝臓の病気について考えた.と言うか、ほぼ教科書を丸写しして、ほんの申し訳程度に、自分なりのコメントをつけて、書いてきた.


残りの項目


消化管

 食道炎

 食道静脈瘤

 Mallory -Weiss症候群


 急性胃粘膜病変 

 消化性潰瘍

 吸収障害

 下痢

 痔核


膵臓

 急性膵炎

 慢性膵炎

 糖尿病


心血管系

 高血圧

 不整脈

 冠動脈疾患(少量の飲酒ではむしろ少ない)

 アルコール性心筋症

 出血性脳卒中

 脳梗塞(少量ではむしろ少ない)


 口腔癌

 咽頭癌

 喉頭癌

 食道癌

 肝臓癌

 女性の乳がん

 大腸癌

 膵臓癌(疑い)


筋骨格

 骨粗鬆症

 大腿骨頭壊死

 骨折

 アルコール性ミオパチー

 横紋筋融解症


血液

 大赤血球症

 大球性貧血

 血小板減少

 顆粒球減少


代謝

 高尿酸血症

 脂質代謝異常

 電解質異常

 脱水状態

 アルコール性低血糖

 アルコール性ケトアシドーシス

 大酒家突然死症候群


生殖

 性腺機能異常

 精巣萎縮

 インポテンツ

 妊娠異常

 胎児アルコール症候群

 胎児アルコールスペクトラム障害


自殺

外傷

暴力

事故

ニコチン依存症の併発


について順番に見ていきたい.


まずは消化器疾患について.


食道炎は、朝倉の内科に載っていなかった.索引になかったし、食道病変のところに、アルコールによる変化が書かれているのかと思って一通り読んでみたが載っていない.


困った時のハリソン.しかし索引には、alcoholic esophagitisという言葉は載っていなかった.アルコールによる合併症を書いた項目を見たら、胃と食道の項目に書かれていた.十行に満たない記述である.


なになに・・・

アルコールは食道と胃の炎症を起こし、それが、原因で、胃のあたりの不快感と、消化管出血を起こす.このことでアルコールは出血性胃炎の一番多い原因となる.


それに続く記載が、violent vomiting.暴力的な嘔吐?激しい嘔吐?によるMallory-Weiss病変で、胃と食道の境界に、縦に走る潰瘍ができるということ.


「酒飲みが、派手に酔っ払って、嘔吐して、ついでに血も吐くというやつですな・・・」ルシフェルのコメント.彼もこの物語の中ではお酒を飲まない設定である.


食道静脈瘤というのは、もはや、脂肪肝、肝臓の繊維化を飛び越えて、肝硬変になって、門脈圧が上がって起こるというところまで、つまりいくところまで行ったらこうなるということなのだろうか?


「何もアルコール飲んで、粘膜の静脈が腫れて静脈瘤になるというのは違うだろうに.まあ、風吹けば桶屋が儲かる的な言い方.あるいは、めぐる因果の糸車・・・・」


「玉梓が怨霊、その怨念で、伏姫が死ぬことになって、八人の勇士が集い、関東管領扇ヶ谷定正の陰謀を粉砕する・・」


NHKの人形劇「新八犬伝」ナレーションが坂本九だったのだ.1985年の日航機事故で亡くなった時が、40いくつかだから、その10年以上前、30代になったばかり?

これは脱線です.


急性胃粘膜病変

心理的ストレス、アルコール、薬剤、香辛料などが原因となりうる

急性びらん性胃炎、急性潰瘍、急性出血性胃炎などで、胃酸分泌を抑える薬を使う

内視鏡的検査で、出血が確認された場合、内視鏡的に止血を行うことがある.

予防のために、原因を排除する.


消化管出血の60から70%は上部消化管出血で、そのうちの半数は、消化性潰瘍によるもの.残りが、急性胃粘膜病変とか静脈瘤とか、マロリーワイスということになるかあ.


急性胃炎、急性胃・十二指腸粘膜病変

急性胃炎と、急性胃粘膜病変は基本的に同じ疾患概念と考えて良いらしい.


その原因は外因、内因の両面がある


外因としては

 NSAIDs

 抗悪性腫瘍薬などの薬剤

 高濃度のアルコールや、香料などの飲酒物

 アニサキス症、ヘリコバクター・ピロリ、サイトメガロウイルスなどの感染症


 上部内視鏡検査、放射線治療、肝動脈塞栓症などの医療行為も原因となりうる.

 まあ、NSAIDsも医源性と言って良いのだろうけど・・・・


内因性の病因

 ストレス

 外因性のストレスとしては、

 重度の熱傷による、Curling

 頭部外傷に伴う、Cushing潰瘍などがある.


病態生理

 胃粘膜の微小循環障害

 虚血再還流障害による、活性酸素、ロイコトリエン、フリーラジカルの放出


 生物学的活性物質が、炎症反応を誘導することで粘膜病変が誘発される.

 特にフリーラジカルは、胃粘膜障害の最終段階に関わる極めて重要かつ強力な組織

 障害因子であり.


 その機序は、

 1.虚血再還流により活性化好中球による、NADPH酸化酵素から幾つかの化学反

 応を経て次亜塩素酸を生じ、

 2.ヘリコバクター・ピロリが産生するアンモニアと反応して生じるモノクロラミ 

 ンとなり強い粘膜障害を引き起こす.


 高濃度のアルコールや薬剤には、ロイコトリエン、ヒスタミンなどの生物活性物質

 を遊離して、炎症反応を惹起する.


 粘膜を保護する粘液分泌や、微小循環の維持にプロスタグランジンが重要である

 が、NSAIDsは、プロスタグランジンの生成を抑える働きがあり、粘膜障害を引き

 起こす.

 

アルコールによる、「吸収障害」はなんで起こるんだろう?

吸収障害の項目を見てみようか.


残念ながら、吸収障害、下痢、痔核の原因の一つにアルコールがあるという記載は内科の教科書にはなかった.少なくとも、AGMLのような分子レベルで病態生理が解明されているということではなさそうである.

しかし、アルコールは小腸粘膜を障害する作用があるらしい.小腸の粘膜の絨毛が萎縮して、下痢やら吸収障害が起こることは十分ありそうである.


膵臓の病気がアルコールによって起こる理由?

 急性膵炎

 慢性膵炎

 糖尿病


急性膵炎の原因は、

 アルコール(33.5%)

 胆石症(26.9%)

 原因不明の特発性(16.7%)

    (下瀬川 2014年)


膵内酵素の活性化が起こると膵炎になるとは書いてあるが、なんでアルコールや胆石が絡むのかという言及は全くない.


膵の消化酵素や、ケミカルメディエーターが、腹腔や、全身に広がると、


SIRS:systemic inflammatory response syndrome


が起こり、血管透過性亢進、血管内皮細胞の障害で、ショックやDIC、ARDSを引き起こして、重篤になるということはなんとなく理解できるのだが.


慢性膵炎も、アルコール性、非アルコール性、特発性の頻度をかくと、


 アルコール性(75.7%) 次が、

 特発性(13.6%)

となっている.

ここでも、アルコールがどのように関与すると膵炎が惹起されるかという一番知りたいところは書かれていなかった.


 AIに聞いてみると、なんでも、アルコールには、Oddiの括約筋を収縮させる作用があるらしい.膵管と、総胆管が合流して、十二指腸に注ぐ、部分である.Oddiの括約筋は、巾着のように、胆管膵管の出口を閉じてしまう.鬱滞した、膵液が、自分自身を「消化」してしまうことで起こるのが、急性膵炎だと.

 そうすると、胆石が、急性膵炎の原因ということも、容易に理解できる.石で、膵管が塞がれるか、水門が開かれないか、その違いだけであろうから.

 もっとも他の機序も提唱されていて、アルコールによる膵臓の腺細胞の障害とか、タンパク栓が目詰まりを起こすと言ったことも原因と考えられているらしい.


心血管系

 高血圧

 不整脈

 冠動脈疾患(少量の飲酒ではむしろ少ない)

 アルコール性心筋症

 出血性脳卒中

 脳梗塞(少量ではむしろ少ない)


 口腔癌

 咽頭癌

 喉頭癌

 食道癌

 肝臓癌

 女性の乳がん

 大腸癌

 膵臓癌(疑い)


それぞれの癌の発症にアルコールがどのように絡むのかを見るのはいずれそのうちとしておこう.「発癌」という問題が、現代医学において、あまりに壮大なテーマであるから.


筋・骨格

 骨粗鬆症

 大腿骨頭壊死

 骨折

 アルコール性ミオパチー

 横紋筋融解症


血液

 大赤血球症

 大球性貧血

 血小板減少

 顆粒球減少


要するに大球性貧血の原因は、ビタミンB12 の欠乏と、葉酸の欠乏である.後者の吸収をアルコールが阻害するということなのだろうか?そもそも

「酒飲みはちゃんと栄養を取らない問題」

が絡んでいるのだろうか.


酒飲みでは、葉酸欠乏がなくても起こるらしい.


エタノールそのものが骨髄造血に作用して、MCVが上がるということらしい.

だから、MCV高値の患者を見たらまず飲酒歴を聞け

というのは内科の定番、らしい.


初めて聞いたが、レントゲンの技師さんも採血のデータを見て、MCVが高い人を見て、「あ、この人酒飲みですね!」と普通に言っていたから.


代謝

 高尿酸血症

 脂質代謝異常

 電解質異常

 脱水状態

 アルコール性低血糖

 アルコール性ケトアシドーシス

 大酒家突然死症候群


生殖

 性腺機能異常

 精巣萎縮

 インポテンツ

 妊娠異常

 胎児アルコール症候群

 胎児アルコールスペクトラム障害


精神医学的に重要な、アルコールの弊害である.

アルコールの依存性の他に、以下の項目が挙げられる.


 自殺 アルコールにより、鬱になるから?

 外傷 体感失調で転びやすい?

 暴力 前頭葉の脱抑制?アルコール性せん妄も関係あるかもしれない.

 事故 酔っ払い運転が事故の元であることは言うまでもあるまい.


ニコチン依存症の併発 これはお酒を飲む時にタバコも吸うから?あるいはニコチンと、アルコールの交差依存性みたいなものがあるのかもしれない.


アルコールの大量摂取、極めると色々と興味のある医学的知見が出てくるようである.これからも内科の教科書で、知識を蓄積していこうと思う.


著者からのコメントである.

「変な文章になってしまいましたね、医学論文と言うほどちゃんとしていないし、小説というには、教科書の丸写しだし・・・


 まあ、興味のある人は、ちょっと読んでみてください、ということで・・・」


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