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内科症候学⑧「排尿障害」

ドクトルにもそろそろよる年波・・・・・

高齢男性に起こる試練、「排尿障害」について.


もちろん、女性にも起こりうる.腹圧性失禁、結構女性には深刻な生活動作状の障害をもたらす.


内科の教科書(朝倉出版、内科学第11版)


その定義から.

排尿障害とは、尿の排出や、貯留に関する機能障害と考えられ、広義には排尿痛などの症状を伴う障害も含まれる.排尿障害による症状は下部尿路症状(lower urinary tract symptom)であり、個人の主観的認知によるものだり、問診や申し出により把握されるが、確定診断に直接反映することはむづかしい.


排尿障害を三つ分けると、

 蓄尿症状

 排尿症状

 排尿後症状


と言うことになるらしい.

それぞれの詳細について見てみよう.


蓄尿症状

おしっこを溜める時に見られる症状.


昼間と夜間の頻尿 

1日におしっこに8回以上、夜間に2回以上トイレに起きると、頻尿というらしい.

 

尿意切迫感

「おしっこがしたくなってから、トイレに行ってパンツを下ろして排尿する前におしっこが漏れてしまうこと?」静香の質問.

「まあそんなところでしょうか.あと、おしっこが我慢できない、ってのもそうみたいですね」


尿失禁

 尿が不随意そのつもりがないのにに漏れること.


膀胱知覚

「膀胱知覚、ってなんですか?」海丸くんの素朴な質問である.

「内科の教科書には、膀胱充満感、尿意に関する知覚である、と書いてあります」


頻尿は、溜まって用が溜まっていまいが、おしっこに行きたくなる感覚にすぐなる.おしっこそのものが多くなる症状の多尿とは違うらしい.頻尿は一回の排尿量は少なめな印象である.つまり、膀胱そのもののおしっこを溜める容量が、少なくなる.


「膀胱におしっこ溜まってないのに、行きたくなる感じ?」


「私なんかで問題になりそうな、症状は、多尿でしょうかね.一回あたりのおしっこの量は少なくないですからね.塩気が多くて、ナトリウム利尿、おそらく私の高血圧は、ナトリウム摂取の過剰が大きく絡んでるでしょうから、それにより、ナトリウム利尿が多くなっているでしょうから、それは、頻尿とか、ではなくて、いわゆる、多尿ということになるのかもしれませんが.」


排尿症状は?


尿流低下

おしっこが勢いよく出ない.


尿線分割

おしっこがまとまって出ない.おしっこの流れ方、おしっこの線が何本にもなる.あちこちに散らばる・・・「あるある・・・」ドクトルは思い当たることがあるらしい.


尿線途絶

排尿中に尿線が途切れること.「これもあるある・・・」


排尿遅延

おしっこが出るまでの時間がかかる.


腹圧排尿

お腹に力を入れないとおしっこが出にくい.


終末滴下


排尿後症状

「要するに残尿感、ってことですかね.あとは出し切ったと思ったら、また膀胱内のおしっこが出て、ズボンが汚れてしまうとか・・・」

 これらの症状は、前立腺肥大等の症状で有名である.


内科の教科書には、尿閉、ということについては触れられていない.


「尿道の閉鎖やら、前立腺肥大や、腫瘍、外相による尿道損傷で尿道口から、尿道が詰まっておしっこが出ないのが尿閉.主に泌尿器科の病気」ドクトルの解説である.


彼の解説は続く.

「脊髄損傷とか、脳の病気で、おしっこが出せなくなる、それは神経因性膀胱と言って、内科では扱わないということでしょうかね」


さらに、

「無尿とか、乏尿はおしっこそのものができにくい病気で、腎臓の内科的な病気、すなわち、糸球体腎炎とか、間質性腎炎とか、急性腎不全とかそういう病気が原因だから、これも排尿障害とは別に論じられる、ということですね」


でも彼は腎臓のこと、専門外だから、詳しいことについては各自、勉強してください.


それで排尿障害の治療・・・


「あれ、内科の症候学のところには、具体的に書かれていませんね・・・」

「確かに・・・」


頻尿、膀胱感覚の精査には、まず、尿路の感染症の可能性を否定することから.


そして、上記の蓄尿症状、 排尿症状、排尿後症状の何が、重要か考える.


③ 治療との対応関係を一行でまとめたい



副交感神経神経、アセチルコリンは、膀胱の収縮を促進する.

β受容体は、膀胱を弛緩させる.

 

活動性膀胱には、β3刺激薬.ベタニスがそうか.


あるいはムスカリンM3受容体の阻害剤 ベシケア

スピロペントはβ2受容体刺激薬で、喘息の薬にもなっている.腹圧性尿失禁の適応.膀胱の収縮を弱める働き?


逆に、膀胱の弛緩による、排尿困難には、コリン作動性を強める薬を使う.

ウブレチドもベサコリンもコリンエステラーゼ活性の阻害により、アセチルコリンを盛り上げる.

「膀胱収縮を強めておしっこを絞り出す.」


尿道括約筋は、α1受容体の働きで収縮する、つまり尿道口がしまっておしっこが出にくくなる.前立腺肥大症の人に使う、

 ハルナール

 フリバス

 ユリーフ

は皆、α1阻害薬.ミニプレスもそうか.


膀胱が過剰に収縮するときには、膀胱に選択的に効く、

抗コリン薬または、交感神経作動薬を使う.

喘息の薬と、腹圧失禁の薬が同じ薬であることに以前ドクトルは、興味を持ったことが、ある.


前立腺あたりの尿路狭窄に対しては、交感神経α1拮抗薬

尿道括約筋は、交感神経α作用で、収縮するから、おしっこが出にくくなる.


かつては、排尿障害に、コリンエステラーゼ阻害薬、ウブレチドをよく使った.しかし、これによって膀胱の収縮が強まり、膀胱内圧が上がって、膀胱尿管逆流が、起こりやすくなって腎盂腎炎の元になるから、あまり使うなと言われるようになった.


昔は、ウブレチド、5mgを一日3回使ってましたからね.今は1日一回、5mgになっている.さらに必ず、アルファブロッカーを使う.尿道口を開いとかないと、おしっこ出ないから.


排尿、膀胱、尿道に対する、神経の役割分担.こんな感じか?

 

 交感神経:蓄尿(閉める)

 副交感神経:排尿(出す)

 体性神経:おしっこしたいという感覚とそれを意識する.禁制?トイレでないところでは我慢する.トイレについたら、ズボンを下ろして、さあどうぞ、おしっこしていいよ・・・


「おしっこ、おしっこ、出そう・・・我慢、そしてトイレについてからのじゃー、ふう・・・」


「我慢していたのを、トイレについたら、我慢を解除、じゃーとおしっこを思う存分に出す!」

「でも、それが、ちょっと間に合わないことも、ある・・・」


切迫性尿失禁ということか?


これは、意識的な機能だから随意神経か.


「排尿の神経、交感神経と、副交感神経、そしてさらに体性運動・感覚神経が、4つ度燃え、くらいに、複雑に絡んで、なかなか専門以外の医者には、難しい.一筋縄ではいかない」というのがドクトルの正直な感想らしい.





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