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自然に潜む数学①「フィボナッチの木」

土曜日の夜.ドクトルは病院の当直だった.夜中に結構いろんなところで呼ばれて、結局3時間くらいしか寝なかった.


「まあ.血圧の薬、始めたからいいか・・・」


7時頃から自分の患者様達を回診して、8時半から救急入口の夜間事務所で申し送りをして、昨日からの日記を書いてから、10時前頃に病院を出た.


「昨日のうちに、掃除と洗濯、布団干しをしたから、今日はいいか・・・

せっかく晴れているけどな.」


昨日書いた文章を、AIに読んでもらって、感想を聞く.参考にして書き直しをする.

家に帰って簡単に昼ごはんを食べて、眠くてどうしようもなかったから、昼寝した.


2時間くらい寝て、トイレに行き、普段だったらこれで起きるのだが、また寝てしまった.夕方に起き出して、また小説の手直しをして過ごす.


(ピンポン)、玄関のベルが鳴った.海丸くんと、ルシフェルと、静香が立っていた.


「よお、ドクトル?体の具合はどうだー」ルシフェルが聞いてくる.

「まあ、いいみたいですけどね、昨日は当直で、血圧測るの忘れてました.」

「よくないなあ、で、血圧計、新しいの買ったの?」静香も心配しくれる.

「いや、まだ.でも薬はちゃんと飲んでますよ.今日の朝、変な時間でしたけど.忘れると悪いから、3時か、4時頃に飲んじゃいましたけど」


「やれやれ、医者の無養生は、始末に悪いなあ.」ルシフェルがいう.


「じゃ、私たちはこれで・・・」とルシフェルと、静香は帰っていった.


海丸くんとドクトルはしばらく、数学とか勉強の話をしていた.

「なんかお腹すいちゃいましたね.」と海丸くん.

「だね、晩御飯、買いにコンビニに行きますか?」

「うん!」


「あ、ちょっと待って、服着て、あの、ペットボトルの回収、こまめに出さないと溜まって収集つかなくなるから、出すね・・・」


大きなレジ袋いっぱいにペットボトルが、20本くらい入っている.


「じゃ行こうか・・・・」


最寄りのコンビニまで、300mくらいか?歩いてすぐである.コンビニと反対側には神社の鳥居がある.車は結構多い道なのだが、落ち着い雰囲気がドクトルは気に入っている.


コンビニの外で、ペットボトル出して、電子マネーにチャージして、買い物.


「明日の朝ごはんのおにぎりと・・・」


「海丸くん、何にする?私はねえ、だいたいこの豚の焼き肉の麦ご飯の弁当、ある時に買うんだよね・・・」ドクトル、食生活を見直しする決心を数日前にしたばかりだが.

「あとは、このレタスとトマトのサラダ、かな」


「あ、どっちも美味しそうですね、僕は、うーどうしようかな・・・ツナサラダに、中華丼か、カツ丼、どっちも捨てがたいなあ・・・」


結局海丸くんは、中華丼の弁当にした.

ドクトルの家には電子レンジがないので、コンビニで弁当二つ、チンしてもらい、待ってる間、後ろの人の邪魔になるから、脇に避けて、温まりを待っている.


大きめのレジ袋、カバンの中にいくつか忍ばせているのを取り出して、袋の口を開けて、店員さんを巻き構える. 無事買い物終了.


「ちょっと歩いて行きますか、適度の運動、肥満予防に大事だから・・・」


お城の堀の中、公園の桜はもう終わった.はなびらがすこしのこっている木もないわけではないが.


「ねえ、ねえ、ドクトル、木の枝って、なんであんなふうに、規則正しく、枝分かれするんでしょうね、でもよく見ると、単純に、二倍、二倍に増えるわけではない、なんていうのかな、対称でないというか・・・でもなんか、綺麗に並んでいる・・・」


「お、さすが海丸くん、いいことに気がつきましたね.あれは、フィボナッチの木、と言って、ある数列に従って、末梢の枝分かれが起こるみたいですよ.不均等に枝分かれ、つまり太い方は次も枝わ変えするし、細い方は時間を置いて枝分かれする、ネズミが増える時もそう、ネズミの数が繁殖して増えるのはある程度大きく育ってから・・・」


「フィボナッチの木?」

「そお、フィボナッチ数列、っていうのでしょうかね、1から始まって次も1.そしてつぎは、前の二つの項を足した数、だからこの場合、2.その次は、2+1で、3、さらにその次は、3+2で、5・・・この決まりに従って数を並べてみると、どうなるか、わかりますか?」


「ええ、っと1、2、3、5、8、13、21、34・・・・・」

「そお、この数列をフィボナッチ数列っていうんですかね.それでね、面白いのは、ずっとこの数列の後ろの方、前後の数の比を取ると、黄金比に近づいていく、っていうんですよ.黄金比、わかりますか?」


「さあ・・・」

「縦と横の比が、1:Xの長方形があるとするでしょ、その中に、正方形を長方形をどんどん作っていく、その長方形の縦横の比が変わらないような数、それが、黄金比っていうんですけど、なんか言葉に言うだけだとわかりにくいから・・・」


と公園の広場の中、土に実際に長方形を書いて説明してみた.


1:x=(xー1):1を満たす、Xが、つまり、黄金数っていうのだろうか、約1.618・・・と続く無理数です.


いろんなカードとか、印刷の用紙とか、名刺とか、皆縦横の比が、1;1.618近くになってるらしいですよ.


「へえ!」

地面に書いた、長方形、だんだん、小さくなっていく、正方形と長方形を見ながら、ドクトルは説明を続ける.


「それでですね、この長方形、その中の正方形、中に、円弧を描くでしょ、これをつなぐと、巻貝の渦巻きみたいになる!」


「あ、ほんとだ!なんか、不思議ですね・・・なんでこんなになるのだろう?」

「自然は時々、その秘密をこっそり、私たちに教えてくれる、そう言うことなんでしょうか」


「あ、あんまり、長話してると、お弁当冷めちゃいますね・・・」

「・・・・お箸とスプーン、カバンの中にあるし、公園のベンチで弁当食べちゃいますか」


公園のベンチで、買ってきた弁当を食べてから、また、地面に数式や、図を書いて、勉強をして、暗くなってきて、そろそろ地面の字が見えなくなったところで、ドクトルと海丸くんは、家に帰っていった.


神社の参道になっている、商店街を通って、下の長い緩やかな坂道を通ってドクトルのうちに帰った.途中で、中性脂肪の吸収を抑えると言われている、炭酸のドリンを4本買っていった.


「あ.でも前これ飲んでたのだけど、塩分とかチェックしとかないと・・・」


ドクトルのうちに帰り、風呂の浴槽を洗って、雪割草たちに水をやって、フィボナッチ数列の勉強の続きをした.


フィボナッチ数列の定義は以下のようになっているらしい.


フィボナッチ数列、{Fn}は、

F1=F2=1,Fn+1=Fn+Fn-1、n≧2

で定義される数列である.


(フィボナッチ協会)


800年以上前からこのような数列は知られていたらしい.

1202年、レオナルド・フィボナッチ著が表した、Libar Abacciすなわち、

「算盤の書」に書かれているらしい.


「あれ、印刷の紙、黄金比じゃなくて、縦横の比がルート2みたいですよ・・」

「あ、本当だ、なになにシルバー比か、ごめんごめん、まちがいだったね」


「結構遅くなちゃったね、皆心配するとよくないから」とドクトルは、海丸くんを別館に送り届けたのだった.





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