母ちゃんは、ウェディングプランナー!
ウェディングプランナーとは、結婚式のプランニングをし新郎新婦のアドバイザー的な役割りも担う職業.
ブライダルコーディネーターやウェディングプロデューサーともいう.
挙式から披露宴、料理、花、写真、衣装、ヘアメイク、引出物等の提案・手配から金銭的な調整、当日のアテンドまで、結婚式をトータルでプロデュースする仕事である.
神主の格好をして、大麻を振り回して、「天津祝詞」を唱えている、我が息子のキューピーを見て、そして、それを真剣に聞いて、「言霊」から神々しい力を得ようとしている、同僚のオリンポスの神々等の様子を見て、アフロディーテは突如閃いたのである.
別館の会議室、居候の、アフロディーテは、会社の重要案件を相談するときにここを使わしてもらうことが多い.デメテル母さんの農業戦略会議もだいたいここで行われる.
「愛染結婚相談所、新たに、ウェディングプランナー事業に参入しようと思う.企画書は、お手元に配った資料の通りです.」
「え?母ちゃん、さっき、企画に閃いたんじゃないの?そんでもうこんな企画書できるの?」
これは、ムネモシュネと娘のムーサたち、法律家のテミスと言った、おばさん等やディオーネ母さんにお願いすれば、あっという間にできてしまうものなのだ.
社長自らのプレゼンテーションである.
「我が社は、結婚仲介業のみでこれまで勝負して参りました.そして、業界内で、かなりの地位を築くところまで、のし上がってきたことは皆さん、ご承知のところです」
社長の両脇、右側にはキューピー、左手にアンテロス.
キューピーの脇、隣には、テミスおばさん
アンテロスの隣には、ムネモシュネおばさん、さらにディオーネ母さんが座っている.
さらに、非常勤というか、協力者として、今日は、アテナ、アルテミス、ヘスティアが会議に参加している.
「それで、母ちゃん、じゃなくて、社長、一体祝詞を聞いているときに、何が閃いたのですか?」とアテナの質問である.
「アテナ、流石にいい質問です.結婚を仲介して、お客様が、結婚に漕ぎ着けたとします.今の時代、晩婚で、しかも、結婚するカップルが激減している昨今、せっかく結婚に漕ぎ着けた、クライアントをミスミス、他の会社、結婚式場に取られるのは、なんか悔しいと思いませんか?」
一同が、社長の演説に、うんうんと頷いている.
「確かにそうだ、せっかく、自分の会社の世話で、結婚が決まったカップル、できたら結婚式も、パッと自分のとこでやらせて、儲けを増やしたいよね」テミスおばさんの発言である.
「そお、思い出も、本当のところは、キューピーとアンテロスのシナリオに沿って、なんだろうけど、あのときあんなだったは、なんて、思い出に浸るのも、結婚するときの、醍醐味、つったらなんだけど、それも全部把握している、当社が、結婚式の時に、ビデオか動画で、式場の大画面に映し出す・・・・結婚に至るまでの、思い出、みたいなのも、金ふんだくるにはいいネタだよね」ムネモシュネ顧問は、思い出とか記憶の取り扱いが専門である.
「確かに・・・」一同、いちいち納得である.
「それで私が考えたのは、結婚式をさまざまな形で、プロデュースして、披露宴も、着付け衣装、そこで出す料理に至るまでの一切合切を、請け負って、そのぶんがっぽり儲けさせてもらおうってことなのです」
「具体的な戦略はどうするのですか?社長」副社長の長男、キューピーの質問だ.
「まず、いろんな宗教、民族の結婚式、どんな形態があるかと思いますか?」
と女社長が一同に逆質問である.
「うーん?」
「なんでもいいから・・・」
そこで皆が例としてあげたのは・・・・
まずキリスト教
「カトリックと、プロテスタントでちょっと変わってきますよね、前者は、神父、後者は牧師と言って司会進行役の呼び方を変えるだけでなんとかなりそう・・・」
「まあ、でもそんなことすると、ほんとの信者の人からクレームが出るだろう」
「まあそいういう細かいことについては、適当に繕っといて・・・」
「スサノオコースとかは?一見アウトローな感じのムキムキな旦那さん、でも実は、奥さんのことを大事にするマイホームパパだっり・・・・」
「俺が、お前を救い出す、みたいな」
「ゼウス・大国主コース、浮気な旦那さんに、嫁ぐ、やきもち焼きのあなたにぴったり!」
「大国主命、なんと子供は180人、正妻の須勢理毘売命はどうやって、旦那さんをコントルールできたか、結婚前から色々準備をしましょうか、みたいな・・・・」
「幾多の離婚の危機を乗り越えた、ゼウス、結局、奥さんとは離婚できませんでした・・・」
「だからどうやってブライダルプランに落とし込むのだ、って問題だよ、あの夫婦はゼウスにヘラってまあ言ってみれば、特殊な夫婦だしね・・・」
「それに、あえて、お手本にしたい夫婦、ではないわねえ・・・」
「うーん、でもちょっと意味不明だし、結婚プランにどうやって落とし込むかむずかしいね・・・」
イスラム方式の結婚式とか?「ああ、でも結構微妙だろ、何しろ、預言者のことを、茶化したりするようなことすると命狙われるそうだから、だからイスラム式の結婚式はちょっとメニューから外しといて・・・」
「あとは日本式、神道の結婚式.それはドクトルなんかも神社で結婚式やったっていうから、その辺あいつらに聞くとなんとかなるか・・・」
「中国式は?」
「なんか持参金のこととか、最初から両家で揉めそうだね・・・」
「それに披露宴、会場でビュッフェ式の食事にしたりしたら、後片付け大変だよ、食べ散らかしなんかも多そうだし・・・」
「やめとくかね・・・・」
「略奪婚なんてのはどうだい?ハーデスコース、みたいなので・・・」
アテナが冗談半分に言うと
「あんた、そんなのやったら、デメテルの姐さんが、血相変えて、怒鳴り込んでくるよ、怖いからやめときな・・・」とヘスティアおばさんの意見である.
ああでもない、こうでもないと言う議論が続く.
愛染結婚相談所の、ウエディングプランナー事業の概要が出来上がったのであった.
衣装は、裁縫の神様でもある、アテナに依頼.
ネックレスとか、指輪は、ヘパイストスの親方とその弟子に言えば、あっという間に作ってくれそうか.
「でも時々、ハルモニアの首飾り、みたいに呪いをかけた装飾品混ぜてくるけどいいかね」
「まあそんなんも曰く付きの結婚式、みたいで面白いじゃん」
「あと、結婚の招待状の世話もしてやらないとね、わざと復讐の女神を呼ばないで、呪いのリンゴをぶち込ませるとか」
「何?りんごは、最も美しい人、なんて書いてかい?」
「ブライダルプランナーの私が選ばれて、大変なことになるよ.」
「ははは、そうだね、女同士の美人争いになって、戦争の元になっちゃうよ!」
披露宴の料理、ケーキの類は、ヘスティアとはるな、たちに依頼
式場は?「別館の広い部屋、適当に使わしてもらうか・・・」
「大講堂?でもあそこは勉強の部屋だけど・・・」
「じゃ、食堂使えばいいじゃん・・・」
「え、でも披露宴するにはあそこじゃっちょっと狭くないかい・・・」
結婚の様式については、
当座は、キリスト教式、日本の神式でするか.
キリスト教式
プロテスタントの時は牧師役にドクトル、
カトリックの時の、神父役には、ルシフェル
日本の神式でやるときには神主役はもちろんキューピーである.
「結婚情報誌も欲しいね・・・」社長の意見である.
「例の、老舗の就職斡旋事業者が、XYなんて、雑誌出してたろ、ゼクシーと読むらしいけど.男と女がくっつくから、X ,Yってそもそもおかしいだろ、XX,XYってしないとダメだろ、ならいっそのこと・・・」
社長はまを置いて
「いっそのこと・・・」皆が答えを待つ.
「SEXYとかにしちまわないかい、なんか私の会社で出す雑誌らしい、だろ?」
「うんうん・・・」一同が頷いた.異論など、あろうはずがない.
今日の社長は、初めから飛ばしている.
けんけんがくがく、遅くまで、女性を中心に、皆は生き生きと働いた.




