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天津祝詞

この頃、毎朝、キューピーが別館の図書室で、祝詞をあげている.


神主の格好をしている.

棒に白い髪のギザギザの工作みたいなのをつけた棒も持っている

大麻(おおぬさ)というらしい.


高天原(たかまのはら)に神留(かむづまり)坐(ます) 

神魯岐(かむろぎ) 神魯美(かむろみ)の命以(みこともち)て 

皇御祖神(すめらみおやかむ)伊弉諾大神(いざなぎのおおかみ)


筑紫(つくし)の日向(ひむか)の橘(たちばな)の小戸(おど)の阿波岐原(あはぎはら)に 

御禊祓(みそぎはらひ)給(たまふ)時に生座(あれま)せる 祓戸(はらえど)の大神等たち


諸々の枉事罪穢(まがごとつみけがれ)を 祓給へ浄賜たまへと申まをす事ことの由を

天津神(あまつかみ) 國津神(くにつかみ) 八百萬(やおよろず)の神等共(かみたちとも)に 

天の斑駒(ふちこま)の耳振(みみふり)立て 聞食と 

恐み恐み白まをす


キューピーが唱えていたのは、「天津祝詞」である.

詳しい意味はよくわからないが、イザナミとイザナミの国作りと、かむ作りの話から、イザナギノミコトの禊のことを言っているらしい.


この言葉を唱えて、日本史の試験に臨んだら、見事に、100点を取ったということが、この祝詞を毎朝、唱えるきっかけになったらしい.


初めは、

建御名方と事代主が、真ん中にアンテロスを挟んで、

三人が並んでキューピーの後ろ座り、


さらにその後ろに海丸くんと、静香、と愛ちゃん健ちゃんと、ママが、

並んで正座して聞いていたのだ.


そのうちに、はるなが加わり

アテナと、四天王が加わり、

さらに、デメテルの母さん、里帰り中のペルセポネが加わり、


最近ではヘスティアおばさん、こちらにいる時のヘルメス

が加わっている.


「へえ、なんかご利益があるのかい?」と

アポロンと、アルテミスの兄弟が、母親のレトを連れてきて、おばば様にも声をかけて、おばば様まで参加した.


「ちょっとあんたたちも、聴きな、のりと、なんかこう、パワーが湧いてくるみたいだよ!」


と、おばば様までが、息子のゼウスやら、アフロディーテ、まで引っ張ってきて、大人しく後ろに並んで、キューピーが唱える、「天津祝詞」を聞いている.


そのうち、皆が唱えるようになってきたらしい.


ある時、アフロディーテ・愛染の母ちゃんが突然大きな声を出した.


「こ、これだ!キューピー、アンテロス、本社の会議室に集合だ!アテナと、アルテミス、それにヘスティアのおばさんもぜひ、来て!あんた等にもぜひ手伝ってもらいたいから!」

なんかすこいことを思いついたらしい.


「そら、急げー!ビジネスチャンスだ!会議室に、レッツゴー!!」


神主の衣装を脱いで、キューピーが「え、かあちゃん、どうしたの?」

「ママ、まだ、のりと途中だけど・・・」アンテロスがいう.


「祝詞はまた明日唱えればいいの!ビジネスチャンスは、待ってくれないよ!!」


祝詞に没入しつつあった、ギリシャの神々は、ただ呆然と、図書室を出ていくアフロディーテ・ファミリー見送るしかなかった.


「かあちゃーん、一体何をおもいついたってのさ・・・」と言いながら、アテナが愛染母ちゃんを追いかける.アルテミスとヘスティアもアテナに続く.


「いったい何を思いついたってんだい、アフロディーテは・・・・」おばば様が、デメテルに聞いてみる.

「さあ?・・・」デメテルにもわからないらしい.

「まあ、あの子、なんか突拍子もないこと、思いつく子だからね・・・何考えてんだか・・・」


「天津祝詞」の霊力の冷めやらぬ、別館図書室の朝である.


彼女が一体何を思いついたのか、それは次回のお楽しみに.


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