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国譲り③「葦原中国(あしはらのなかつくに)の台頭」

ルシフェルが若い頃に、世界各地を旅して回った話を前にした.


その時、ちらり、と


高天原のこと、天照のこと、

須佐之男命、

天岩戸の話、

大国主命と少彦名命


などはなしたかと思う.


高天原と葦原中国・・・・


祖先は同じである・イザナギ、イザナミから生まれた、天照と、須佐男である.


須佐之男命が、そのような経緯で、根の国に引きこもってしまったかの事情は書いていないと思う.


その辺りまで遡って話をしようと思う.


高天原を追い出された、須佐之男命は、出雲国に降り立った.


出雲の鳥髪山(現在の船通山)へ降った建速須佐之男命は、

その地を荒らしていた巨大な怪物八俣遠呂智への生贄にされそうになっていた美しい少女櫛名田比売命と出会う.


スサノオは、クシナダヒメの姿形を歯の多い櫛に変えて髪に挿し、ヤマタノオロチを退治した.


そしてヤマタノオロチの尾から出てきた草那藝之大刀(くさなぎのたち、紀・草薙剣)を天照御大神に献上し、それが古代天皇の権威たる三種の神器の一つとなる(現在は、愛知県名古屋市の熱田神宮の御神体となっている).

その後、櫛から元に戻したクシナダヒメを妻として、出雲の根之堅洲国にある須賀すがの地へ行きそこに留まった、とある.


そこで、


八雲立つ  出雲八重垣   妻籠に   八重垣作る   その八重垣を


と歌を読んだ.


意味は?ここは愛ちゃん・健ちゃんのママに登場いただいて、解説していただこう.


「出雲の空に幾重にも雲が立ちのぼるように、私は愛する妻を守るために、幾重にも垣をめぐらせた.」


なんとあの、「脳筋野郎」的な舅殿の柄にもない恋の歌である.クシナダ姫をしっかり守りますと言う愛妻宣言と言って良い.


「じゃあ、この、クシナダ姫様が、須勢理毘売のお母さん?」海丸くんが、ママとルシフェルのどちらに聞くともなしに聞いてみた.


「うーん、それはわからないのですよね・・・須勢理毘売命のお母さんは誰かはわかりません、と言うのが定説みたいで・・・」ママが珍しく自信がなさそうに答える.


「さらにな、須佐之男の親父、その6代目が、大国主になっているから、まあ、言ってみれば、ギリシャの神話並みの世代間関係不明、と言う図式だな.ディオニソスが、俺の息子でもあり、ひ孫のセメレの息子であるよりももっと離れてるな・・・」


「神話的時間軸のおおらかさ、と言うことにしておきますか?」ドクトルもここまでくると、もうやけくそである.もお、そう言うこと考えません.と言うことにならざるを得ない.


そんですたもんだの末に、大国主命を名乗る前の、大穴牟遅神(葦原色許男神とも言われたらしい.葦原中国の色男?なんか上手名前かも・・・)と娘の結婚を許して、あしはらのなかつくにを治めるように命じたと言う話、だったと思うのだが.


葦原中国を、大国主命は、スサノオから娘共々受け継いだ、と考えて良いのだろうか?


「いや、葦原中国、実際に国を作ったのは俺たちの親父、大国主命だ、まあ舅の爺様に、ほんじゃ、あの広い、土地、おめえがしまにして仕切ってみろやあ」と言う感じだったと思う.事代主の解説である.


「あの爺さんな、国を“渡した”んじゃねえぞ、あれはな、“できるならやってみろ”って突き放したんだ.で、あの色男が、ほんとにやっちまったって話だ」盟友ルシフェルの補足説明である.


「後ろにスサノオ命が隠れている・・・・

それだけで、大国主命と、須勢理毘売命、少彦名命の縄張り拡大と、支配権の確立を、邪魔しようと言うものは、地上には、ないわけではないが、たやすく、大国主命の国に従わせることができた・・・」と言うことでよろしいでしょうか、とドクトルが確認すると、


事代主、建御名方、ルシフェルは皆、大きく頷いた.


しかし、三貴神直系の、頂上決戦が後に控えていた、

天と地を二分する、宿命の対決!


「高天原vs葦原中国・・・・・・」

とドクトルが少し遠慮がちに聞いてみた.


事代主、建御名方、ルシフェルの3人はさらに大きく頷いた.


「ただし、肝腎の、親分、喧嘩は嫌いな、色男・・・親父は戦なんか考えてもいなかった、のだろうが」建御名方神が言う.彼は対高天原主戦論者であった.


「でも優柔不断な親父、全部俺たち、息子に丸投げだ!全部俺らに決めさせた・・・」事代主の、恨言である.


「でもな、最高責任者、なかなかどっちかってわけにはいかねえもんだぜ、トロイア戦争の時の俺みたいに・・・」


そうだった!ルシフェル=ゼウス、究極と言っていい中立立場だ!


「なーるほど!だから決められなかったのか・・」

一同が、変に納得してしまった.


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