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赤のユリは今日も咲く  作者: @星月夜
異文化交流

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9/10

二人の自分。

ブックマーク、感想等よろしくお願いします!

さぁ、戦える装備は整った。あとはきもちだ!

足を力いっぱいに地面の土を踏み込んだ。

前を見ると、魔獣は襲ってくる。その瞬間がスローモーションで見える。

死に物狂いで歯を向けて、こっちの首を狙ってくる。

なんで、こいつらは、命を懸けて戦うのだろうか…

執念?それとも、獲物?と思いながらも杖を振り下ろす。

ぐさりと首が切れた。こんな事を自分がしたのかと思うとゾゾっと身の毛がよだつ。

血が出てくる。互いの思いなんて押しつぶして…

辺りは、魔獣が一層警戒している。意外にも敵は弱かった。

それからは、何度も(つえ)を振り下ろした。

死に物狂いで攻めてくる魔獣を…

ふと気づくと、もう敵はいなかった。自分が殺したからだ…

まるで、何者かに乗っ取られたかのように…

大量に魔獣を殺したことに自分自身が殺されるのではないか?と思い始めた。

そうだ。仕方がなかったのだ。

互いにこれは生きるか死ぬかの戦い。勝とうが負けようが仕方がないことではないか。

「ハッ」

忘れていた、あの青年は大丈夫か?

いや、自分が大丈夫ではないのかもしれないが…

そう思いつつも青年のところに慌てて寄り添った。

唇から血の跡がありつつも生きている。手が少し震えている…

もう死にかけかもしれない。

その時無意識に杖を見た。杖を見てしまったことに自分の心を殺したくなる。

「なんで、杖を見たんだ!」

倒して楽にしよって思ったのか?

この青年は一生懸命に生きている。苦しくても…自分を助けようとしてくれたんだ!

自分の中の二つの自分が葛藤していると、青年が言った。

「俺の胸ポケットから、ポーションを飲ませてくれ…」

自分自身の葛藤は必死に止めてポーションを探す。

あった…これを飲ませればいいのか…?

口にゆっくりと注いだ。すると、傷は癒されて戻っていった。

青年は、少しずつ回復していって、ゆっくりと立ち上がった。

「ありがとう…体が動かせないくらい瀕死の状態でね…助かったよ」

「ところで…君の名前は?」

名前を聞かれた。前もあったこの展開。

「ルビア…」

そう、ぼさっとつぶやくように言った。

「ルビアか…じゃあルビアお礼に家まで案内しよう」

「そっちの傷もひどそうだしな…」

「残念ながらポーションは1つしかないんだ…」

なんてやつだ。自分のためを優先したのだ…

こっちだってつらいのに…でも、あの状態では仕方がないか…

少し腑に落ちつつも何かの理不尽さを感じ苛立ちがあった。

「じゃあ、町まで一緒にこい!」

青年は力強くいった。

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