第99話 タブリ領境会戦2
王歴29年(帝国歴1191年)7月9日 9:00
タブリ伯爵領境にて両軍は対峙。
帝国軍は、残存歩兵3,000を2つに割り、左右両翼に1,500ずつ配置。中央には歩兵5,000と残存騎兵500を配置。計8,000。
王国軍は、左翼に王国諸侯軍5,000、右翼に辺境伯軍(寄子諸侯軍含む)5,000、中央には王国直轄軍6,000。計16,000。
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side 帝国軍イタン少将
「騎兵乗馬、突撃開始線まで前進」
ワンパターンだって?いいんだよ、ワンパターンで。
それで勝ち続けてきたからパターンになったんだよ。
そもそも両翼の兵は敗残部隊の寄せ集め。数も圧倒的に敵より少ない。
5,000対1,500だぜ。あっという間に叩き潰されるだろうな。
であればこそだ。かろうじて兵力が拮抗している中央を突破しなければ、勝てるわけないだろう。だから、騎兵による中央突破一択だ。
え?何、あの青い炎は?敵の魔術攻撃か?ストーンバレットじゃないの?火魔術なの?
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9:05
王国軍魔術親衛隊の『ふたりがけ 青』攻撃により、帝国軍騎兵隊の大半が壊滅、一部混乱。
9:10
王国軍が全線において前進、帝国軍に攻撃を開始
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あ、こりゃいかんわ。ウイッチのあにきはこれでやられたわけね。
こりゃ、パトキンのおやじでなくても兵を下げたくなるわな。
だがしかしだ!ここで兵を引いたら、俺も軍法会議だ。ちょっとは抵抗しないとな。
どうやって逃げるかは、その後で考えよう。
「騎兵隊、下馬の上戦線を離脱せよ!暴れる馬は殺せ!!馬どもには先に天国に行ってもらうぞ」
ひでえ命令だ。騎兵が愛馬を殺すわけないじゃん。あれほどかわいがっている馬を。騎兵が馬を殺さなかったから負けました、って言い訳になる?なるわけないか。
え?あいつら本当に馬を殺してやがる。ひでえ奴らだ。いや、命令を下したのは俺だけど。
「全軍へ!一歩も退くな!!退けば無限地獄だぞ!!」
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9:20
帝国中央軍混乱から立ち直る。
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うざいわ、敵の魔術攻撃、まじ、うざいわ。
だけど、魔術攻撃の頻度、少なくなってね?さすがに敵も魔力切れかな?
「将軍!敵の両翼、特に左翼で軍内の連携が取れていない様子!ここを突くべきです!!」
部下D君、君、すごいね。そんなことわかるんだ。俺、全然わからないよ。
だから両翼の兵力差があれだけあるのに、戦線を保っていられるんだ。なるほどねえ。
よし、D君は今から将軍だ、俺にかわって指揮を執れ!ってわけにはいかないよな。
「中央軍、1個中隊でいい!兵を捻出しろ!敵左翼の右側に回り込み、横撃を加えろ!」
D君、上手くいかなかったらば責任を取ってね。
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9:30
王国軍は猛攻を続けるも帝国軍は戦線を維持
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「敵左翼軍への横撃に成功!敵左翼、崩れます!!」
「全軍へ!今が命の落とし時だ!!死ねや!!死んで天国へ行けや!!
天国で美女は抱き放題、美酒は飲み放題だぞ!!全軍!!突撃!!神は偉大なり!!」
「「「神は偉大なり!!!」」」
う〜ん、下品だ。まるでリバルスの野郎の命令みたいに下品な言い方だ。
だけど、ちょっと待てよ。もしかすると、これ、勝てるんじゃね?
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10:00
帝国中央軍第一中隊、敵左翼軍への横撃に成功。
10:10
王国左翼軍、敗走。帝国軍は全方面において攻勢をかける。
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「右翼軍!敗走する敵左翼軍は放置し敵中央軍に突撃せよ!!
国王の首を取れ!!国王の首を祭壇に掲げるぞ!!」
祭壇に首を掲げられても、神は喜ばないと思うけどね。
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10:30
帝国右翼軍、王国中央軍に攻撃を開始
10:50
王国中央軍 後退を開始
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「敵右翼軍、味方中央軍の攻撃をインターセプト!」
「味方左翼軍は!?」
「敵右翼軍を追尾し攻撃中、しかしながら兵力不足のため有効な打撃にならず!」
「将軍、これは、国王まで届きませんね」
う~ん、D君が言うのだから間違いない。
「中央軍、敵中央への攻撃を中止、味方左翼と連携の上、敵右翼軍を包囲せよ!完全には包囲するな。逃げ道は残しておけ!」
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11:20
王国中央軍、戦線からの離脱に成功
11:40
王国右翼軍、戦線からの離脱に成功
同時刻
帝国軍、攻撃を停止。戦闘終了




