第72話 王歴11年7月次 月次報告 + ユメ とある夏の一日
バルト王歴11年7月次 月次報告
1.報告日
バルト王歴11年8月5日
2.報告要旨
(1)開拓の進捗状況
ア.塩田の作成
魔動ポンプ6台作成済。
うち、4台を塩田(4段式塩田とした)に使用し7月20日から塩生産に着手した。
8月中旬から塩生産が開始される見込みである。
なお、残り2台は上水道に利用した。
7月30日稼働開始、これにより『収納』による給水塔への水供給は不要となった。
イ.農地の造成
未着手、8月から開墾予定。
ウ.越冬用燃料の確保
屋敷建設時に伐採した木材について、枝打ちならびに薪への加工を第一分隊に依頼済みであり、現在、第一分隊が作業中である。
なお、上記イで発生する木材の処理も第一分隊に依頼する予定である。
(2)イスタン村の状況
本年度のライ麦収穫量は前年並みであるとのこと。
その他、特記事項なし。
(3)今後の取り組み事項
・塩生産(継続)
・農地造成(継続)
・越冬用燃料の確保(継続)
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ユメ とある夏の一日
4:30 起床
この時期だと、もう外は明るくなっている。
着替え、手洗い、洗顔を済ませた後、おにいちゃん・クレアお姉様・ティナお姉様と共に庭へ。
庭には第一分隊の方々も集まってくる。
全員がそろったところ、皆で体操を行う。「らじお体操」という、おにいちゃんが昔に覚えたという体操。準備運動としては優れた体操だとのこと。
体操が終わった後はランニング。おにいちゃんは「敵から逃げるための訓練」と言っている。
5:40 ランニング終了・休憩
わたしとおにいちゃんで皆に『クリーン』をかける。
体調が悪い人はいない様子。
6:00 軽めの朝食
朝食は『百合の乙女』の皆さんが作ってくれる。十七人分の朝食を作るのだから、大変だ。朝食づくりを手伝うことを申し入れたが、ドロシーさんから「私たちの仕事をとらないで」と断られてしまった。
女子力が落ちるのではないかと心配。
6:30 再び訓練
第一分隊の方々は、槍・剣・弓の訓練。
おにいちゃんとクレアお姉様は剣の訓練、私とティアお姉様はクレアお姉様から教わったレイピアの訓練。クレアお姉様は、ところどころで自分の訓練を中止して私とティナお姉様に指導してくれる。
「魔法が使えない状況でも自分の身を守ることができる」ことが目標だ。
7:30 魔力拡大・操作の訓練
第一分隊の方々は引き続き訓練を行うが、私たちは部屋に戻り魔力拡大・操作の訓練。
訓練方法はひたすら魔力の体内循環を行うこと。
8:30 村へ出発
今日は週に一回の村を訪問する日。
いつもの開墾作業をお休みし、村へ向かう。
お屋敷から村までの道がないので、おにいちゃんに『収納』される。気がついた時には、もう村に到着している。
便利だ。
村に着いたら、二班に分かれる。
一班は、おにいちゃん、クレアお姉様、サムエルさん。村長さんたちと打ち合わせを行う。もう一班は私、ティナお姉様、第一分隊のラスさん、ジャックさんの4名。村の人たちへの医療行為を行う。
村の広場には、テントが建てられている。第一分隊の持ち物で、屋敷ができたため使い道がなくなったものらしい。そこに病人や怪我人が集まっている。
私がヒールを行い、ジャックさんがその記録をとる。おにいちゃんは、それをカルテと言っていた。その間、ティナお姉様とラスさんは、患者さんたちから村の情報を集めている。この二人は、いわゆる「コミュニケーションお化け」だ。あっという間に村の人たちと仲良くなっている。
今日も患者さんではない人が数名、2人と話すために集まってきている。
今日の患者さんは、常連さんの五人だけだった。あっという間に治療が終わる。
ティナお姉様とラスさんの情報収集が一段落するのを待って、おにいちゃんたちと合流するため、村長さんの家へ向かう。患者さんたちとの別れ際、常連さんのデボラお婆ちゃんが私のことを拝んでくる。いつものことだけれど、拝むのはやめてほしい。
12:00 昼食
屋敷に帰った私たちは食堂に行き、開墾作業を行っていた第一分隊の方々や百合の乙女の方々と一緒にお昼ご飯をとる。
シバスでは1日2食だったが、おにいちゃんの希望?考え?で、ここでは1日3食としている。
ご飯を作ってくれる百合の乙女の皆さんに感謝だ。
13:00 開墾作業
いつもは午前中から行っている開墾作業を今日は午後から行う。
ティナお姉様が風魔法で森の木を伐採。
トールお兄様が土魔法で木の根を掘り出し、土地を整地。
クレアお姉様が火魔法で、木の根・下草を燃やす。
私は第一分隊の方々と一緒に枝打ちと薪作り。身体強化を行えば、兵士さんと同じくらいの作業ができる。
16:30 作業終了
屋敷に戻り、入浴。しばらくは自由時間。
18:00 夕食
今日のメニューは、パン・野菜のスープ・オーク肉の生姜焼き。
パンは白くてふわふわだ。ティナお姉様がシバスで一番のパン屋さんからパン種をもらったとのこと。
18:30 自由時間
私たちは部屋に戻り、魔力拡大・操作の訓練を行う。
21:00 消灯、就寝
私たち四人はヒット角1つのベッド(ちょっと大きめ)で寝る。
おにいちゃんの両側にクレアお姉様とティナお姉様。
私はお兄ちゃんの足元から布団に潜り込み、頭と足を逆にして寝る。
ちょっとだけ、クレアお姉様とティナお姉様がうらやましい。
おやすみなさい。




