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2度目の転生に関する報告書  作者: トール
第四章 ロマ帝国との戦い

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103/124

第103話 第二次アフラ会戦2

王歴29年(帝国歴1191年)11月11日 9:00


アフラ平原にて両軍は対峙。


・ロマ帝国軍 総数20,000

 総司令官 大将ウイリアム・カリー

 中央軍 10,000

  司令官  大将 ウイリアム・カリー(総司令官兼務)

  副司令官 少将 ルシアン・タナック

 左翼軍  5,000

  タブリ伯爵軍 司令官 タブリ伯爵

 右翼軍  5,000

  司令官 中将 ハドリアン・イタン


・イスタン・イスファ軍 総数4,000

 総司令官 臨時大将トール・イスタン

 中央軍 2,000

  司令官 大将 サムエル・エルズルム

 右翼軍 1,000 

  司令官 少将 チョージ・サイアー

 左翼軍 1,000 

  司令官 少将 ジャック・クリーフ


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「上空のトールより全軍へ。敵中央10,000、左翼5,000、右翼5,000程度。敵左翼はタブリ伯爵軍。

 伯爵軍後方には督戦隊と覚しき帝国軍2個中隊程度あり。

全て想定どおり。これより状況を開始する」


 トールは敵左翼軍司令部があると覚しき地点の背後に着陸。クレアと歩兵二個小隊を『収納』から取り出す。歩兵は直ちに展開。

 

「空挺、着剣!姉上、ティナ、『ふたりがけ 青』発射準備、空挺はふたりがけの後、即座に突撃をせよ。

 ふたりがけ発射3秒前、2、1、今!空挺、突撃!捕虜はいらんぞ!!」


青炎が敵を襲い、空挺歩兵が敵に突入。

空挺歩兵は特殊部隊から選抜されたエリート中のエリート。当然、『身体強化

化』を実施中。

そして手にしているのは単発のムラタ銃ではなく、装弾数5発のボルトアクシ

ョン式歩兵銃、通称三八式。銃口には銃剣を装着している。

武器の優位性とフィジカルの強さを生かし、ものの数分で敵司令部を撃滅。

トールは再びクレアと空挺歩兵を『収納』すると、ティナと共に上空に舞い上がる。


「全軍へ、こちらトール。第一目標の敵左翼司令部を撃滅。第二目標の敵左翼督戦隊への攻撃に移る。

 右翼軍、攻撃開始用意の上、こちらの指示があるまで待機」


「トールより全軍へ、敵左翼督戦隊司令部を撃滅した。引き続き空挺で督戦隊を引きつける。

 右翼軍特殊部隊、敵左翼に向け突撃。右翼軍本隊はそれに追随せよ」


司令部を喪失し、指揮命令系統を失った上、(タブリ伯爵軍としては)初見の銃撃攻撃を受けたタブリ伯爵軍は、まず傭兵部隊が潰走。

それに引きずられるように、予備兵、常備兵の順に潰走。

潰走先は?前面ならびに左側面はイスタン・イスファ軍の射撃攻撃。後方は督戦隊が敵と交戦中。

そうなると選択肢は一つだけ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 9:30

 タブリ伯爵軍、潰走。潰走先は帝国中央軍左側面。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「タブリ伯爵軍、味方中央軍に向かっています!」

「督戦隊は!?」

「敵と交戦中!」

「くそ、やはり寝返ったか!?」


ここでロマ帝国軍総司令部(中央軍司令部を兼任)は重大な判断ミスをした。

わずか30分という短い時間で、タブリ伯爵軍が総崩れになるとは露程も思っておらず、タブリ伯爵軍が中央軍に接近した理由は、タブリ伯爵軍の寝返りであると思い込んでしまった。

「中央軍左側面の各部隊、タブリ伯爵軍を迎撃せよ!」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「トールより全軍へ、敵中央軍と敵左翼軍との間で戦闘が開始された。

 右翼軍特殊部隊、敵中央軍右側後方に回り込め。右翼軍本隊はこのままタブリ伯爵軍への攻撃を継続せよ。中央軍は前進、敵中央軍の右側を攻撃せよ。空挺へ、直ちにそちらに向かう。『収納』後、敵中央軍司令部を攻撃する」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


9:40 

イスタン・イスファ中央軍、ロマ帝国中央軍に対して攻撃を開始。

9:50 

ロマ帝国総司令部 奇襲攻撃を受け指揮機能を喪失。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「これは負けましたね。こうなったらば一刻も早く兵を退くべきです」


部下D君、確かに味方中央軍が苦戦している上に総司令部との連絡がつかなくなっているよ。

だけど、まだ負けた訳じゃないよね。兵数はこちらがまだまだ上回っているよ。


「イタン中将、味方の戦略目標、すなわち勝利条件を思い出してください。イスファ占領によるイスタンの孤立化ですよね。このまま戦闘を続ければ、多少は敵に損害を与えられるかもしれません。ですが、イスファ占領は無理です」


それはまあ、そのとおりだ。だけどなあ、俺の部隊、右翼軍は一兵も損ねていない。それどころか、まだ戦闘を開始してすらいない。この状況で兵を退いたら軍法会議になるだろう。


「いえ、大丈夫です。敵の4倍程の軍を動員して敗戦、しかも同盟軍が寝返り。

 このような状況で、さらに『猛将』ハドリアン・イタン中将が尻尾を巻いて逃げ出したことなど軍として認める訳にはいきませんから」


ほんまかいな?


「軍にとっても優先順位の一番はあなたが無事に帰還すること。次に兵の被害を抑えることです!と、とにかく、い、急いで、撤退命令を!」


お、おい。D君、泣くこたあねえだろう。


「右翼軍全軍に命令。我が軍はアフラ平原入口まで転進し、その場で敵を防御するとともに味方残存部隊の吸収を図る。この場で戦っても犬死にだ。全軍、逃げろ!遅れる奴は置いていくぞ!!」


D君、これでいいかい?


「あなたは早くその目立つマントと兜を脱いでください!敵は各司令部を攻撃しています。

 次に狙われるのはあなただってわからないのですか!?死にたいんですか、それともバカなんですか!?」


なんでそこまで言われなあかんねん。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


10:20 

ロマ帝国左翼軍 撤退を開始。


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