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緑の恋――あるカナブンの話  作者: Kentarou Tou / Kentarou Theater


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第七話「卵のこと」


卵を産んだ。


土の中に産んだ。



そのものと、二つでいた後のことだった。



土を掘った。


深くはなかった。


しかし、掘った。


そこに産んだ。



土をかけた。


見えなくなった。



しばらく、そこにいた。


土の上にいた。



そのものも、来た。


傍に来た。


土の上に、並んで止まった。



何も見えなかった。


土があるだけだった。


しかし、その下に、あった。



並んで、土を見た。



風が来た。


草が揺れた。



しばらく、そこにいた。


二つで、そこにいた。



(第七話 了)


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