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千文字ずつ物語が続くデスゲーム  作者: 利便性方程式
最終ゲーム

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番外編

本当は完結したあとに裏話とかボツ案とかで出す予定だったものをブラッシュアップしたものです。

この番外編として出すにはちょうどいいのかなと思いまして。

それでは、お楽しみください。


松本弥雲と久我霞は全くと言っていいほどの正反対だった。

似ているようで似ていなかった。

これは結果論としてそうなったのだ。

それぞれの今まで歩んできた足跡を原点に向かって辿っていくと同じ地点にたどり着いた。


原材料が一緒であったとしても同じ料理が出来上がるわけではない。

そして出来上がったのが


憎しみを原材料として復讐に勤しむ松本弥雲と

同じく憎しみを原材料として隠蔽に勤しむ久我霞である。


憎しみという点では両者とも同じように思える

その憎しみを向ける矛先が違うのだ。


松本弥雲は

唯一、心の底から信用していたたった一人の人物である姉の弥生を自殺までさせた奴らを憎んだ。

その原因は、弥生がいじめの被害者だった。

弥生はいじめに耐えきれず、弥生の精神が限界を迎え自殺した。


そして弥雲は、弥生を亡くした事実を媒介とした苦しみと復讐心を原材料として大胆な大規模なデスゲームを仕掛けた。

いじめに加担したやつら、主犯格、ただのうのうと傍観していた者、それを知ろうともせず、それが当たりまえかのように日常をすごした者。それを隠蔽した学校もその教師も。とにかくその松本弥雲にとって復讐すべき相手を徹底的に調べ、デスゲームに強制参加させるためにかき集めた。

死を直面した人間は今までのことをなにかやってしまったのかその後悔をにじませるだろう。

死を用いて実感させようとした。

松本弥生を自殺にまで追い込んだすべてを恨んだのだ。


一方久我霞は

過去の自分自身の弱さを憎んだ。

いじめの被害者だったがいじめられている時、霞は笑ってやり過ごした。

殴られようが暴言を吐かれようが、とにかく笑った。

仮面をつけ続け、他人も自分自身でさえも騙し続けた。

そして、その仮面を守り続けた。

高校からは中学時代の同級生が少ない所に進学した。

そこからは仮面の使い方が変わった。

自分自身の記憶を過去を隠蔽するために使った。

いじめの被害者なんてなかったかのように振る舞った。

そう自分のなかで思いこますようにした。

学校側が弥生の自殺を事故だと隠蔽したように。

自分自身の記憶を隠蔽し続けた。

何気ないただ普通の日常を過ごすために。

過去を苦しみさえも。

いじめられたあの弱かった自分自身を恨み続けることによって。

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