全員リレー
僕達の次の競技は全員リレーだった。
クラス対抗の全員リレーであるため走順とバトンパスによって戦況が左右される。
僕達5人は、バラバラに散っていった。
亮が第一走者、凛は中盤の前半、駿は中盤の後半、茜は最後から2番目、僕はアンカーである。
僕は一番大切な役割を任されたのだった。
5人の中で一番やる気だったのはやはり駿だった。
「南に応援されちゃった」
「「「「・・・・・」」」」
「何で誰も反応してくれないの?」
「だって駿の惚気に反応したらきりがないしうっとおしいから」
「私もお姉ちゃんとの惚気なんて聞きたくないもん」
「私も大体予想がつくから聞かなくていいかな」
「僕は正直茜との関係以外興味ないかな」
「なんでみんなそんなに冷たいの」
「私と亮の惚気逆に聞きたい?」
「わかりました。何でもないです」
こうして僕達の全員リレーが始まった。
第一走者の亮は、足の速い第一走者の中でも1位で次の人にバトンパスをしていた。
凛は同じ走者が男子だったため、見事全員に抜かれてしまったが仕方ないことだと思う。
駿は南先輩に応援してもらったからだろうか、普段より全然速く走り順位を上げた。
茜は学年で一番足の速い女子だ。
最後から2番目の走者は女子で決まっているため、僕に1位でバトンを繋いでくれた。
僕も学年で一番早いため、誰にも抜かされず1位でゴールした。
クラス全員が喜ぶ中、結果発表が行われた。
「1年生の全員リレーの中に、反則がありました」
何と僕たちのクラスがバトンパスの際、インコースに入りすぎてしまったためコースから出てしまったようだ。
そのため僕たちのクラスは最下位だった。
全員が暗くなる中、亮が口を開いた。
「仕方ないことだったよ。最後の5人6脚が残ってるからそこで1位とれば大丈夫だって」
亮の言う通り、得点差はそんなについていないため、5人6脚で1位を取れば問題ない。
「そうだな」
「頑張るか」
「反則はわざとじゃないんだ」
クラスメイト達が落ち込んでいたのが、亮の一言で変わった。
「あんたやればできるじゃない」
「凛はことあるごとに叩くなって」
いちゃつかなければ完璧でかっこよかったんだけどな。
結局亮は何をやっても亮だった。




