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夢見るアイ  作者: 玉名 くじら
第二章

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番外編4 いちご狩りに行こう②


 「光司さん大丈夫ですか?」

 「え、ええ、大丈夫ですよ」


 今日はいちご狩りへ向かうため、レンタカーを借りて、目的地へ向かっている最中だ。

 助手席には寧々が。後ろには星羅、静、ユイと乗っている。

 現在は首都高に乗って川口ジャンクションへ向かっている。美女木は通りたくないからな。


 正直、首都高苦手なんだよな。

 既に混雑しているし。

 カーナビの通りに走っても分かりづらいし、作りがおかしい。

 なんでみんな平気で走れるのか分からない。


 なんで高速に信号あるの? どうして合流地点短いの? なんで右合流なんだよ……。

 特に熊野町のとこホント嫌い。なんで高速で平面交差するんだよ。よく事故らないよな。

 走っていて気が休まることがない。ここを毎日平然と走ってる人たちは、本当に別の生き物だと思う。

 下道で行けとか言われそうだけど、渋滞考えたら下道でなんていけない。


 とまぁ、乗ってすぐにこれだけ悶々としながら運転していれば、流石に感づかれる。

 「光司さん、あたしがナビゲーションしますね」

 「えっ、あ、じゃあ……お願いします」

 「はい。承りました」

 俺も久しぶりの運転だが、それが首都高というから、全神経集中しないとな。

 寧々の声が弾んでいる。少し落ち着く。


 「では。……。次の車線を13秒後に入ってください」

 「えっと……結構空いてるから、今は入れるけど?」

 「ダメです。あの黒いSUVは煽り運転の常習犯です。先に行かせてください」

 なんでそんなこと分かるんだよ。全車両のデータでも分かるんか?


 「次4秒後に左の車線に入って、黒いミニバンを行かせてください」

 避けてすぐにアホみたいな速度で抜けていく。接触しかけたのかブレーキとハザードランプがつきっぱなしだ。

 その後、寧々のナビに従い、走っていく。

 あんなにウンザリする首都高をあっさりと抜けた。


 バックミラーにはスカイツリーが映ってるが、みんな興味はないようだ。

 外環道越えれば、もう怖くない。車は多いけど……。

 浦和の料金所を超える。

 そのまま走行車線を走る。


 「ねぇ、なんか追い越し車線飛ばしてくのって似たようなの多いね」

 「昔からそういうもんだ」

 「そうなんだ」

 「そうですよ。ほら、埼玉県警の青い覆面が追いかけて行きますよ」

 この辺多いんだよな。よく見るわ。


 「あ、光司、次の羽生パーキングエリア入って」

 「分かった」

 トイレかな?

 入ると凄い混んでいるが、寧々の指示通りにしたら良い場所に停められた。すごいな。


 「光司さん運転お疲れ様です」

 「寧々もありがとな」

 「えへへ」

 さて、少し休憩しますか。

 そういえば、ついて早々どこかへ行ってしまったが、そんなに限界だったのか?


 だが、どうやら違ったようだ。

 一度トイレへ行った後にお土産コーナーへ行くと、すでに紙袋を抱えていた寧々と星羅。


 「なんでもうお土産買ってるんだよ」

 「いいじゃない。ここ結構あるし」

 「でも野沢菜漬けってここでしか見ませんし」

 向かいのファミマで売ってるやつな。確かにここでしか見ないけど、多分他でも売ってるぞ?

 というか、紙袋の大きさ的にどんだけ買ったんだ?


 そう思ってたら、静もビニール袋をぶら下げていた。

 「静は何買ったんだ?」

 「もちろん。おこわとお赤飯ですが」

 なに当然って顔してるんだよ。


 「こんな時間に買ってどうするんだ?」

 「夕飯か小腹が空いた時に」

 「まぁ、それなら……」

 めんどくさくて生返事で返してしまった。


 振り返ると、星羅は隣のお店でアップルパイとチョコ菓子を買っていた。

 全店舗制覇するつもりなのかな?


 そういえば、ユイがいないな。

 「なぁユイはどうした?」

 「ユイさんならあそこに」

 斜め向かいを見ると、列に並んでいた。


 確かにあそこのミニクロワッサン美味しいよな。

 個人的にはチョコクロワッサンとキャラメルもちとカヌレが好きなんだけど、期間限定なのかある時とない時が……。

 なんてことを考えていたら、バカみたいな数の紙袋を抱えてユイが戻ってきた。


 「コージ! いっぱい買ったっしょ」

 「ああ。ところで……」

 「ちゃーんと買ってあるよ。好きでしょ?」

 「ああ」

 流石ユイ。俺の好み分かってるな。


 なぜかその瞬間、俺の後ろから熱い空気が漏れてきたが、きっと気のせいだろう。

 振り返ると、いなかった。やっぱり気のせいだったのだろうか?


 施設を出ると、星羅がコーヒーのカップを二つ持っていた。

 「ん」

 「俺の?」

 「そうよ」

 「あ、ありがと」

 そんな顔を朱らめなくてもいいのにな。


 「あっ……」

 寧々の声がして振り返ると寧々も何かのカップを持っていた。

 「それは?」

 「ずんだシェイクです。光司さんの分も」

 「それもいただくよ」

 「はい」

 両手に飲み物を持つ。まぁ、目的地まで距離あるから丁度いいか。

 ユイもニヤニヤしながらずんだシェイクを買っていた。


 そういえば、今度は静がいないな。

 あ、戻ってきた。

 「ソフトクリーム……」

 「美味しいですよ」

 「そうか。良かったな」

 「ええ。一口どうですか?」

 「「「!?」」」

 「いいのか?」

 「ええ」


 お言葉に甘えて一口いただく。

 「うまいな」

 「ふふっ」

 「ずるい!」「ずるいです!」「ずるいわよ!」

 それぞれ飲み物を俺に向ける。そんな一気に差し出されても困るんだが……。


 とりあえず、逃げるように車へ戻る。

 三人は諦めたのか、静のソフトクリームを睨みながら戻ってきた。

 流石にまだ時間が早いからか、がっつりは食べないようだ。


 飲み物をカップホルダーに置いて、お土産をトランクにしまう。

 すでに1/3くらい埋まってる。買いすぎじゃないか?


 今度は助手席に星羅が座った。

 後ろは静、寧々、ユイと座っていた。

 「じゃあ、行くか」

 「今度はわたしに任せなさい」

 「ああ」

 まぁ、ここからはそんなに頼ることはないとは思うけどな。


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