第十七話
はい、調子乗ってGW中に、2,3話更新できるかなと思ってたら、既に残り二日ですよ!
すみません^^;
では、どうぞ。
さて、放課後になりました。ただいま私は学校を離れ、騎士団を訪れてます。
放課後は、それぞれが思うように過ごせる。ちなみに寮の規則で遅くなる場合や外泊する場合には、届けを出さないといけない。帰宅時間は午後九時。そこらへんは、寮がある学校とかの規則を見て決めた。
「あれーシズちゃん。学校からそのまま寄ったの?」
「着替えてる暇がなかったんです。まだ始まったばかりなので、いろいろと決めなければならないことが多くて。ここについたのもさっきなんです」
声の方向に振り向くと、サニエさんが笑顔で手を振っていた。制服のままの私に、首を傾げるサニエさん。説明すると、そうなんだ、と納得してくれた。
「それじゃあレートの部屋で着替えるといいよー。あそこ、部屋の数が多いから、使ってない部屋とかあるし」
「わかりました。ありがとうございます」
サニエさんに礼をいい、長い廊下を歩く。目指すは団長の部屋。目的の団長の部屋の扉をノックする。あ、部屋って言っても、書類の仕事をする場合の部屋の事だよ。いわゆる執務室。
「はい」
「シズカ・アプロスです」
「入れ」
団長の声が聞こえ、扉を開けた。自分の席に座って顔をあげた団長は、私の格好を見て目を丸めた。
「どうしたんだ、それ」
「学校の制服です。時間がなかったので着替えずにきました。部屋を少し貸して下さい」
そう言うと団長は慌てて着替える部屋を用意してくれた。…いや、ゆっくりでいいって言ったんだけどね?なんか、聞こえてなかったみたいなんだよね。ほんと、団長って面白い。
部屋を借り、着替えた私は制服を畳んで鞄の中にいれてから扉を開けた。
「団長ありがとうございました」
「あぁ。今から訓練に参加するのか?」
「いえ、学校では出来ない重要な書類の処理をします。訓練は休日に集中させようと思ってます」
流石に、学校終わりにはキツイからなぁ。ウィルさんにも許可を貰ったし、訓練の仕方を少し変えようと思ってるんだよねー。
団長は私の言葉に顔を歪めた。
「忙しいのはわかるが、日頃の訓練も大切だ」
「分かってますよ。勿論、訓練には参加できませんが、毎日走り込みや素振りはするに決まってます」
そう言うと団長はホッと息をついた。
するに決まってんでしょーが。休日の訓練だけでいいとかそんな甘い考え持ってるわけないでしょ。ただでさえ、私は一番頑張らないといけない立場なのに、学校を理由にして訓練怠るとか…それくらいなら学校やめてしまえ。それに、部下に示しがつかない。
「思ったより、副隊長が板に付いてきてるな」
私の考えてる事が分かったのか、団長が笑顔に頷いた。うーん…黙ってればイケメンなんだけど。喋ると、残念なんだよなぁ。お母さんっぽいっていうか。見た目がクールだからイメージ崩れるよなぁ。
「ありがとうございます。副隊長として恥じぬよう努力しますよー」
「あぁ期待してる」
笑ってそう言うと団長に退出許可を貰い部屋を出る。あんま変わってなかったな、団長。そんな事を思いながら自分の、というか、ウィルさんの執務室に向かう。基本的に、隊長と副隊長の執務室は同じ。だから一応、隊長が部屋にいるのを確認し、いたら入室許可を。いなかったらそのままはいる事になっている。
「誰だ」
「シズカ・アプロスです」
「入れ」
どうやら、ウィルさんは珍しくいるようで。ウィルさん、あんまり書類仕事が得意じゃないんだよね。俺は机が嫌いだ!って前に宣言してた。マジでウィルさん面白過ぎ。なにキャラなんですか笑
「おぅ久しぶりだな。学校の方どうだ?」
「まだ二日ですから。これからですね。ウィルさんは珍しいですねー。書類仕事なんて」
そう言うと、ウィルさんが苦笑し言った。
「いや、仕事が溜まってな。流石に怒られた」
「そりゃ、大事な書類とかあるのに溜められちゃたまらないですよ」
そういいながら書類の処理を始める。私はちょくちょく処理していってるから、別に怒られたりはしないよ。まぁウィルさんは、しつこく言わないと絶対に椅子に座ろうとしないからなぁ…困ったものだと、団長が嘆いてた。自分の席につき、目の前にある書類を片付けていく。
「そういえば、あいつらが落ち込んでたぞ。休日だけしか会えないなんてって」
「…そうですか。じゃあ、明日あたり、訓練に顔出します」
「いけるか?」
「今日中に書類をすべて片付ける事が出来たらですが」
そう言う間も書類に通す目と、書き込むては止めない。あ、あいつらって特攻隊の隊員達ね。今までは、体調が悪くない限り出来るだけ訓練に参加してたからねぇ…ふうっと溜息を付いて疲れた目を一旦休ませる。ここにきた頃より、目の前にある書類は半分くらい減ってるから、そんなに急がなくても間に合うかな。ちなみに今は五時半。まだ夕食にするのはちょっと早いな…
「ん?一段落ついたのか?」
「はい」
「じゃあ、あいつらのとこいって訓練を追加して来い。多分、暇してるから」
「了解しましたー」
良い気分転換にもなるからな。部屋を出た私は訓練場の前に転送する。持っていた白露を腰にさして、皆の元に進む。忘れてる方もおられるだろうが、久しぶりの登場、白露。わからなければ三、四話あたりを見直してもらえれば、思い出すと思う。
「あ、副隊長!」
「お疲れ様です!」
私に気づいた隊員達は、私に敬礼する。それに答えて隊員達を集めた。
「もう知ってると思いますが、私は休日に訓練を集中させるので、平日にここに顔出す事はあまりありません。私が副隊長になれたのは奇跡に近いのに、副隊長としてきちんとしなければならないのに、こんな中途半端な事になってしまって…。皆さんにはご迷惑をおかけして申し訳ありません」
そう言って頭を下げた。これは、私の中でのけじめというか。ただでさえ力があるから認められてるってのに、訓練を減らすわけだし。だから、罵倒や文句を受ける覚悟も出来てた。だけど、
「何言ってるんすか副隊長。確かに、副隊長が平日訓練にこれないと聞いて、隊員達からふまんはありました。けど、それは副隊長が訓練に来ないことについての不満じゃなくて、副隊長に会えない不満なんすよ」
そう言ってハニカムのは、隊員達のまとめ役のジェル。副隊長になって間もない頃、慣れない私に色々教えてくれたのがジェルだった。
「副隊長、自分が副隊長になったのは奇跡に近いって言いましたけど、そうでもないですよ。今ならなくてもいずれ、あなたは副隊長としてここにいた。そう思ってるのは俺だけじゃないですよ。それに副隊長、皆に認められたのは力があるだけだと思ってるでしょ」
うん、思ってるよ。…違うの?そう、表情に出ていたのか、それを見たジェルが困ったように笑っていった。
「いくら力が強かったからって、それだけで自分よりも経験の浅い新人についていくわけないじゃないっすか。俺ら、そこまで馬鹿じゃありません」
そうだ。特攻隊の皆は、マッチョなくせに考える所はちゃんと考えてた。普段は馬鹿で筋肉と訓練しか頭にないのに、変に冷静で、判断が正しかった。
「俺らが副隊長についていったのは、副隊長の人柄に惹かれたからですよ。あなたは副隊長になっても俺らに敬語だし、かと思えば容赦なく訓練のメニューを増やすし。だけど、それは俺らが強くなるために必要なことで、あなたの指示に無駄がないのにも気付いてます。元々運動神経がいいのかわかんないけど、それでも隊長の訓練メニューは辛いんです。男でも。それを辛さも見せず軽がるこなす副隊長の姿を見て、どれだけの奴があなたにあこがれてるか知ってます?殆どですよ」
なんと。全然知らなかった。呆然としている私に対し、ジェルは笑った。
「それに、男ばかりのこの空間であなたは唯一の癒しというか、和む存在なんです。皆、妹が出来たみたいだって言ってます。正直、副隊長に対する反応じゃないんですけどね。副隊長、今その話をして文句や罵倒されるとか思ってたんじゃないですか?」
その言葉に何で分かったんだと、ポカンとした。だって、考えてることを言い当てられてしまった。驚くでしょ、それは。
「そんなの、ありえないんすよ。あなたは俺らの中で、厳しくてカッコいい副団長でありながら、可愛くて癒される妹のような存在なんすから」
そう言って笑うのはジェルだけじゃない。そうやって見れてると知らなかった私は、恥ずかしさやら感動やら、もう何がなんだか分からないが顔から火、噴きそう。マジで恥ずかしい。なに、これ。顔が赤くなるのと嬉し涙を堪えながら、必死に顔に仮面を被ってばれないよう、笑顔で言った。
「そうですか。なら、特別コース十五週行ってきてください」
その言葉に、ウォーと声を上げながら走る野郎ども。
「自主練くらい、付き合ってやるよ」
シーザさんがそう言ってポンポンと頭を撫でてからマッチョ集団についていった。
反則だぁああああ!なに、その優しさ!うぁあああ!暫く私はその場でうわぁ!と悶えていたのだった。
静香悶えました。
この後、十分くらいはそんな感じだったそうで。
特攻隊員達はイケメン多いけどマッチョなんです。
作者、マッチョあまり好きじゃないんですよね。
はい、どうでもいいですね笑
白露、久しぶりの登場でした。
いや、マジで。
覚えてらっしゃらない方、お手数ですが白露が恐らく登場する3,4話あたりを見てください。
それでは、また次回。




