42.ココネの大怪我
オールはココネの頭と口からの出血が止まらないのを見て、自身の上着を傷口に『グッ』と圧迫したが出血は止まらない。
ココネを持ち上げようとした時、手に『ジュワッ』とした出血の感触に似た感じがし、おそるおそる自分の手を見ると「……!!」腰からも出血があった!!
ココネが倒れた場所を見るとオールは青ざめた、そこには尖った金属のような破片が上に向かって突き出ていた!
なぜこんな所に尖った金属の破片があるんだ?
「ジン! 早く長い布か何か持って来てくれ! ココネが、ココネが死んでしまう!!」
オールは取り乱していた、ジンは自分のショールを渡した。
ココネの腰にショールで圧迫し、治癒魔法師に激怒して怒鳴った時にツノを2本出している。
「治癒出来ていないではないかっ!!
貴様、覚えてろよっ!!」
こんなに激怒し、ツノを2本も出したオールはこれで二度目だ、そんなオールを見たジンですら驚いていた。
「オパール王太子殿下様、言いにくいのですが……手遅れに近い状態です。
治癒魔法が間に合わなかったんだと思われます」
「貴様ら、我の主人を……」
フェンまで、いつもの倍以上の大きさになり激怒している。
フェンまで殿下同様本気で激怒しているのを見たジンは、恐怖を感じる程だった。
「…………」
だが普通、治癒魔法師なら直ぐに出血を止められるはずなのに、この治癒魔法師は何を言ってるんだ?
本当に治癒が使えていたのか? と、オールは思った。
「貴様、本当に治癒魔法師なのか?」
「は、はいいぃぃ、私は治癒師です!
わ、分かりましたぞ。
終わりました、これで大丈夫です!!」
今度は濃い黒に近い紫の光だった。
見たところ出血も止まっているし、ココネを安全なソフィーリアへ早く連れて帰ろうと思い、オールはバールナ公爵に伝えた。
「ココネはここに居ては危険だ。
良くなるまでソフィーリアへ連れて帰る!
学園の事を頼みたい!」
バールナ公爵は頷き。
「うちの馬鹿娘が、本当に申し訳ありません!」
頭を下げる公爵夫妻。
「貴方方のせいでは御座いません、この女の沙汰はココネの容体次第でどうするかを決める。
それでよろしいか?」
「はい、オパール王太子殿下様に従います!!」
ルリナ様を見たフェンは(馬鹿な女)と、心の中で思った。
だが、主人が優先なので、皆の方を向き伝えた。
フェンがココネを背に乗せ、お花畑連中から離れた。
「お前達を待っていたら主人が危険だ!
我は先にソフィーリアへ帰る!!」
フェンが皆に告げた後、一瞬で消えるような猛スピードで移動していた。
ルリナ様はまだ状況が分かってないのか、アホでどうしようもない妄想発言をするばかりだ。
「オールにジン、あのね私ね、ココネ様にイジメられていたのです!
学園の案内の最中に池に落とされたり、屋敷では酷い暴言や虐待もされ続けて、もう怖くてヴァン王子に助けてもらわないと駄目なくらいだったんです!」
「そうだ!
あの黒髪の女がルリナを虐めていたんだぞ!」
「あぁ、ルリナ様の言うとうりだ!
可哀想なルリナ様だ」
「ルリナ様、俺達がいるから安心して大丈夫だよ。
あの黒髪女は当分来ないから安心して良いからね」
馬鹿な男達だ。
ジンは激怒し、バカな連中に大声で告知した。
「両国との話し合いで、お前達の事も決まる!
覚悟しておきなさい!!」
「オパール殿下、お早くソフィーリアへ帰りますよ!」
オールに耳打ちをした。
このアホな女はオールに再度抱きつき。
「私が貴方の本当の番なんですっ!」
ジンにも抱きつき。
「ジン! 私の事を信じてよっ!」
オールとジンは無言の威圧で、ルリナ様を思い切り振り払った!
ルリナ様は勢い良く後ろに転んだ。
転んだ時に、またしてもスカートの中身が丸見え状態!!
「痛ーーいっ!
私を傷物にしたんだから責任とって番にしなさい!」
公衆の面前でスカートの中身が丸見えだったのにも関わらず、この女には羞恥心はないのだろうか?
ルリナ様の言葉に、ジンとオールは無視をした。
ジンは大声で命令し。
「早く牢に入れなさいっ!!
公爵、後の事はお任せします。
我々は一度ソフィーリアへ帰ります」
礼儀として、一礼した。
オールとジンは、フェンの後を追いソフィーリアへと帰路を急いだ。
誤字がありましたら、すみません。
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