35.戦闘メイドの到着です
「フェン、おはよう!」
頭を撫でて制服に着替え、調理場へ向かった。
「皆さん、おはようございます。
今日は……何にしようか?」
と考えていると、後ろから手が伸びて来て『ビクッ』てなった私を見た料理長のラックさんが、笑いながらレシピを見ようとしている。
「んっ? はははっ! 脅かしちまったみたいで悪いな」
私が、料理しないと『倒れる』って言った理由が皆にバレてしまって。
どんなバレ方なのかって、それはね昨夜私がね。
「何コレ、マズッ!!
この料理はこれ以上食べられません!
なんて不敬な事は言えませんよ!」
と言った事から、私が今まで料理をして来たレシピを全て書き留めた。
料理長のラックさんを始め、料理人の皆さんやメイドさんも見れるようにと思って、調理室に置いている。
「レシピを見ながら作りたいのもありますので、料理は自分達に任せて、ココネ様は楽にしてて下さい」
この言葉で、初めは項垂れていたけど、後からだんだんと談笑に変わり楽しい夜になって今に至っている。
「後ろから急に手が伸びて来たら誰でも驚きますよ」
頬を膨らませて言った。
「主人よ、オールに嫉妬されるぞ?」
「今はいないもの」
ラックさんは、『分かってないな』って顔で見られていた。
えっ! 何?
私変な事言ってないよね?
「ココネ様は、今日から学園へ通うのですから食事作りは私達にお任せを」
ラックさん達と話していると、メイドさんが呼びに来て廊下へと誘導された。
「やはり此処にいましたか」
ラックさんはニコニコ笑顔で手を振っていた。
「俺らはレシピを見ながら修業したいから、ここは任せて下さい!」
メイドさんもニコニコして私を大広間へと通され、ソファーに座らされた。
私の料理ライフがぁ〜〜って言ってる場合ではない。
制服に着替えているけど、髪を結わないとだよ。
可愛いシュシュがあればな、布とゴムさえあれば縫うだけだし簡単に出来るのに!
シュシュの事を考えている間に、髪は結われていた。
「うん、美味しい」朝食は美味しくなっていた。
昨日作ったホットケーキだけどね。
私も学園で頑張る!
んっ?
誰か来たのかな?
メイドさんが顔を赤らめて部屋へと知らせに来てくれた。
「ココネ様、お客様ですよ」
もしかして、ううん絶対にオールとユージンだ!
私は礼儀作法を忘れたかのように、走って外へ出た。
リー様やサンリード様、レインズ様も私の行動に驚いている。
「まぁ、走る程会いたかったのね」
優しい目で見てくれていた。
ドアを勢いよく開けた先に居たのは、オールとユージンだ!
私はタックルするかのように駆け込んで行き。
「オール、会いたかった!」
と言いながら、抱きつきながらオールの胸に顔を埋めている。
オールは愛おしそうな顔をして、頭を撫でながら髪にキスをし、私の瞳を見たまま。
「ココネ、俺も会いたかった」
「ココネ様、制服お似合いですよ」
二人にニッコリと笑顔で話をしている時に、ユージンの背後に見覚えある女性がいた。
私はオールから離れ、その人物に抱きつき泣いた。
「ラン! 会いたかったよぉ!」
朝からいっぱい泣いたけど、全部嬉し泣きだから。
「泣いていては、瞼が腫れてしまいますよ?」
「今日は良いの!」
子供のように言って、ランからは離れなかった私。
涙も落ち着き、なんでランがいるのかを屋敷へ入り、人払いをしてから話を聞かされた。
バールナ公爵家以外の人間の不穏な動きと、黒竜族の番である私を排除しようと目論んでる者達がいる事、私に危険が迫ってるのは確かだから、信用が出来て護衛とお世話が目的でソフィーリアの戦闘メイドを呼んだらしい。
えっ、ランが戦闘メイド!
もう一人は『メメル』ランの同期で凄腕という話だ。
「ココネ様、お初にお目にかかります『メメル』と申します。
ラン同様、宜しくお願い致します」
私は話を聞いて顔色が悪かったんだろう。
「……!」
皆さん始め無言で私を見ていたが、オールが肩を抱きしめてくれて「大丈夫だ」と何度も何度も安心させるかのように言ってくれた。
「ココネ、学園へ行けるかい?」
オールに聞かれ、私は頷き。
「うん、行く!」
と言って皆さんと馬車に乗って、学園へ向かった。
誤字がありましたら、すみません。
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