第23話「ネットカフェ」
次の日の放課後、俺はカイトと一緒に駅へ向かった。
そこから電車に乗って、PCカフェのある駅まで行く。
電車を降りると、カイトがすぐに歩き始めた。
「こっちだ」
「分かった」
数分歩いて、俺たちは目的の店に着いた。
カイトが店を見上げる。
「ちゃんと休まないとな。勉強するにも、休む時間は必要だろ?」
俺は頷いた。
「そうだな」
俺たちは店の中に入った。
カイトは一台のパソコンの前に座ると、使い方を説明してくれた。
ゲームの起動方法や、基本的な操作も教えてくれる。
俺は思ったより早く理解できた。
「もう分かった?」
「ああ」
「早いな」
「そんなに難しくない」
俺たちはゲームを始めた。
最初のゲームでは俺が負けた。
二回目は俺が勝った。
その次はまた負けた。
「よし、今度は俺の勝ちだな」
カイトが嬉しそうに言う。
「どうだろうな」
俺たちはそのままゲームを続けた。
勝ったり、負けたり。
そんなことを繰り返しているうちに、一時間が経っていた。
「もう一時間経ったのか?」
カイトが驚いたように時計を見る。
「ああ」
俺たちはゲームを終えて、店を出た。
カイトが軽く伸びをする。
「いい休憩になったな」
「そうだな」
俺たちは駅へ向かって歩き始めた。
しばらく歩いたところで、カイトが俺を見る。
「そういえば、レンって結構うまいよな」
「そうか?」
「ああ。前にもやったことあるだろ?」
「いや。今日が初めてだ」
「本当に?」
「本当だ」
カイトは少し考えるように俺を見る。
「初心者にしては、かなり上手かったけどな」
俺は少し考えた。
「ルールが分かっただけだ。たぶん運がよかったんだろ」
「ああ」
カイトは小さく笑った。
「たぶん、そういうことにしておくか」
俺たちは駅に着き、電車に乗った。
しばらく二人とも何も話さず、窓の外を眺めていた。
やがて、カイトが車内の表示を見る。
「次の駅、俺の降りるところだ」
「そうか」
「じゃあ、俺はここで」
「ああ」
電車が駅に着く。
カイトは立ち上がり、ドアの前まで歩いた。
「また明日」
「また明日」
カイトが電車を降りる。
俺はそのまま席に座っていた。
それからしばらくして、俺も自分の駅に着いた。
電車を降り、家へ向かって歩く。
外はもう、ほとんど暗くなっていた。
ふと足を止めて、空を見上げる。
そこには星が見えていた。
俺は星を見た。
何十億年もの間、ずっと見てきた星。
何度見たかなんて、もう覚えていない。
それなのに――
なぜか今は、いつもより綺麗に見えた。
俺は再び歩き始めた。
家へ向かう途中、アイノと出会った。
アイノは一人で道を歩いていた。
俺は彼女に近づいた。
「よっ」
「あ、レン」
「こんな時間に、何してるんだ?」
「レンこそ」
「先に聞いたのは俺だ」
「私はただ散歩してたの」
「俺も似たようなものだ」
「そうなんだ」
しばらく一緒に歩く。
すると、アイノが口を開いた。
「週末、何する予定?」
「特にない」
「じゃあ……」
アイノが少し考える。
「私と一緒に買い物に行かない?」
「買い物?」
「うん。ショッピングモールに行くの」
アイノは少しだけ言いにくそうに続けた。
「無理にとは言わないよ。ただ、よかったら付き合ってほしいなって」
俺は少し考えた。
「分かった」
「本当?」
「ああ」
アイノが少し嬉しそうに笑う。
「じゃあ、明日の十二時に私の家の前でいい?」
「分かった」
俺は頷いた。
「じゃあ、また明日」
「また明日」
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