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第十四話 Aランクの少女


冒険者ギルドの中は


まだざわついていた。


「聞いたか?」


「Aランクだってよ」


「少女が?」


「嘘だろ」


噂は


あっという間に広がった。



その話を


一人の男が聞いていた。


短い黒髪。


鋭い目。


男の名は


ロイド。


レオン・ガルドの部隊の一員だった。


ロイドは


酒を飲みながら言う。


「少女?」


冒険者が言う。


「ああ」


「さっき試験でAランク出した」


ロイドは


少し考える。


(妙だな)


この街に


そんな実力者はいない。


まして


少女が。


ロイドは立ち上がった。


「どこ行った?」



その頃。


クロエとアイリスは


宿屋にいた。


小さな部屋。


木のベッド。


アイリスが言う。


「Aランクって…」


「すごくない?」


クロエは


ベッドに座る。


「そうか?」


アイリスが言う。


「普通は何年もかかるのよ」


クロエは


あまり興味がなさそうだった。


「金になるならいい」


アイリスは


苦笑する。


「ほんとあなたって」


その時。


扉が叩かれた。


コンコン。


アイリスが言う。


「誰?」


外から声がした。


「少しいいかな」


「冒険者なんだが」


クロエは


扉を見る。


アイリスが開ける。


そこにいたのは


ロイドだった。



ロイドは


二人を見る。


少女。


二人。


普通に見える。


だが


何かがおかしい。


ロイドが言う。


「Aランクの少女って」


「君か?」


クロエが答える。


「ああ」


ロイドは


クロエを見る。


嘘をついている人間は


視線や呼吸が変わる。


だが


この少女は


まったく変わらない。


(嘘じゃない)


ロイドは聞く。


「どこで剣を習った?」


クロエは答える。


「森だ」


ロイドの眉が


わずかに動く。


(森?)


おかしい。


だが


嘘の反応はない。


ロイドは


少し笑った。


「面白いな」


そして言う。


「まあいい」


「Aランクなら」


「この街でもすぐ有名になる」


クロエは


何も言わない。


ロイドは


部屋を出ていく。



廊下を歩きながら


ロイドは思う。


(嘘はついていない)


だが


何かが引っかかる。


ロイドは


小さく呟いた。


「妙だな」



部屋の中。


アイリスが言う。


「今の人」


「兵士じゃない?」


クロエは


頷く。


「多分な」


アイリスが言う。


「大丈夫?」


クロエは


窓の外を見る。


夕日が沈み始めていた。


クロエが言う。


「それより」


「夜だ」


アイリスが言う。


「リディア」


クロエは


立ち上がる。


「行くぞ」



夜。


アルディアの街。


東区。


古い倉庫街。


そこに


クロエ達は向かう。

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