表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夢幻への再臨  作者: 柴光
48/55

45 森人対〜クラーケン〜

転生者、18歳、女

前世の死因、病死

 




「増援をお願い…ええ、あの人ならすぐでしょ? 港街よ…りょーかい、宜しくね」


 モンスター達をようやく片付けたと思ったら今度はクラーケンって、私の魔法が如何に強力でも倒せる保証がないって事で仲間に連絡を取り増援を送ってもらうことにした。

 拠点としている場所は離れ過ぎていて増援が来る頃には復興中の街なんてとっくに踏み潰されちゃうけど、普通じゃない人なら。


「あら、お待たせしました」


 突如として私の目の前に現れた赤毛ロングの美女のエルフ。私達の組織が知る唯一の空間移動能力持ち。

 前世じゃオタクだった私からしたら神同然の存在。


「待ってないけど、来てくれてありがとー」


 私は抱きつきながらエルフさんの豊満な胸に顔を埋めた。


「あらあら、寂しかったんですか?」

「うん!!」


 頭を撫でてくれるエルフさん…おかんみがあって大好き。じゃなくて。


「あのね、聞いてると思うんだけど、クラーケンが出たの。そんでココに居る人達じゃ太刀打ち出来ないから力を貸してほしいの」

「もちろんですよ。可愛い貴女の為ならわたくしも頑張ります」

「ほんとありがとー!んで今強そうな二人が戦ってるはずなんだけど。急ごっ!」

「はい、その方が良さそうですね。もう直召喚獣の魔力が消えて…あ、消えました」


 澄ました顔で消えましたって…それって大亀のことよね?あれが殺られるなんて、やっぱ呼んで正解ね。


「では手を握ってください」


 エルフさんの手を取ると海沿いへテレポートしてくれた。

 二人の姿は見当たらない…逃げた?いや、目前に迫ったクラーケンを見るに多分飲まれたんだと思う。


「エルフさん、このままだと」

「承知してます。今し方時間を」

「少しなら」


 海上から出ている脚目掛けて風(雷)魔法の雷撃『グロームティタニス』で牽制している間、エルフさんは召喚口上を唱える。


「全システムオールウェポンズグリーン、CPU分離確認、進路クリア。テークオフ!さぁ暴れて来なさい古代の叡智よ『ヒュストリクス』」


 魔法陣から出てきたのは逆関節脚にハリネズミみたいな背負い物が特徴のアーティファクトサモンの無人機械兵。

 一般的なロボットと違って乗り手を必要としない自律行動型なんだってさ。


「行きますね」


 腰に付けていた柄のみの剣を手にエルフさんは走り出した。

 出た、極東で人が持てるサイズまで小型化されたビーム刃発生機のライトセ◯バー。あれ欲しいんだけどってそんな事思ってる場合じゃなかった。


「うん!援護は任せて」

「さぁヒュストリクス、攻撃開始です」


 ヒュストリクスも低空飛行で加速していく。

 二人を掴まえようとするクラーケンの脚が迫ってくるけど、エルフさんは空間移動で空へ転移し、ヒュストリクスは両手の銃身が長いEライフルで脚を撃ちながら避けている。

 転移した後、柄の先から伸縮自在なビームの刃を展開させて脚の一本を斬り抜いたエルフさんは直後にまた転移して別の脚も切断しようと剣を振り下ろそうとした時、後ろから脚が近付いてくる。


「させない!グロームティタニス!!」


 雷撃を落として迫りくる脚を丸焦げにさせ、エルフさんは無事に二本目の脚を斬り落としていた。

 親指を立てまた転移を繰り返す姿に心が射抜かれた。


「尊い…」


 でも二人がいくら脚を落としても次々と再生が始まる。

 私も援護してるんだけど、三人の攻撃速度より再生の方が速いなんて信じられないんだけど。

 これに痺れを切らしたエルフさんはヒュストリクスに指示を出した。


「エギーユドローン展開!ヒュストリクス、サプレッションファイア!!」


 クラーケンの脚より高く飛び上がり、背面の20門ある二等辺三角型の無線誘導砲高速ドローン(エギーユドローン)を機体から全門切り離し、素早い動きで自由自在に飛び回るドローンはエネルギー砲による攻撃を仕掛けていった。行けよファ◯グッと叫びたくなる光景だよねぇ。

 エルフさんはエルフさんで更に転移速度をあげて再生する脚を次々と切り落として行き、私も負けじと雷撃をかまし続けていると、全ての脚が動きを止め再生もされずにいた。

 私の隣に戻ってきた二人、次で終りだと言い、ありったけの魔力をぶち込んでと頼まれた。


「わかった!私の全力をぶつけるよ」

わたくしも本気の一閃をお見せしましょう。ヒュストリクス、対象が現れたらフルバーストですよ」


 海面でブクブクと上がって弾ける気泡が徐々に多く激しくなって、クラーケンの本体が浮上して始めて姿を見せた。

 赤黒く脚の同じくらいの長さがあるアタマのタコがクラーケンの正体だ…白く濁った不気味で巨大な一つ目がコチラを見ている。


「今です!!」

「りょーかい!『ジベルシィルドス』!!」

「最大出力解放、リミットブレイク!!」


 私は降り注ぐ雷を一つに纏めた雷神撃を

 エルフさんはビームブレードの全出力を解放して極太で見上げる程に伸ばした刀身を振り下ろし

 ヒュストリクスは機体周囲に展開させたエギーユドローンに加え、両手のEライフル、両腰部の十連装ミサイルポッドを一斉掃射を


 クラーケンは雷とミサイルで焦げ、ドローンとライフルで蜂の巣になり、ビームブレードで真っ二つにされて萎れるように倒れていった。


「ふぅ…勝ったんだね私達」

「はい、勝ちました。貴女のお陰ですよ」

「何言ってんの!?どう考えても私じゃなく、むぐっ」


 顔を胸の中へ引き寄せられ最後まで言わせてもらえなかった。

生まれ故郷を救ってくれてありがとう。あぁ…私が女で良かった…





「つまらない…本当につまらないですね。バハムートに続きクラーケンまでもがっ」

「素が出てるよぉリヴちゃん」

「あら、居たのですね。これは失礼しました」

「また何か企んでるんでしょ?」

「いいえ。決してそんな事はありませんよ」

「ま、程々にしないとねぇ」

「もちろんですよ」





『UCMV-800fヒュストリクス』

アーティファクトサモン

体力A 攻撃力SS 速力S

 パイロットを必要としない無人機として開発された機械兵。

 脚の仕様を逆関節にすることで、地上戦での安定性、運動性に優れ、股間部と背腰部のスラスターで高速戦闘、低空飛行、高い飛躍が可能。

 また、エギーユドローンと呼ばれる無線誘導砲高速ドローンを背部に20門搭載しており、全てのドローンを操作しながら機械兵も操作するなど無人機だから出来る所業である為、一度おじゃんになった武装だが搭載に踏み切った。

 他の武装は両手ロングEライフル(マニュピレーターは排除)、両腰部十連装ミサイルポッドとなる。

 UCMVは無人特務戦闘機兵の意味。


『エルフ』

 人族の[森人]と呼ばれる長寿で豊富な魔力を持つ種族。

 自然と調和した中での生活を好み、ヒトゴミに溢れた外界には滅多に出てこない。

 エルフの大半が赤毛で美男美女揃いだがコミュ力が低い。

 エルフ以外は地人ドワーフ天人アンヘル海人マーメイドが確認されている。

因みに普通の人間は彼等に並人と呼ばれている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ