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夢幻への再臨  作者: 柴光
22/55

22 大猿〜カクエン〜

転生者、15歳、女

前世の死因、病死

 




 ここ最近、近隣の村々が何かに襲われて誰一人として生存者がいない事件が起こっていた。

 真っ二つにされた死体が殆どの為、大剣を持った魔物の襲撃だと考えられた。


 魔物も野盗も寄りつかないど田舎の村で平穏な暮らしをしていた私は、転生してから初めて魔物の恐ろしさを知る…魔物自体いる世界だってのは聞いてたし、自分達の身は自分達で守れってくらいの治安だってのも知ってる。

 だけど、村に襲撃者が現れて撃退出来るかって言われたら無理だと思う…弱い魔物なら山へ薪取りに行く男性陣が出会うとは聞いたけどその程度。

 この付近に残った村はココだけ…いつ何が来るか分からない状況、連日村長宅で対策が話し合われている。


「お母さん、もし魔物が来たら私も戦うよ」

「そうね…あなたの魔法はこの村一かもしれないけど、戦うより一緒に逃げましょう」

「それだと他の村みたいになっちゃう…」

「私もお父さんも、あなたには危険な事をしてほしくないの。だからね、その時は逃げる事だけを考えて」


 その時が来たら両親を守れるのか…このまま何事もなく平和な日々が続いてほしいなんて思ってたのに…その願いは呆気なく崩された。

 数日後の夕暮れ時、大剣を持った一体の大猿が村に攻め入ってきたのだ。

 男性陣は武器を手に立ち塞がり、私達を逃がそうとお父さんも女神の剣を借りると言って向かってしまう。

 最後だった…お父さんの声を聞いたのも、優しかったおじさん、色んな事を教えてくれた隣のお兄さんの声も…もう聞けない。

 皆…みんな殺られ、残ったのは女性や子供。

 お母さんは私を逃がそうとしてくれたけど、私は嫌がった。だってお母さんは逃げないで大猿を睨んでるんだ。

 だから私も最後まで一緒にいると告げて…後悔した。

 大猿は子供を鷲掴みにすると口へ運んで頭から食べ始め、足元に泣いてしがみつく母親は犯し始めた。

 ものの数十秒…その間逃げるなんて思考に至らなかった…なんで、なんで、なんで、逃げれば良かったのに…なんでお母さんは動かないのよ。

 近付く大猿、私の庇い立ち塞がるお母さんを掴み、無理やり股を広げて自分のを入れ始めた…裂けて大量の血が溢れ出てくる。

 悲鳴にならない叫び声を上げる中、微かに逃げてと言っているように聞こえたけど、動かないんだよ…ごめんなさい…

 泣いてる間に終わったみたい…母は足元から裂かれて地面に伏せっていた…ソレを見てはっとするも手遅れだったみたい。

 両足を掴まれ、無理やり入れようとしてくる。


「無理無理無理無理!!そんなの入るわけないから!!お願いやめっッ…」


 男性の腕より太く長いモノが中に入ってきた…突かれる度に胃の中の物が全部出てくる…痛い…痛い…


 次に目を覚ました時には薄暗い洞窟みたいな所にいた。

 異臭が漂う辺りには頭がない子供と足が裂けた女性の死体…生き残ってる人もいるけど、殆ど虫の息みたい。

 かく言う私も…辛うじて生きてるんだろうと分かる…だって身体の感覚がないし。

 あぁ、大きな足音が聞こえる…大猿の足音、真っ直ぐ私に向かってくる。

 二度目…なのか分からないけど再び犯され、意識が遠退いて行く。




 大猿と呼ばれた『カクエン』は、餌と女を求めて住み家を移動する。

 途中で出会った女冒険者に襲いかかろうとしたが、脳天に何発もの銃弾を食らい返り討ちにあって息絶える。


「無駄弾使わせてくれちゃって。弾代にならなきゃまた殺すからね」


 冒険者はカクエンの死体を引き摺り街へ向かった。


「にしても臭い!買い取ってくれるんかな、こんなの」




『カクエン』

討伐レベルA

体力B 攻撃力A 速力A

 全長四メーター程の黒毛で覆われた大猿。

知能が高く、剣や斧の武器を携える。

女を犯すのと子供が大好物で、子供と女目当てに人里に現れる。






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