表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夢幻への再臨  作者: 柴光
19/55

19 人喰〜マンティコア〜

転移者、42歳、男

前世の死因、他殺

 




 生前の俺はごくごく普通のリーマンをやっていた。

独身を貫き、毎日毎日同じ事の繰り返し…趣味なんて呼べるものもなく、人生いつ終わったって良いとさえ思うほどに。

 だけど死ぬなら痛くない死に方が良かった…病院に運ばれたみたいだけど、もうその時には意識なんて飛んでいたよ。出血多量だったんじゃないかな。

 それから女神に会って、こっちに飛ばされてからも大変だった。

 異世界漫画とか読んでたけどそんな都合良く行かなかったよ…転移させるなら街の近くにしてくれって。

 戦闘なんてからっきしの俺はもっともっと田舎の村へ行き、唯一使える土魔法で農業を営み、結婚して子供も授かってあんなに退屈だった日々がこっちに来てからは毎日が充実している。

 魔物も出ない訳じゃないけど元冒険者の強い若者が居てね、その子に任せておけば安泰だったんだ。女神に貰った剣はそこで大活躍してもらってる。

 いつまでもこんな日常が続けば良いなんて思ってたんだ…続く事はなかったけど…


 早朝、外が騒がしくて出てみると、至る所にライオンのような魔物が跋扈していた。

 俺と同じように外に出たのであろう村人が頭から食われ、武装して出た者も切り裂かれ、元冒険者も応戦しているが多勢に無勢…


「そこに居てはダメだ!早く逃げて!!」


 此方に気付いた元冒険者、しかし君はと尋ねるも。


「俺が食い止めている間に!早く皆を!」

「わ、分かった!すぐ戻るから耐え抜いてくれ」


 微笑みを浮かべた彼の顔、それが最後だと知らずに俺は急いだ。

 村唯一の石造りで出来た貯蔵庫へ走らせ、途中途中の家々の人達も一緒に連れ出した………それが間違いだったのだろうか…魔物は素早く、俺達の足じゃ到底振り切れるもんじゃなかった。

 一人、また一人と殺されていく…せめて家族だけでもと、魔物に立ち塞がって土魔法で地面から大釘を生やす。

 一体は殺った、やってみせたんだと思ったのも束の間だった…二体、三体と増えてくる魔物に飛び掛かられて頭がすっぽり口の中へ…臭い…鉄と獣臭が混じった臭い…あ、身体が、軽く…なった…

 ………切り離されたのか…




 元冒険者は片腕を失い片手で奮闘するも、数に押し切られてしまった。

 残された男の家族もまた貪り食われ、生き残りが出る事も無く村は無人と化した。

 その後、村を襲った魔物『マンティコア』は次なる街へと向かうも、たまたま集っていた冒険者とその召喚獣に、圧倒的物量差で仕留められる事となる。

 マンティコアは元々群れを成すなんてしない、何か異常を示していると調査が行われた。

 結果、襲われた村より西にそびえる山で異変が確認され、そこから逃げてきたマンティコアが餌を求めて人里に現れたと結論付いた。

 山の異常、遥か昔に暴れた竜が目覚めたのだと報告される…古代人類が核と呼ばれる兵器を駆使しても葬る事が出来なかった暴竜『ゼルザールドラゴン』の脅威に対抗すべく、Sランク冒険者達が集められ始める。





『マンティコア』

討伐レベルB

体力B 攻撃力B 速力B

 全長4メーター、ライオンと人の面が合わさった頭部に蠍の尾を持つ四足歩行の魔物。

 人肉を好物としているものの、普段は山で暮らして獣肉を喰らう。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ