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イマジナリー彼女
この作品は、フィクションです。作品に登場する人物名・団体名・その他名称などは架空であり、実在する人物・団体・その他名称などとは一切関係ありません。
彼女とデートをしていた。
ドライブしたり、ソフトクリームを買ったり、海辺を歩いたり。楽しいデート。
しかし、気づいたことがある。
自分には、彼女がいない。
彼女は、いない。いないんだ。
じゃあ、今、目の前にいる、名前も知らないこの女は、誰なんだ。
楽しいデートは続く。
知らない女とのデートが続く。
たこ焼きを頬張ったり、観覧車に乗ったり、公園を歩いたり。
気になって仕方がない。
楽しそうにデートをしている、この女は、誰なんだ。
気になって気になって、仕方がない。
とうとう、思い切って、きいてみた。
「ところで、君は、誰なんだ?」
女は、きょとんとして、それから、こっちの顔を覗き込むように、近づいて、
「ふふっ。」
と笑った。
その瞬間、ゾッとして、目が覚めた。
夢だ。同じ夢だ。何年も前に見た夢と、同じ夢を、また見た。
なぜ、また、見た。
寝覚めの悪い朝は、休み明けの朝。
気持ちを新たにして、仕事に行こうという、新しい朝。
「なんだ…嫌な感じだ…。」
川島は、出鼻を挫かれたような気がして、心模様が薄暗くなっていくのを感じていた。




