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川島式直接排除型除霊工法  作者: いけたらいく
§1.工法成立
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川島の持論と新見の寄り道

この作品は、フィクションです。作品に登場する人物名・団体名・その他名称などは架空であり、実在する人物・団体・その他名称などとは一切関係ありません。


仕事の出来る出来ないについて、2軸あるというのが、持論の多い男、川島の持論である。


仕事を『知っているか知らないか』と仕事を『やるかやらないか』の2軸。仕事を知っていて、仕事をやる。これは、仕事が出来る奴。なかなかいない。まず滅多にお目にかかれない。仕事を知らず、仕事をやらない。これはクズだ。働きアリの法則で言うところのサボっている2割だ。そう、働きアリの法則で言うと、仕事が出来る奴が2割(体感では1割)、仕事が出来ない(サボる)奴が2割(体感では3割)。後の6割が、仕事を知っているが仕事をやらない(やったつもりの)連中と、仕事を知らないが仕事をやる(効率の悪い)連中となる。


極端な話、仕事を知っている連中は、仕事をやる連中を、何も知らないバカだと思っていて、仕事をやる連中は、仕事を知っている連中を、口だけ野郎だと思っている。無論、グラデーションにはなっているだろう。仕事を知っている連中が、仕事を何にもやらないわけじゃないし、仕事をやる連中が仕事を何にも知らないわけがない。極端にどちらかという奴はいない。比較的、どちらかに偏っているということだ。


仕事を知っている連中は、後方支援向きで、仕事をやる連中は、前線向きだ。適材適所に収まれば、それぞれが力を発揮する。川島は、自分を『仕事を知らないが仕事をやる』タイプで、割とやる側に偏っていると思っている。だから、昇進しない方がいい、とも思っている。


新見は、どれにも当てはまらなかった。新しい工法が出ると、率先して情報を収集して勉強もするから、仕事をよく知っているし、イケイケと揶揄されるくらい、仕事もやる男だ。なのに、仕事が出来ない烙印を押されているし、実際仕事が出来るとは言い難い、と川島は評価している。


不思議な人だ、と川島は新見を見た。


利己的ではあるが、悪い人ではないのは、新入社員の頃に助けてもらって、よくわかっている。だが、一緒に仕事をすると振り回される。仕事は一緒にしたくない。2人きりになるのも、本音を言うと嫌だ。


「あ、川島君の好きそうなところに寄り道してあげるよ。」


助手席の川島に唾を飛ばす勢いで、新見は笑顔で言った。


「いいですよ。早く本社に帰りましょう。」


「いいからいいから。」


だから運転は後輩の自分がすると言ったのに。一度言い出したらきかない。そうこれが、イケイケの新見だ。


整備された国道から脇道へ、舗装もままならない道に入った。対向車がきたら離合もままならないほど細い道の途中、ここで離合しろと言わんばかりの路肩(と呼んでもいいのかわからないようなところ)に車を止めた。


「向こうにトンネルが見えるだろ。あれだよ。」


と指差した先に、もう何十年も使われていないだろうトンネルが目に入った。

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