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ハーレムは目指さない!~異世界探訪記  作者: ウルカムイ
第一章 ようこそ異世界へ
22/116

セーキ、開拓するってよ!

ユニーク800人を超えました。

ありがとうございます。

それから、ブックマークいただきました。

ご飯がおいしいです。


 広場には、何人かの老人と子供たちがいた。

 その他の大人たちは、どこかに働きにいっているのだろう。

 そんな彼らを横目で見ながら、ユーリ・エイシャー、サリバンさんに続いて、自分とツッチー、肩口に座っているだけだけど。そしてシルバが続いていた。

 子供たちが物珍しいためか、付いてきそうな感じだったが、サリバンさんに追い立てられていた。

 ちょっとかわいそうに。


『村長、サリバンだ、いるかい』

 サリバンさんが中に向かって声をかけながら入っていく。

 シルバには、玄関口で待ってもらうことにし、ユーリと自分が中へと進んだ。

 少しすると。奥の部屋からサリバンさんが顔を出し、中に入れと手招きをした。


『腰掛けられるところで座ってもらいたい』

 村長が皆に促す。

『セーキといったね。サリバンはよくしているかな』

 うなづいて肯定した。

『そうか、それはよかった』

 村長のエリンは、ちらりとユーリ・エイシャーを見た。

『本当ならば、このことは私とサリバンでおさめたかった話しなのだが、ユーリ・エイシャー。そこのところはわきまえてもらえるかな』

『なんですか?村のことに大きくかかわることですか?』

『そうだな。それだけに、ここで話すことは当面のあいだは、誰彼話すことはしてもらいたくない』

『…………わかりました。守りましょう。ただし、守り人として、そのことが村に害になるのであれば撤回します』

『そうか、そうはならないと思う。サリバンがいうには、彼自身は害になることはないだろうが』

 あらためて村長が皆を見まわしてから口を開いた。

『彼、セーキは水魔法が使える。そして、土魔法もだ。これは当面の間、秘密としたい』

『な、なんですって。水魔法ですか!』

 ユーリが声を上げる。

『そればかりではない。おそらく、だ。彼は異邦人だろう』

『ちょっと待ってください。それは村の、というより、この国のではないですか』

『だからだ、いずれ王都に知らせるが、だ。その力を村に残してもらってから、ということになる』

『力を残すとは、なんですか?』

 サリバンがきく。

『開墾と、できれば血筋だな』

「ちょっとまってください、それは自分の意思を無視しすぎじゃありませんか?」

『セーキ、君が何を言わんとしていることはわかるつもりだ。でも、これはあくまでもお願いなのだ』

『せめて、開墾を手伝うくらいはやってもらえないかな、セーキ』

 サリバンさんがつとめて冷静に話しかける。

 考え込むそぶりをしながら、目線を外す。


 いやいや、無理だろう。

 いままで彼女もいなかったような人間がいきなり子作りとか。

 開墾はわかる。

 それは何とでもなる。

 土魔法があって、水魔法まで使えるなら、大抵のことはやれそうな気がする。


『開墾をもとめるにしても、さわりがあるのではないですか』

『ウィンストンだな』

『それについては考えがある。知られることなくできる、だろう』

 村長がこちらに向く。

『セーキには、開墾をお願いしたい。まずは、エイシャーの裏側一帯を頼みたい』

『そうか、ウィンストンも目が届きにくいというわけか。それにあそこは手つかずといっても、もともと段取りついていたところだしな。広がっても文句のないところだ』

『そうだな、それが終わったら北側の、ちょうどうちの裏辺りになるだろうか。そこまで広げてもらえれば、うちの村も安定するようになる』

 しぶしぶ肯定した。

『よかった。そうなると、見張り小屋というのも都合が悪いから、エイシャーの近くに小屋を設けよう』

「ロッポはどうなります?」

 口に手を当てて牙を示した。

『ああ、あの大イノシシだな。村長、セーキの連れに大イノシシがいるんだ。ユーリがいうには調教師なんじゃないかというんだが』

『うむ、たしかエイシャーの先にも門があったのでなかったか』

『ありますね』

『では、そこの辺りにいてもらうしかないかもな』

『それでは、彼はエイシャー家が預かるということになるのですか?』

『いや、あくまでも私の下に、ということになる』

『そうですか、わかりました。なにかあれば、エイシャーの客分ということにしましょう』

『そうしてもらうと助かる。たとえ四家であっても、一つの家に寄せるのはまずかろう。ましてや、ウィンストンには、形になるまで知られたくはない』

 そういう村長の顔には、暗いものを感じた。

『あと、あれだ。石人形だな』

『ああ、石人形には中に入ってもらっても構わんよ。さて、話も決まったことで、準備してもらうかな。セーキは小屋が建つまではこの家にいてもらいたい』

 肯定した。

『小屋の準備などは、サリバンがやってくれ』

『わかった』

『エイシャーの当代には私から伝えるが、ユーリ、セーキとは仲良くしてもらいたい』

『わかりました』

『では、セーキ。部屋を案内しよう』

 サリバンさんとユーリは、部屋から出て行った。


 村長に連れられていった部屋は、書斎のような部屋だった。

『ここはね、妻の部屋だったんだ。あまり本とかはないが、暇つぶしに読むがいい』

 ってことは、奥さんとかが使っていたベットということかな?

『ああ、妻は2年ほど前に病気で亡くなったんだ。だから気にせず使ってくれ』

 頭を下げた。

 村長が出て行ったので、ツッチーをおろしてあげた。

 ツッチーは辺りを見渡していた。

 そうだ、シルバを連れてこないと。

 部屋を出て玄関にいるシルバに声を掛けた。

「シルバ、部屋に入ろう」

 シルバが入ってくると、奥さんの部屋まで連れて行った。

「シルバ、楽にしていてくれ」

 シルバは、最初どうしたらいいかわからずにいたが、ベットのそばにイギリスの衛兵のように立っていた。

 ツッチーはといえば、窓際にあった器が気になっているらしく、床から眺めていたので、机の上にのせてあげた。

 自分といえば、書棚の本をながめてみるが、わからない文字が使われていることがわかるが、なぜか意味が伝わってくる。

 異言語理解の効果かな、そういえば詳しく見ていなかったな。

 手を見つめて、スキルの異言語理解を見つめる。


 異言語理解 主言語と異なる言語を意訳する 文字は変換しないが理解することはできる


 ぬう、わかっていることだけか。

 視界に出しておけば、オンオフくらいはできそうだけど。

 見つめていた本の題名が目に入った。


『創世記』


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