おかみを呼べ!
台風がジェットストリームアタック、JSAを仕掛けてくるようですね。
なぜか細かい地震も頻発しているようです。
そういえば、地震、雷、火事、親父のおやじは、台風のことなんだとか。
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ありがとうございます。
それから、気が付けば今回で21話めでした。
「なん、なんだって!お、おまえぇ、ロッポになにをした!」
きっと、すごい形相になっていただろう。
サリバンさんが止めに入らなければ、ユーリ・エイシャーの首を締め上げていたに違いない。
『ユーリ、こいつには大イノシシも使っているのがいるんだ、そいつの肉じゃないかと思ってるんだろう』
『なるほど。これはですね、10日前ほどでしょうか、うちの森のほうで仕留めた大イノシシを干した肉です』
『なあ。セーキ。干し肉にするには日にちがかかる。昨日今日仕留められた奴が干し肉になるわけないじゃないか』
そのことを聞いて、頭が冷えてきた。
『だからな、こいつも少しおとなしくしてもらってくれ』
シルバを指すと、サリバンさんがいった。
「シルバ、ごめん。もういいよ」
シルバが待ちの状態になった。
「伝わらないと思うが、すまなかった」
そういって頭を下げた。
『なんとなくだが、謝られたと思っていいのだろうか。その気持ちは受けよう』
『そういうことだ。ユーリもあまり悪いようにとらないでくれ』
『わかった』
『まあ、飯にしよう』
そして、皆が夕飯づくりにもどった。
『それにしても、すごいですね。石人形に大イノシシですか。本当に正体が知りたいものです』
『そうかい。でも、それは明日のことだ。いまは食事にしよう』
『そうですね』
湧き水の水を使って、煮込み始めた。
辺りに生えていた草をもりもりにして煮込んだ。
草ばっかりだといっていたサリバンさんに、ちょっとした意趣返しに、ね。
『ほう、これは食べられるものだったんですね。煮込まないといけないようですが』
『こいつならそこら中に生えているから、村の暮らしも多少はよくなるだろう』
『筋っぽいところがありますが、煮込み切ればいいのかな?とったほうがいいのかな』
不思議そうな顔をしているとサリバンさんが、
『こいつはこれでも食通でな。こんな田舎だが、献立をかなり工夫して村に使ってもらえるように広めている。おかげでほかの村よりも料理の種類は豊富なんだ』
へぇ、ちょっとした料理研究家ってことですか。
スキルに工芸ってあったけど、そういうことが影響してるのかな。
『器にあった献立を考えているだけです。このコシ草にあう器を考えるなら、白地に少しだけ水色の点がはいった器が涼しげな感じです』
あんたは、魯山人か○原雄山かっ!
そういうことなら、ガラスの器のほうがいいんじゃないかな?
ん?ガラスってないのかな?
いや、村長の家の窓にはあったから、器に加工するまでの技術はないということかな?
あれ?板ガラスのほうが難しかったような気もするけど。
「シルバ、また警戒を頼む」
右手を胸に、左手を腰に当てて………これって、敬礼ってことか。
ようやく納得したよ。
ふむふむ、格好いいよ、シルバ。
樹のそばに草でクッションを作り寝床にする。
立ちあがって、周囲を警戒しているシルバをながめつつ、眠りに入っていった。
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日の出前。
『おい、セーキ。起きろ』
「あ、おはようございます。サリバンさん」
『おお、サリバンっていったのはなんとなく聞き取れたぞ』
お、なんとか通じるようになったかな?名前だけだけど。
にっこり笑ってみせると、サリバンさんもにっこり笑ってくれた。
ユーリ・エイシャーは、すでに起きていた。
そして、コシ草を摘みまくっていた。
すこしばかり違うものも混じっているけど、食用だから大丈夫でしょう。
『さて、今日こそ村に帰ろうか』
そうして野営地を出て、石板を設置しながらあの広場までたどり着いた。
あのヘビクチだという亡骸は、半分だけ残されていた。
なにかに食い荒らされた?
『ワイバーンかな』
サリバンさんがいう。
ワイバーン、なんだろう。なんかのゲームで聞いたことはあるけど。
『そうかもしれませんね』
サリバンさんの肩をたたき合図をする。
『おお、そうか。ユーリ、こいつの大イノシシを呼ぶが、驚かないでくれ』
ユーリ・エイシャーがうなずくのを見て、声をかけた。
「おーい、ロッポ!村に帰るぞ!」
遠くのほうで、ブモゥという鳴き声が聞こえると、茂みをかき分ける音がだんだん近づいてきた。
そして、茂みを飛び出してきた。
「おお、よしよし。どうしてた?おなかはすいてないか?」
フンフンと首を振り、すいてないといっているかのようだった。
「そうかそうか、そうだロッポ、この人はユーリ・エイシャーといって、敵ではないからな」
ロッポが首を振って応じた。
『大イノシシがこんなに懐く生き物だとは思いませんでした』
『そうだろ、俺はてっきり森の主だと思っていたから、特に驚いたよ』
『そうですね、絡繰師ではなく調教師のほうが似合っているのかもしれません』
『そうだな』
大きな道まで戻り、村の入り口まで行くが、やはりロッポは入れなかった。
『そうだな、結界には村人に危害を与えるような生き物を防ぐようにしているからな』
サリバンさんがいう。
『これでは、ほかの大イノシシと間違えてしまうかもしれませんね』
『区別がつくように印をつけてみようか。どうだ、セーキ』
うなづいて肯定する。
『とりあえず、また隠れていてもらおうか』
『そうですね』
「すまんな、ロッポ。また隠れていてくれ」
寂しそうにブモゥと一鳴きして、門の脇の茂みへと消えていった。
『じゃあ、村長のところに行こうか』
門を越え、見張り小屋を過ぎるときに小屋に向かって声をかけた。
「ツッチー、帰ったよ」
小屋の中からツッチーが、ワキュワキュ駆けてきた、かわえぇぇぇぇぇぇ。
誰にも見つからず無事にいてくれたな。
「寂しかったろ、留守番、ありがとうな」
ツッチーを思い切り撫でてあげたが、いまいち迷惑そうな感じなのは気のせいだよね。
『こ、これも彼のものですか?』
ユーリ・エイシャーが驚いた声を上げる。
『そうらしい。小さくてかわいいものだろう』
『ええ、確かに。それにしても、驚きますね、彼の力には』
あらためて、ツッチーを連れて村長の家に向かう3人と1体だった。




