柱材
板材が積み上がったのは良いのだけど、
良く考えたら必要なのは板じゃなくて柱だった。
皆、浮かれてたのだろうな。
誰か途中で突っ込めよ。
まあ、板の方が加工は難しいし、扉や屋根材にも使えるから無駄では無いけども、
もう最初の鉄塊分は賃金に化けてしまっている。
村長と相談した結果、前回と同じ量の鉄塊を納めるという事で、
村長から柱材の切り出しを貸して貰った。
また2週間、鉄をねるねるする日々がくるなりぃ。
家って大変なんだなぁ、そら10年・20年働いてやっと得られるみたいな値段になるってもんだ。
日本ではどうだったっけ?40・50年ローンとかだったような。
それを納得してるなら構わないが、家のために人生を費やすのは、如何なものか。
まあ、嫌なら中古でも買えたし、マンションやアパートもあったしな。
森から木を切り出し、皮を剥ぎ、柱材に切り。
画して改築用の柱材が積み上がった。
ちなみに前回の反省を活かし、俺は夜中にコッソリと加工前の木材を『乾燥』しておいた。
柱が歪んだら危ないしね。
皆が部材を作る間、俺は村長の家で皆の改築用の設計図を描いていた。
「ラオさんの家は、、今の家をL字にもう一部屋、、
壁を抜いて、柱を立てて、筋交いがあって、、」
改築図面を描き、必要な部材数を出し、工事日数を割り出す。
んー、これって現場監督か何かの仕事じゃないのかな。
「設計士では?」
「あー、そんな仕事もあるんですかねぇ?」
村長がどんどんと書き上がる図面を眺めながら言う。
それ、飲んでるのってお茶ですか?俺にも味見させてくれませんかね。




