板材
「アオ、、」
はい、なんでゲスかね?村長さま。
村長は眉を寄せて、瞑目する。
「アオ、自重しなさい」
俺は山積みになったこん棒(鉄塊)を見やる。
うん、やり過ぎたみたいだ。
「うん、、で、どうしたいんだ?ソレを」
「家の家計の足しになればと思ったんですけどね、しかし金があっても何が有れば良いのか、分からなくて」
村長は顎に手をやり、考える。
「家を大きくするとかは?家族が増えるなら、手狭だろ?」
なるほど、流石村長だな、盲点だった。
ウチは掘っ立て小屋だ。
12畳の1Kがあまりに当たり前過ぎて、慣れてしまっていたな。
村長と相談して、村の皆に仕事を振る事にした。
ウチばかりが稼いでも、やっかまれるからネ。
この機会に家を改築したい人や、すぐでは無いけど改築したい人、
または倉庫が欲しい人を募り、金を出させる。
魔術師のソフィアさんが風魔法でスパスパと森の木を切り倒し、
お小遣いが欲しい村民がえっちらと村の加工場に運び込む。
村長に教えて貰った樹皮を剥ぎ取る刃物を俺が鉄塊から成形して、樹皮を剥ぎ取る。
長さを揃えて横に切り、厚さを揃えて縦に切り、
画して改築用の板が積み上がった。
「本当は先に乾燥させるべきなんでしょうね」
俺は神父様に白湯を出しながらボヤく。
乾燥させないと、板が収縮してしまうのだ。
「村長から自重しなさいと言われたのでは?」
そうでした、ゴメンなさい。
鉄塊は村長が買い取ってくれて、村長からソフィアさんや皆さんへ出すお賃金を出し、
希望者は改築用の板材を手に入れた。




