バレ
魔術、そう魔術。
魔術は家族にバレたのだ。
と言うか、俺は知らなかったのだが、この世界では5歳になると神様からギフトを授かるモノなのだそうだ。
キッチり5歳と言う訳では無く、早い子は4歳から自然発露するらしいので、
母親らは『ああ、多分アオは付与魔術かな』と思われていたらしい。
何だそれは、家族バレを気にしていた俺が馬鹿みたいだ。
一応教会で正式に見て貰った所、教会の神父様に『付与魔術』だと認定して貰った。
表向きは。
実際の俺は『使徒』だったらしい。
神父様はビックりしたらしいけども、使徒は過去にも居たらしく、とてもアンタッチャブルな存在だそうで、
取り扱えず隠せる内は隠そうと適当に『付与魔術』だと言ったそうな。
「隠すモノなんですか?」
「難しいですね、アナタが自分から公表して、王様なんかからチヤホヤされたいってのなら止めませんが」
あ、無しでお願いしゃーっす。
無理だ、ムリムリムリリアン。
こちとら由緒ある農民の末裔なのだ。
何が悲しくて礼儀作法を学ばにゃならんのか。
付与魔術が使えるんだから、付与魔術師でええじゃないか。
神父様に詳しく聞くと、使徒の能力は様々らしい。
魔力が人より高かったり、異世界の知識に秀でてたり。
あれ?そんなモノなの?
もっと『勇者』だったり『剣聖』だったりとかじゃないんだ?
「居たかもしれませんが、それってその人の生き方と言うか、職業では?」
確かに、、勇者になりたきゃ、その生き方を志ざせば良いし、
剣の道を極めて剣聖になるなら、勝手に目指せば良い。
剣の上手い人は、剣の上手い人でしか無い。
後天的に得られるモノを最初から与えられるって、おかしいものな。
そして俺は付与魔術師、良いじゃないか。
便利だもの。




